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アプリ開発ガイドライン|発注前に押さえるべきポイントとは?(発注編・後書き)
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2025.07.07

アプリ開発ガイドライン|発注前に押さえるべきポイントとは?(発注編・後書き)

アプリ開発では、企画・設計に続く「発注フェーズ」がプロジェクトの成否を左右する重要な工程です。
開発会社に見積もりを依頼し、契約や開発体制を決めるこの段階では、要件の明確化や適切な契約形態の選定が求められます。
本記事では、「アプリ開発の発注」や「アプリ外注の流れ」を検討している方に向けて、外注時のポイントや開発スタイル、契約の種類についてのアプリ開発ガイドラインにて分かりやすく解説します。

← アプリ開発の企画・設計で失敗しないための完全ガイド【2025年版】

目次

発注フェーズの位置づけと重要性

アプリ開発は、「企画 → 設計 → 発注 → 開発 → 運用」といった流れで進行します。
発注フェーズは、企画・設計でまとめた内容をもとに、実際に開発会社に依頼するための準備を行う重要なステップです。
この段階で必要となるのが、要件の明確化、開発スタイルや契約形態の選定、見積もりに必要な情報の整理、そして適切な開発パートナーの見極め・選定です。
ここがしっかりできていないと、スケジュールの遅延や費用の増加、品質面でのトラブルにつながる恐れがあります。

契約形態の比較:請負契約とラボ契約

ここまでアプリの企画と設計について見てきました。なんとなく作りたいアプリをイメージすることができているのでしょうか。

最後は「発注編」。
企画書や設計資料を基に、開発会社に見積もりを取って、プロジェクトに適した開発チームを探していく段階です。

ここでは、システムの開発を外部の開発会社に委託する際のポイントをお伝えします。

開発スタイルについて

開発スタイルは、プロジェクトの特性や社内のリソース状況によって最適なものが異なります。
ここでは代表的な2つのスタイル「ウォーターフォール型」「アジャイル型」について、それぞれの特徴や向いているケースを整理します。
システムの目的や状況に応じて選択できます。
どんな場合に、どんな開発スタイルが適しているかを見ていきましょう。

ウォーターフォール型開発:要件が明確なプロジェクト向け

ウォーターフォール型は初期に膨大な時間をかけて、サービス開発範囲を「全て」定義してから設計、実装、最後にテスト、納品をする形態です。基本的に途中での仕様変更、後戻りを想定していない開発スタイルのため、修正する場合には多大な時間・労力・調整が必要です。

ウォーターフォール型は利用ユーザが明確に分かっており、業務フローも固定化されて可変しない場合(勤務管理等の社内で使う業務システムなど)には予算変更も少なく済むため有効ですが、新規事業等でターゲットユーザが不明瞭、かつビジネス環境も日々変わる不確実性の高い場合にはあまり適していません。

アジャイル型開発:変化に柔軟に対応したい場合に

アジャイル型では、分析、設計、実装、テストを短い期間で行い、その一連のサイクルを繰り返しいきます。ユーザーにとって価値の高い機能から開発し、短いサイクル(1週間〜4週間程度)で動くソフトウェアを完成させます。

アジャイル型では、ビジネス環境の変動型が起こった場合や当初の想定と異なる事実が見つかった場合には、修正や仕様変更を行うことができます。また、機能の優先順位を途中で変更することになっても、アジャイル開発の場合、開発サイクルが短いためにプロジェクト全体への影響が少なくて済みます。

契約形態の比較:請負契約とラボ契約(準委任契約)

次に、外部パートナーと契約をする目的を考えてみましょう。
開発会社との契約形態を理解することは、リスク管理の第一歩です。
ここでは、最も一般的な2つの契約形態「請負契約」と「ラボ契約(準委任契約)」について、目的や責任範囲、適したケースを詳しく比較します。

「システムを予定通りに完成させること」であれば請負契約、「システムの内容など含めて検討しながら開発を進めていくこと」であればラボ契約(準委任契約)が良いでしょう。

