AWS導入の進め方~メリットと注意点~【2023年最新版】
「AWSについて知りたい」
「AWSのメリットを知りたい」
「 AWS導入 時の注意点を知りたい」
2006年のサービス開始以来、世界中で圧倒的なシェアを誇る「Amazon Web Services」。
聞いたことはあるけれど、何がすごいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事は AWS導入 を検討されている企業様に向け、AWSのメリットと注意点について解説します。
AWS導入 に不安がある場合、AWS認定企業への相談も選択肢のひとつです。
3年連続で AWSコンサルティングパートナー認定を受けている、ベトナムのオフショア開発会社カオピーズがお届けします。
目次
1. AWSは【シェアNo.1】のクラウドコンピューティングサービス
AWSは「Amazon Web Services(アマゾンウェブサービス)」の略称で、Amazonが手がけるクラウドコンピューティングサービスです。
クラウドコンピューティングとは2006年に誕生した概念で、サーバー・ネットワーク・OSなどの環境をインターネット経由で提供するサービスです。
クラウドコンピューティングの対になる概念として、「オンプレミス(on-premise)」があります。オンプレミスは「敷地内」という意味で、企業が自社でシステム環境を用意するやり方です。
2000年代初頭までは、各企業のシステムはオンプレミスで構築されるのが当たり前でした。しかし、自社で全てを開発・管理するため、人材の確保や多額の投資が大きな負担となっていました。
そこで登場したのが、AWSを始めとするクラウドコンピューティングサービスです。クラウドコンピューティングの登場により、各企業の管理負担・投資負担は激減しました。
AWSは2006年にサービスを開始、創成期からトップを走り続けています。そして現在は世界・日本国内でシェアNo.1を獲得し、業界のデファクトスタンダードになっています(2022年3月Synergy Research Group調査)
2. AWSのメリット~なぜ人気なのか?
AWSに続くクラウドコンピューティングサービスとして、二位にMicrosoft Azure(アジュール)・三位にGoogle Cloud Platformがあります。
これら他社ベンダーに比べ、なぜAWSが圧倒的支持を得ているのでしょうか?ひとつには、AWSがどこよりも早くこの市場に参入したことが挙げられます。
しかし一番大きな要因は、MicrosoftやGoogleが追いつけないほどの技術力とノウハウの蓄積にあります。AWSは利用者増加に伴い積極的に新しい技術を導入し、現在では220以上のサービスを展開しています。
ここでは、AWSのメリットと人気の理由について解説します。
2.1 メリット①【SaaS】【PaaS】【IaaS】に柔軟に対応
クラウドコンピューティングサービスには、大きく分けて3通りの分類・利用法があります。
- SaaS(サーズ:Software as a Service)
- PaaS(パース:Platrom as a Service)
- IaaS(イアース:Infrastructure as a Service)
- ソフトウェアをサービスとして提供するのがSaaS
- プラットフォームをサービスとして提供するのがPaaS
- インフラをサービスとして提供するのがIaaS
このように各企業・各システムのニーズに応じて、最適なものを選択できるのがAWSの大きな魅力です。以下、AWSにおけるSaaS・PaaS・IaaSの活用方法について説明します。
2.1.1. SaaS:管理負担(小)・自由度(低)
AWSが提供しているWebアプリをそのまま使用したい場合、AWSのSaaSを利用するのが最適です。
この場合、開発・運用管理の負担はほぼありません。ソフトウェアやハードウェアの知識無しに、すぐに利用開始できます。その反面、カスタマイズの自由度は限られます。
※ 関連記事:SaaS化しませんか? ノウハウをSaaS化して新規ビジネスに
AWSのSaaSには以下のようなものがあります。
ビジネス用Eメールソフト: Amazon SES Simple Email Service)
- 製品購入者などへのトランザクションメール(自動送信メール)の送信
- メルマガ・キャンペーン告知などのマーケティングメールの送信
- チャット・電話・オンライン会議・情報共有がひとつのアプリケーションで完
- 上記のうち、必要な機能だけを選択するオプションもある
アプリケーションは自社で作成し他は全てAWSで構築したい場合、AWSのPaaSを利用するのが最適です。
この場合、企業側がアプリケーションを開発・運用管理する必要があります。しかし、SaaSに比べ自由度が高くなるため、オリジナリティを重視したアプリケーションの開発に適しています。
AWSのPaaSには以下のようなものがあります。
前述の「Amazon Chime」の機能を、自社アプリに組み込むための開発キットです。例えば、自社のマッチングサイトにユーザー同士のチャット・通話機能を追加したい場合などに活用できます。
