「オフショア開発」とは、海外の企業にシステム開発を依頼することです。
コストを抑えられる点が最大のメリットで、日本国内で発注するシステムと比べても遜色ない開発を行える海外企業も数多く存在します。
ただ、コミュニケーション不足やエンジニアのスキル・品質に不安を感じたり、文化の違いに戸惑ったりすることもあります。
これらの問題点を克服するためにはオフショア開発の課題を意識するとよいでしょう。
ここではオフショア開発の課題と、それを解決するために取り組むべき3つの課題をご紹介します。
オフショア開発になかなか踏み切れない方は必見です。
目次
オフショア開発とは?
「オフショア開発」とはビジネスの世界で使われる言葉で、海外の企業にシステム開発を依頼することです。
対して自社ですべてを行うことを「オンショア開発」、国内の地方都市でシステム開発をすることを「ニアショア開発」と言います。
現在日本国内ではAI技術の活用・IoTの普及が多方面で進み、エンジニアの数が慢性的に不足しています。
10年後には現在の1.5倍ほどの人員が不足するとも言われ、オフショア開発の活用はさらに増えていくでしょう。
オフショア開発が注目される理由はそれだけではありません。
エンジニア不足による給与の高騰も理由の一つです。
引く手あまたのエンジニアの給与は上昇し、その結果システム開発の費用も膨れ上がります。
日本に比べ人件費の安い海外の企業にシステム開発を委託するのは自然な流れでしょう。
オフショア開発の現状
過去システム開発の2大巨頭といえば「中国」「インド」でした。
しかしこれらの国の人件費の高騰により新たに台頭してきたのが「ベトナム」です。
ベトナムは現在国を挙げてエンジニアの育成に力を入れています。
そのため中国・インドに負けないエンジニアの質の高さが自慢です。
ほかにもメリットが数多くあります。
《ベトナムに依頼するメリット》
・中国やインドに比べ人件費が安い
・親日家が多い
・勤勉なお国柄
・国の情勢が安定している など
オフショア開発で求められるもの全てを満たしているのがベトナムなのです。
現在オフショア開発の半数以上がベトナム企業に依頼されていることを示すデータもあり、ベトナム1強の時代が到来しています。
オフショア開発の問題点
オフショア開発は非常にメリットが多く、日本の大企業だけでなく中小企業にまで広がっています。
しかしメリットがある反面、当然デメリット、つまり問題点もあります。
オフショア開発に踏み出す前に把握しておきましょう。
コミュニケーションの問題
1つ目は「コミュニケーション」の問題です。
海外の企業に委託するため話の通じない可能性が十分考えられます。
日常会話レベルではなくビジネスレベルの外国語が話せなければ、細かいニュアンスが伝わらず思ったようなシステムに仕上がらない可能性があります。
またミーティングに延々と時間がかかってしまうこともあるでしょう。
コミュニケーションの問題の原因は言語レベルだけではありません。
時差の問題もあります。
たとえば2時間の時差があるとすると、8時間労働のうち連絡がつくのはそれぞれの休憩を差し引いて5時間しかありません。
必要な時に即連絡ができないのは「オンショア」にはない問題点です。
文化の違い
2つ目は「文化の違い」です。
日本では「報告・連絡・相談」はビジネス界では常識。
しかしその常識が他国でも通じるかというとそうではありません。
依頼主に確認もせずに作業内容や手順を変更してしまい、あとで問題になることは珍しくありません。
また日本人の感覚では納期は絶対厳守です。
残業しても納期までに必ず仕上げます。
信用問題に関わるからです。
しかし文化が違えば考え方も変わります。
納期に間に合わなくてもプライベートも大事だから残業はしない、と考える国は意外と多いものです。
勤勉でまじめな日本人には想像もつかないようなことが文化の違いで起きてしまう。
このことは事前に頭に入れておいた方がよいでしょう。
また無宗教の人が多い日本では稀ですが、イスラム教の多いインドネシアやマレーシアなどでは仕事中でも礼拝の時間を設ける必要があります。
そのような宗教上の習慣の違いが当然あることも把握しておきましょう。
エンジニアの「質」「教育水準」の不安
最後の問題点は「エンジニアに関する不安」です。
もちろん技術面で日本にも負けないほどの知識とスキルをもつエンジニアは多くいます。
国を挙げてIT教育に力を入れているベトナムのような国もあるほどです。
しかしエンジニア全員がそうとは限らず、各エンジニアのレベルの事前の確認が難しいことは不安材料になります。
また発展途上国でITが発展してきたのはまだここ数年の話です。
そのため知識が豊富な人材であったとしても若さゆえの経験不足は否めません。
これらの問題をカバーできるだけの力が企業側にあるかどうかを見極める必要があります。
オフショア開発の課題
ではこれらの問題点を解決するための課題を挙げてみます。
これらの課題に取り組めばある程度の問題点はカバーできるはずです。
オフショア開発を成功させるためにも、考えられる課題を抽出して取り組み不安材料を少しでも減らしましょう。
課題1|コミュニケーションを積極的に
オフショア開発で最も必要なのは「密なコミュニケーション」です。
日本であれば言わなくても通じるだろうという空気がありますが、海外でそれは通じません。
細かすぎるぐらいにコミュニケーションをとり、進捗状況や予算内に収まるかどうかを確認しましょう。
こまめに連絡を取り合うことでトラブルや問題に早い段階で気付けるようになります。
また密なコミュニケーションで信頼感も生まれます。
遠距離で直接顔を合わせられない分、コミュニケーションを一層心がけましょう。
課題2|十分な予算の確保
コストを抑えることが大きなポイントのオフショア開発ですが、「もしものとき」のために予算は多めに確保しておきます。
「もしものとき」とは、納期が遅れた場合やトラブルが起きた場合のことです。
また現地企業に対してかかる費用だけでなく、場合によっては通訳やブリッジSEを依頼する際の費用、現地までの渡航費などさまざまな費用が必要です。
さまざまな状況を想定して余裕のある予算を組みましょう。
課題3|「開発実績」「エンジニアのレベル」を確認
企業に所属するエンジニアの質や教育水準が心配な場合は、委託前に確認することをおすすめします。
以下はおすすめの確認ポイントです。
・依頼する内容と似たような開発依頼で実績があるか
・レスポンスが早くコミュニケーションが取りやすいか
・対応が丁寧か
同じような依頼で実績があれば知識がある程度身についており、スムーズに仕事が進むでしょう。
レスポンスの速さや丁寧な対応はどんな仕事でも必須条件です。
最初からレスポンスが遅い会社の場合、それ以上早くなることはあまり期待できません。
また間に有能なブリッジSEがいるならコミュニケーションが取りやすくなります。
ブリッジSEとの相性が合えば仕事も進めやすいでしょう。
まとめ
オフショア開発はコスト削減や日本に劣らない品質の提供など多くのメリットがあります。
しかしコミュニケーションの取り方や文化の違いに戸惑ったり、エンジニアの質や経験値に不安を感じたりもするでしょう。
日本ではほとんど経験のない宗教上の習慣や時差の問題など、ある程度理解を示さなければならない点もあります。
さまざまな問題点を克服するためにはいくつかの課題を意識しましょう。
・しつこいほど多くコミュニケーションをとる
・予算を多めにとっておく
・実績やエンジニアのレベルを事前に確認する
これらを意識してオフショア開発を成功に導きましょう。
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