ソフトウェア開発の工程とは?主なプロセスとモデルを徹底解説
企業のデジタル化が進む現代、ソフトウェア開発の流れを理解しておくことは、IT導入やシステム開発を検討するうえで欠かせません。
プロジェクトを進めるためには、 ソフトウェア開発の工程 と適切なプロセスモデルの選択が理解することが重要です。
本記事では、ソフトウェア開発の工程の全体像から主要なモデルの種類、ビジネスに合ったプロセス選びのポイントまでをわかりやすく解説します。
ぜひ本記事を参考にして、ソフトウェア開発の流れを理解し、双方にとって信頼し合える委託を実現していきましょう。
目次
- ソフトウェア開発プロセスとは?
- ソフトウェア開発の工程1:要件定義
- ソフトウェア開発の工程2:設計(外部設計・内部設計)
- ソフトウェア開発の工程3:プログラミング
- ソフトウェア開発の工程4:テスト
- ソフトウェア開発の工程5:リリース・運用保守
- ソフトウェア開発モデルの種類
- ソフトウェア開発の外部委託にオフショア開発をおすすめする理由
- オフショア開発なら株式会社カオピーズ
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
これからソフトウェア開発のプロジェクトを進めるにあたり、工程の理解や適切なプロセスモデルの選択が重要です。 そこで本記事では、ソフトウェア開発の工程について、プロセスモデルの種類とともに解説します。 ぜひ、ソフトウェア開発の工程を理解し、プロジェクトマネジメントの向上に活かしてください。
ソフトウェア開発プロセスとは?
ソフトウェア開発プロセスとは、システムやアプリケーションなどのソフトウェアを企画から運用まで一連のステップで設計・構築していく流れを指します。
開発効率や品質を左右する重要なフレームワークであり、明確なプロセスを設けることでスムーズな進行と失敗のリスク軽減が期待できます。
ソフトウェア開発には、以下のような代表的な工程が存在します。
- 要件定義(Requirement Definition)
- 設計:外部設計&内部設計(Design)
- プログラミング・実装(Implementation)
- テスト(Testing)
- リリース・運用保守(Release & Maintenance)
そして、上記の工程をどのように進めていくのかというプロセスモデルがあり、開発したいソフトウェアによって適切な選択をしなくてはいけません。
ここでは、ソフトウェアの各工程がどのような流れになるのかを把握しておきましょう。
ソフトウェア開発の工程①:要件定義
ソフトウェア開発をするにあたり、依頼者とエンジニアで「どのようなソフトウェアを開発するのか」という点を打ち合わせ(要件定義)します。 打ち合わせの中で、ソフトウェアに必要な機能や仕様、デザインや運用方法を明確にしていかなくてはいけません。
依頼側はできるだけ緻密な完成イメージをエンジニアに伝え、相違が起こらないように意識しましょう。要件定義が確固たるものであるほど、後々の作業進行がスムーズになり、スケジュールや想定通りの納品物が期待できます。
ソフトウェア開発の工程②:設計(外部設計・内部設計)
決まった要件定義に基づき、エンジニア側はシステム設計を行います。 システム設計には、ユーザー視点で仕様を決める外部設計、正常にシステムが作動するか検討する内部設計の双方が必要です。 いくらユーザーが使いやすい設計でも、システムが正常に作動しなければ意味がありません。
逆に、システムがスムーズに動いたとしても、ユーザーが使いにくいインターフェースでは成果が得られないでしょう。 上記のように、設計段階では要件定義をもとにして、どのようにソフトウェアを開発していくのかを考えるフェーズです。
ソフトウェア開発の工程③:プログラミング
設計が済むと、いよいよプログラミングを行い、ソフトウェアを形にしていく作業です。 各工程における専門のプログラマーがコーディングを行い、システムを形成します。 プロセスモデルによってコーディングする領域・範囲が異なるため、ディレクターは慎重に工程の進行を行わなくてはいけません。
ソフトウェア開発の工程④:テスト
システムが完成したら、動作に問題がないか確認のためにテストを行います。
テスト方法には以下の種類があり、それぞれで目的が異なります。
- 単体テスト:プログラムの対象単位ごとに行うテスト