請負契約
ラボ契約
選択されることが多いケース
  • 要件が明確になっている
  • 短期だけで発注したい
  • 要件が明確になっていない
  • 仕事の量が安定している
  • 中長期で連携し、新システムを新規事業として立ち上げたい
  • オフショア開発の経験を蓄積したい
  • 優秀な人材を一定期間確保したい
責任範囲 瑕疵担保義務 善管注意義務
開発モデル ウォーターフォール型 ウォーターフォール型、或いはアジャイル型
開発体制 弊社内で調整 お客様と合意する
請求・お支払い 基本的に、
  • 案件の開始時期に30%
  • 検収が完了時期に70%
当月の委託料は、翌月5日までに請求、翌月末迄にお支払い頂く
メリット
  • 受注者に納期、品質の担保責任が高く定められる
  • 要件定義が明確になった場合、コミュニケーションのコストが発生しない
  • 仕様変更などに柔軟に対応可能
  • 開発体制を調整可能
  • 経験を積み重ねることが可能
  • 優秀な人材を確保することが可能
デメリット
  • 要件定義を提示する必要がある
  • 仕様変更による追加工数
  • 費用が発生する可能性がある
  • 開発体制の調整などは直接関わらないため、経験にならない
  • 短期的な連携しかできない
発注者は積極的にコミュニケーションし、仕様の確立、進捗の確認、成果物のレビューなどに関わる必要がある

アプリ開発会社に見積もりを依頼する前に伝えるべき内容

開発会社にスムーズに、見積もりを出してもらうためにも、必ず以下の項目を伝えるようにしましょう。
当然ですが、情報より詳しい方が、より正確な見積もりが出てきます。

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  • 概要:モバイルアプリ or Webアプリ/利用目的・対象ユーザー
  • 希望スケジュール:着手時期とリリース時期
  • 予算感:希望価格帯の目安(例:300〜500万円)
  • 要件:主な機能一覧、画面数、対応端末(iOS/Androidなど)
  • 参考資料:ワイヤーフレーム、Figma、既存資料など

これらをまとめておくことで、見積もりの正確性が高まり、やり取りの時間短縮にもつながります。

開発パートナーの選び方:発注成功のためのチェックリスト

最適な開発会社を選ぶことは、プロジェクト成功の大きな要因です。以下のようなポイントを確認しましょう。

  • 業界知見と技術力:同業界での開発実績があるか
  • 日本語対応:海外企業の場合はBrSEの有無や日本語資料対応の可否
  • 開発体制:要件定義から保守までワンストップ対応できるか
  • セキュリティ体制:ISO27001取得やNDAの締結可否
  • アフターサポート:運用保守・障害対応などの継続支援があるか

まとめ:「発注準備」はアプリ開発の土台作り

アプリ開発の成功には、発注前の準備段階が非常に重要です。この記事で紹介したように、開発スタイル・契約形態・見積もり情報・パートナー選定など、多くの要素を整理し、戦略的に進める必要があります。
カオピーズでは、日本企業様向けにブリッジSEによる日本語対応・柔軟な契約形態・高い技術力を活かし、スムーズなアプリ開発を実現しています。ご相談・お見積もりはお気軽にどうぞ。


お見積もり・ご相談はこちら

よくある質問(FAQ)

Q1. アプリ開発ガイドラインは誰向けに作られていますか?
主に企業担当者・新規事業責任者・IT部門の方を対象に、初めてアプリを外注する方でもわかりやすい内容になっています。 カオピーズでは初回相談から丁寧に支援します。
Q2. 見積もり依頼には何が必要ですか?
開発内容の概要、機能の一覧、希望納期、対応端末などが必要です。 画面イメージや業務フローがあれば、より精度の高い見積もりが可能です。
Q3. ウォーターフォールとアジャイル、どちらが良いですか?
要件が明確ならウォーターフォール、不確定要素が多いならアジャイルが向いています。 カオピーズでは案件内容に応じて最適な手法を提案します。
Q4. 契約途中で仕様変更は可能ですか?
アジャイル型やラボ契約であれば可能です。 ウォーターフォールでも再見積もりで対応できる場合があります。

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