画像から文字を抽出するために、全文を入力することに手間を感じていませんか?
現代では画像から文字を抽出する「OCR」と呼ばれる技術があり、jpgやpng、PDFといった画像データから1秒程度で文字を読み取りテキストをデータ化することが可能です。
こちらの記事では、画像から文字を抽出するツール機能やメリット・デメリット、仕組み、無料で利用できるアプリなどを紹介しています。ビジネス向けのツールも紹介しているのでぜひ最後までご覧ください。
目次
- OCRとは?画像の文字を抽出してデータ化する
- 画像からテキストを抽出する仕組み
- 画像から文字を抽出する無料ツール・サイト一覧
- iPhoneで画像から文字を抽出できる?
- 画像から文字を抽出するツールを選ぶポイント
- 文字抽出ツールをビジネス活用するならカオピーズにお任せください
- まとめ
OCRとは?画像の文字を抽出してデータ化する
OCRとは、画像やPDFの文字情報を抽出してデータ化する技術のことです。Optical Character Recognitionの略称で、日本語では「光学式文字認識」とも言います。
紙の書類などに印刷された文字をスキャナーやデジタルカメラで読み取り、解析することでデータ化する、いわば文字抽出ツールです。
通常は紙の文書をスキャンしても画像ファイルとして取り込まれるので書かれている文字をデータとして認識することはできません。しかし、OCR機能を使えば文字だけを抽出でき、デジタルで管理・検索することが可能です。
文字抽出ツールのメリット
文字抽出ツール(OCRツール)を利用するメリットには、次の4つがあります。
・データを入力するコストを削減できる
・テキストで情報を検索できる
・ペーパーレス化につながる
・データの共有が効率的になる
これまでは紙や画像内のテキストをデータ化するためには、人間が直接PCなどに手入力する必要がありました。しかし、文字抽出ツールを導入することで、手入力のコストを削減でき、業務効率化が図れます。
さらに、データ化したテキストはペーパーレス化につながると同時に、テキストで情報を検索しやすくなるといったメリットもあります。社内で紙の書類を大量に保存・管理するには、物理的なスペースが必要になりますがペーパーレスになれば物理的スペースを節約できるうえに、情報検索がしやすくなり業務効率化が可能です。
また、データ共有が効率化できるようになり、たとえば従業員がそれぞれもらった名刺を電子化すれば、社内で顧客データを共有でき、業務をスムーズにできるといったメリットがあります。
文字抽出ツールのデメリット
文字抽出ツールには、次の4つのデメリットがあります。
・歪んだフォントは認識が難しい
・文書を誤って解釈する可能性がある
・画像の品質によって文字抽出の精度が変わる
・一部の言語・特殊文字には非対応
文字抽出ツールは、歪んだフォントや手書き文字を正しく認識してくれない可能性があります。文書を誤って解釈して、誤字・脱字が発生して正しい文章になるとは限らないのがデメリットです。
さらに、画像の品質によって文字抽出の精度が代わり、画質が低ければその分誤解釈される可能性が高くなります。
文字抽出ツールは便利な技術ですが、特定の条件に制約があることを理解したうえで使用することが大切です。
画像からテキストを抽出する仕組み
画像からテキストを抽出する仕組みは次の流れです。
1. 画像を分割して解析
2. 範囲内の文字列を解析
3. 行内の文字を解析・認識
4. 文字の訂正
5. テキスト化
それぞれの流れを順を追って解説します。
STEP1.画像を分割して解析
まずはスキャンや読み取った画像のなかに、文字が書かれている部分を把握し、その範囲をブロックごとに分割して解析します。近年のOCRでは、自動でブロック解析することが可能です。あらかじめ画像をいくつかのブロックに分けることで、不要な歪みによる誤認識をなくして、解析の精度を高めることができます。
STEP2.範囲内の文字列を解析
画像をいくつかのブロックに分割したら、ブロック内の文字列は何行なのか、どの部分が一行なのかを解析します。仮にブロック内の文字列が5行であれば、5行をそれぞれ1行ずつ切り抜くようなイメージです。
STEP3.行内の文字を解析・認識
文字列を解析して行ごとに区切ったら、次に各行内の文字を解析・認識します。1文字ずつ切り取り、読み取った文字がどのような文字なのかを特定します。
このとき、文字の特徴を解析することでソフト内の情報から条件に合う文字を探し出し、文字を認識する仕組みです。
STEP4.文字の訂正
文字を認識した後は、その情報をAIや辞書などをもとにして前後の文字・行・文章全体から再認識して必要に応じて訂正します。
文字の訂正機能の精度は各社ツールにより異なり、進化を続けています。そのため、最新で高性能の文字抽出ツールを利用すれば、より精度の高い出力結果を期待することが可能です。
STEP5.テキスト化
最後に、訂正したテキストデータを処理してテキスト化します。文字抽出ツールによって機能は異なりますが、PDF形式として書き出せるものもあります。
画像から文字を抽出する無料ツール・サイト一覧
画像から文字を抽出できる無料ツール・サイトには次のものがあります。
OCR | 特徴 |
LightPDF | ・無料のWebサイト ・シンプルで親しみやすい操作性 ・多言語、多形式に対応 ・ファイルのセキュリティとプライバシーを保護 |
Googleドキュメント | ・Googleドキュメントから利用できるOCR ・無料で利用可能 ・複数の言語に対応 |
PicWish | ・初心者でも使いやすい ・無料で利用可能 ・多言語、多形式に対応 |
フォトスキャン | ・無料で利用可能 ・任意の文字を認識可能 ・手書き文字の読み取りも可能 |
Microsoft Lens | ・データをOfficeの形式で保存可能 ・Wordで保存すれば編集可能 |
いずれも無料で利用することが可能です。それぞれ特徴が異なるので、目的に合わせてツールを選びましょう。
iPhoneで画像から文字を抽出できる?