- 結合テスト:システム全体の動作を確認するテスト
- システムテスト:機能・仕様について問題がないか確認するテスト
- 運用テスト:実際のリリース画面で動作を確認するテスト
機能として問題ないか、不足しているシステムがないかを、上記のテストを繰り返してチェックするフェーズです。
ソフトウェア開発の工程⑤:リリース・運用保守
テストを通して問題なく動作することを確認できたら、依頼者へ納品・リリースします。 リリース後、エンジニアは運用保守という役割を請け負い、システムが正常に動作するか、トラブル時の対応を担当します。 特に、使用時にユーザーがバグや不備を見つける場合もあるので、その際はエンジニアに伝え、アップデートや修正を申請しましょう。
ソフトウェア開発モデルの種類
ソフトウェア開発には複数のプロセスモデルがあります。以下に代表的なものを紹介します。
- ① ウォーターフォール型
- ② アジャイル型
- ③ プロトタイプ型
- ④ スパイラル型
- ⑤ V字モデル型
どのようなソフトウェアを開発したいのかによって、適切なプロセスモデルを選択しなくてはならず、自社にエンジニアがいない場合には判断が難しいです。
ここでは、ソフトウェア開発プロセスモデルの種類について解説しますので、ぜひ自社のソフトウェアに最適な方法を選べるようにしましょう。
ウォーターフォール型
ウォーターフォール型は最も基本的なプロセスモデルの一種です。 英語でWater Fall(水が落ちる)という意味の通り、各工程ごとに厳重な管理のもと開発を完了させ、次のフェーズへと移行していきます。 後戻りができないという欠点があるため、要件定義や設計をより緻密に行う点が特徴で、もし追加修正がある場合は、大幅なスケジュールの変更が必要です。
ただし、各フェーズが1つずつ段階を踏んで進んでいくので管理がしやすく、全体像の把握もしやすいのがメリットでしょう。 日本においては、ウォーターフォール型が最もポピュラーに取り入れられており、実績が豊富にある開発会社が多数存在する点も特徴です。
アジャイル型
アジャイル型は、小さい単位での開発に分け、それぞれで設計・プログラミング・テストを行った後、全体のプロジェクトを完成させる手法です。 小さな単位での開発になるため、短期間で成果物を納品でき、クライアントが確認しやすいメリットがあります。
また、確認した際に修正を希望された場合でも、迅速かつ柔軟に対応できるので、市場やクライアントのニーズを把握しながらプロジェクトを進めることが可能です。 クライアントへの確認・修正が前提とした開発モデルのため、スケジュール調整が難しく、管理がしにくいデメリットがあります。
市場の動向を見ながら臨機応変に対応したい、というプロジェクトの場合には、後戻りができないウォーターフォール型よりアジャイル型のほうが適切です。
プロトタイプ型
プロトタイプ型のソフトウェア開発は、開発の途中段階で試作品を作成し、クライアントからのフィードバックをもとにプロジェクトを完遂する手法です。 システムがどう動くのか、ユーザー目線で確認ができる点においては、どのプロセスモデルよりも優れています。
プロトタイプをもとにして、新たにスケジュールを調整していけるため、大幅な要件変更を避けることもできるでしょう。 ただし、試作品を作成する工程が増えてしまう点や、実際に触れてみて追加でリクエストをされるケースも多いです。
スケジュールの調整や予算オーバーのリスクもあるので、リリース予定日や要件の変更した際のコスト増加も理解しておかなくてはいけません。
スパイラル型
スパイラル型は、実装するシステムを細分化し、重要な機能から設計・開発・テストを繰り返し、その中で改善を行いソフトウェアを完成させるプロセスモデルです。 システムを細分化しているため、仕様やスケジュールの変更にも対応しやすく、工程ごとに得られるフィードバックを次のフェーズで巻き取れる点がメリットです。
デメリットとしては、プロジェクトの全体像が把握しにくくなる点があげられます。 システムを細かくわけて計画・設計するので、仮にフィードバック時に仕様変更が求められた場合、次のプロジェクトにも影響を与えるからです。
もし、全体像を把握した上で進めていきたい場合は、ウォーターフォール型の方が適しているでしょう。
V字モデル型
V字モデル型は、関連する開発工程とテスト工程をつなぎ合わせ、効率的な検証作業を実現したプロセスモデルです。 各フェーズでテストが行われる分、開発工程の内容が正常に実装されているのかを確認できます。