実際に、slackでのリアルタイム通信・TBSの遠隔出演ツールなどでの導入事例があります。
Lamdaは2014年にサービスが開始されたPaaSです。Lambdaを使用すれば、開発者はサーバー・OSなどの実行環境を気にせず、アプリ開発に集中できます。
実際に、世界的楽器メーカーFenderのレッスンアプリ、Coca-Cola Freestyleのスマホアプリなどで導入事例があります。
Elastic Beanstalkは2011年にサービスが開始されたPaaSです。Webアプリの開発に適しており、Lambdaと同じく開発者はアプリ開発に集中できます。
Lambdaが処理実行時のみ課金されるサービスであるのに対し、Beanstalkはアプリの保存・実行に必要なリソースに対して料金が発生するという違いがあります。
2.1.3. IaaS:管理負担(大)・自由度(高)
サーバーマシンやストレージ・ネットワークなどのインフラのみをAWSで構築したい場合、AWSのIaaSを利用するのが最適です。
この場合、企業側がアプリからミドルウェアなどソフトウェア全般を開発・運用管理する必要があります。例えば、オンプレミスで運用中のサービスをAWSに移行したいようなケースに適しています。
AWSのIaaSにはAmazon EC2があります。
Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)は2006年にサービスが開始されたIaaSです。OSを搭載したサーバー環境をすぐに構築できます。
- 最新のプロセッサー(AMD・Intel・ARM等)・ストレージ・ネットワーク・OSを選択可能
- CPU・メモリ・ストレージが不足した場合、すぐに増強可能
実際に、ソーシャルゲーム大手のGREE、自動車大手のフォルクスワーゲンなどで導入事例があります。
2.2. メリット②使った分だけ払えばOK(秒・時間単位の課金)
AWSのメリット2つ目は、優れたコストパフォーマンスです。
これまでのオンプレミス方式では、繁忙期などのピーク時にシステムがダウンしないよう、ピークを上回る余分なリソースを常備する必要がありました。
しかしAWSでは、必要なときに必要な分のリソースを自動・手動で調整することが可能です。
そして料金は、家庭の電気代や水道代と同じように「使った分だけ払う」課金方式となっています。秒単位・時間単位での課金であるため、過払いリスクをほぼ無くすことが可能です。
2.3. メリット③長期契約が不要:すぐに開始・解約できる
AWSのメリット3つ目は、サービス開始・撤退における俊敏性です。
これまでのオンプレミス方式では、サービス稼働までに数週間から数カ月掛かることがほとんどでした。またサービス終了までの計画を綿密に立て、長期的なコストを見積もる必要がありました。
しかしAWSでは、数クリックで新しいインフラを構築可能です。早ければわずか数分で環境構築でき、素早くサービスを開始できます。仮にサービスが成長できなかった場合も、すぐに撤退やスケールダウンが可能です。
3. AWS活用の注意点
ここまでAWSの様々なメリットに触れてきましたが、AWSの活用には注意点もあります。
AWSでは220以上のサービスが展開されており、今後も増加が見込まれています。豊富なサービス数は大きな魅力である反面、選定に手間や労力が掛かるのがデメリットです。
実際、一般的なITエンジニアでは、AWSを活用しきれないのが実情です。
AWSを最大限活用するには一般的なIT・クラウド知識に加え、AWSに関する専門知識が必要です。そのため近年では、AWS認定を取得するエンジニアが急増しています
4. APNコンサルティングパートナーへの相談もおすすめ
AWSを最大限活用する方法のひとつに、「APNコンサルティングパートナー」の利用があります。
「APNコンサルティングパートナー」とはAWSから認定を受けたパートナー企業のことで、AWSに関する深い知識と豊富な開発実績を兼ね備えています。
APNコンサルティングパートナーには4つの階層があります。
- プレミア(最高位)
- アドバンスト
- セレクト
- レジスタード
特に「アドバンスト」以上は、ローンチ数(案件数)と在籍AWS認定者数の厳しい基準をクリアしているため、パートナー選びの基準になります。
※ 関連記事:カオピーズがAWS Partner Networkアドバンストコンサルティングパートナーに昇格!
5. まとめ
今回は、AWS導入の進め方について解説しました。
- AWSは優れたサービスが数多く展開されている
- 導入にはAWSに関する専門知識が必要
- AWS認定企業への相談も選択肢のひとつ
AWSはあらゆるシステムに必要なサービスが網羅されているため、上手に活用すれば必ず貴社のビジネスに合った利用法が見つかるはずです。
AWSに関してご不明点・ご質問などございましたら、是非弊社にご相談ください。APNアドバンストコンサルティングパートナーとして、最大限のAWS導入支援サービスをご提供いたします。