iPhoneで画像から文字を抽出することは可能です。iPhoneの機能で文字を抽出する手順は次のとおりです。
1. 設定アプリを開く
2.「一般」>「言語と地域」へアクセス
3.「テキスト認識表示」をオンにする
4. カメラアプリを開いて文章をiPhone画面に映す
5. 倍率表示の右側のテキスト認識表示ボタンをタップ
6. 画面上にテキストだけが表示される
画面上に表示されたテキストはOCR処理されたもので、タッチ操作で選択およびコピー&ペーストすることができます。
カメラアプリでリアルタイムにOCR処理だけでなく、写真アプリに入っている写真やスクリーンショットからも文字を抽出することが可能です。
また、iPhoneのOCR機能の日本語対応はiOS16からなので、古いOSを使っている人はOSをアップデートする必要があります。
画像から文字を抽出するツールを選ぶポイント
画像から文字を抽出するツール(OCRツール)には、無料・有料問わずさまざまなものがあります。文字抽出ツールを選ぶポイントは次のとおりです。
・精度や性能を確認する
・特定の言語に対応しているかを確認する
・データのセキュリティを確認する
・利用環境を確認する
・コストやライセンスを確認する
・サポート体制を確認する
・保存形式を確認する
・便利機能を確認する
・自動認識か手動認識か確認する
とくに、ビジネス活用で大量の文書を抽出するなら、保存形式や便利機能をチェックする必要があります。
文字抽出ツールによって保存形式は異なり、文字のみの保存や画像のみの保存しか対応していないものもあります。ビジネス活用するのであれば、PDFやWordファイルなど幅広い形式に対応しているほうが利便性が高いです。
さらに、文字抽出ツールには、複数の書類をまとめてスキャンしてデータ化できるものもあるので、同時に複数ページの書類を作る場合などはファイルを結合できる機能があると便利です。
文字抽出ツールをビジネス活用するならカオピーズにお任せください
私たち株式会社カオピーズは、ベトナムと日本に拠点をおいて、日本企業向けにオフショア開発サービスを提供する会社です。
当社は「Kaopiz OCR」というOCRサービスを独自開発しました。Kaopiz OCRはマイナンバーカードや運転免許証、在留カード、パスポートなど用途に合わせた文字のデータ化が可能です。
そのほか、画像から一行または複数行のテキストを正確に抽出するエンジンや、オンライン上で本人確認が可能な顔認証エンジンも提供しています。
文字抽出ツールをビジネス活用するなら、ぜひカオピーズにお任せください。
株式会社カオピーズのOCRサービス一覧
株式会社カオピーズでは、以下のOCRサービスを提供しています。
サービス | 読み取れる情報・特徴 | 平均処理時間(1枚あたり) | 読み取り精度 |
マイナンバーカード OCR | 氏名、住所、発行者、有効期限などすべての情報 | 1.1秒 | 97% |
運転免許証読取 OCR | 免許番号、氏名、免許証の色などすべての情報 | 1.8秒 | 95% |
在留カード読取 OCR | 免許番号、氏名、免許証の色などすべての情報 | 1.5〜3秒 | 98% |
パスポートのMRZ読取 OCR | タイプ、国、氏名、住所、パスポート番号、MRZコードなどすべての情報 | 0.7秒 | 98% |
名刺読取 OCR | 氏名、ローマ字、組織・団体、電話番号などすべての情報 | ~4秒 | 93% |
全般OCRエンジン | 画像から一行〜複数行のテキストを正確に抽出 | 0.3秒/行 | 96% |
eKYC ※画像認証サービス |
オンライン上で本人確認を完結可能なエンジン(角度、髪型、メガネ問わず認識可能) | 0.7秒 | 99.95% |
Kaopiz OCRはビジネス活用におすすめのOCRサービスです。これまで手作業でしていたデータ入力を削減し、業務効率化を図れます。
ぜひ以下からKaopiz OCRについて詳しくチェックしてください。
Kaopiz OCRについて詳しく見る
株式会社カオピーズでOCRを導入するメリット
株式会社カオピーズで「Kaopiz OCR」を導入するメリットには、以下があります。
・コスト削減・業務効率化
・DX化への対応
・新ビジネスの創出
Kaopiz OCRを導入することで、これまで手入力と目視確認していた作業を削減できます。反復作業の一部または全てを自動化することができ、人的コストや作業コストの大幅な削減、および業務効率化が可能です。
さらに、業務の生産性やサービスの利便性を高めることで、企業のDX化をより早く実現します。また、株式会社カオピーズはOCR技術で業務効率化を図る企業様の社内・周辺システムの組み込みサポートも行っています。
まとめ
画像から文字を抽出する技術は「OCR」と呼ばれます。日々の生活を便利にするだけでなく、ビジネス活用することで業務の効率化を図ることが可能です。
株式会社カオピーズは独自のOCRサービス「Kaopiz OCR」を提供しています。
マイナンバーカードや運転免許証、在留カード、パスポートをはじめ、さまざまな書類の画像から文字を抽出しデータ化できるます。
OCRツールを使って業務効率化を目指すなら、ぜひ以下からKaopiz OCRをお試しください。