※参考記事はこちら:V字モデルはシステム開発の基本
テスト内容が明確なので、作業の進捗が把握しやすく、スケジュール管理がしやすい点もV字モデル型の特徴です。 デメリットとしては、仕様変更になった際、要件定義だけでなくテスト工程も更新しなくてはならず、工程数やコストが増える点があげられます。
※関連記事:開発プロセスとは?目的・役割や代表的な3種類のメリット・デメリットを解説
ソフトウェア開発の外部委託にオフショア開発をおすすめする理由
ソフトウェア開発を外部委託する場合、オフショア開発をおすすめします。 オフショア開発は、海外の開発企業に依頼する手法であり、様々なメリットがあります。
柔軟なプロセスモデルを実現できる
日本国内においては、ウォーターフォール型が主流ですが、オフショア開発では柔軟なプロセスモデルの実現が可能です。 構想するソフトウェアによって適切なプロセスモデルを選択しなければ、プロジェクト全体に支障が出てしまいます。 そこで、多彩なプロセスモデルに対応できるオフショア開発は、クライアント・エンジニア双方にとって円滑かつ満足できるプロジェクトが実現できるのです。
低コストで高品質なソフトウェア開発が可能
オフショア開発は、日本国内の企業よりも低コストで外部委託できるケースがほとんどです。 低コストだからといって、決してずさんなプロダクトを納品させるわけではなく、高品質を保持している企業も数多くあります。 低コストかつ高品質なソフトウェア開発が実現できるなら、より事業の成長が見込める企業も多いのではないでしょうか。
オフショア開発なら株式会社カオピーズ
もしオフショア開発に興味があるなら、ぜひ株式会社カオピーズにご相談ください。 弊社は、コスト・スピード・品質にこだわり続けるプロフェッショナルなIT集団を形成しており、高い技術力を身につけるため日々研鑽しております。 AIやブロックチェーンのような最先端技術の開発にも意欲的に参画しているので、最新のソフトウェア開発にも対応可能です。
オフショア開発を検討したい方は、まずはお気軽に株式会社カオピーズへご連絡ください。
まとめ
今回は ソフトウェア開発の工程 について、プロセスモデルの種類も含めて解説しました。 各工程でどのようなプロジェクトが進んでいくのか把握できれば、ソフトウェア開発に必要な要件定義が明確にしやすくなるはずです。
ぜひ、御社が構想しているソフトウェア開発に最適なプロセスモデルを選択し、事業を発展させていきましょう。
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よくある質問(FAQ)
- Q1. アジャイル開発はどのようなプロジェクトに向いていますか?
- アジャイル開発は、要件変更が頻繁に起きるプロジェクトや、ユーザーの声を反映しながら素早く価値を提供したい開発に適しています。特にスタートアップやPoC(概念実証)に向いています。
カオピーズでは、アジャイル手法に精通した開発チームが迅速かつ柔軟な対応を提供します。 - Q2. ウォーターフォール開発は現在でも有効ですか?
- はい。要件が明確で変更の少ないプロジェクトでは、ウォーターフォール開発が今も有効です。大規模な業務システムや官公庁案件などで多く採用されています。
カオピーズは、業種や目的に合わせた最適なプロセスモデルをご提案します。 - Q3. ソフトウェア開発の途中でプロセスモデルを変更できますか?
- 一般的には難しいですが、開発初期の段階であれば変更可能な場合もあります。仕様変更が想定される場合は、柔軟なモデル選択が重要です。
カオピーズでは、プロジェクト初期に綿密なヒアリングを行い、最適な工程設計をサポートします。 - Q4. 開発を外注する場合でも、プロセスの理解は必要ですか?
- はい。外注でも、開発プロセスを把握しておくことで、進捗管理や品質チェックがしやすくなり、成功率が高まります。
カオピーズでは、開発工程の透明性を重視し、クライアントと連携しながらプロジェクトを進めます。 - Q5. 小規模なシステム開発でも、開発工程は重要ですか?
- もちろんです。規模に関係なく、開発プロセスを明確にすることで、品質や納期のブレを防ぐことができます。
カオピーズでは、スモールスタートでもしっかりと工程を設計し、安心の開発体制を構築しています。