ベトナムオフショア開発の1人月単価はいくら?コスト削減の秘訣【2025年最新ガイド】
オフショア開発を検討している企業にとって、最も重要な検討要素の一つが「コスト」です。
中でも「1人月単価(いちにんげつたんか)」は、開発費用を予測する上での基本指標となります。
近年、ベトナムは技術力・コストのバランスが優れたオフショア開発拠点として注目されており、多くの日本企業が開発を委託しています。
本記事では、「1人月とは何か?」という基本から、2025年時点のベトナムにおける職種別・スキル別の1人月単価、さらにコストに影響する要因や日本との比較、品質を確保するためのポイントまで、詳しく解説します。
目次
- オフショア開発と開発における1人月とは?
- オフショア開発を依頼するならどこを検討すべきか
- オフショア開発の候補はなぜベトナムなのか?
- ベトナムオフショア開発の1人月単価(2025年最新版)
- 日本とベトナムの単価比較
- コストを抑えつつ品質を確保するには
- ベトナムへオフショア開発ならカオピーズ
- オフショア開発の成功事例 : カオピーズによる1人月の活用
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
オフショア開発と開発における1人月とは?
オフショア開発とは海外を活用する手法
オフショア開発とは、開発コストを抑えつつ、高品質なシステムやアプリケーションを構築する手法の一つです。日本より人件費の安い海外企業に開発業務を委託することで、同じ品質でもコストを大幅に削減できます。
たとえば、国内のエンジニアに依頼すると1人月あたり60〜100万円程度かかるケースが多いですが、オフショア開発なら同等の技術力を持つエンジニアを30〜50万円程度で確保できることもあります。
オフショア開発の主なメリットは、コスト削減に加え、高い技術力を持つエンジニアの活用が可能な点です。ベトナムやインドなどでは、日本の開発経験を豊富に持つエンジニアも多く、品質面でも信頼できます。
一方、デメリットとしては、言語や文化の違い、時差によるコミュニケーションコストが挙げられます。とはいえ、BrSE(ブリッジSE)を介することでこれらの課題は大きく緩和されます。
オフショア開発を成功させるためには、単に「安いから」という理由だけでなく、人月単価の理解、開発体制、品質保証、コミュニケーション手段などを総合的に判断することが重要です。
1人月とは?
「1人月(いちにんげつ)」とは、1人のエンジニアが1ヶ月(160時間程度)稼働した場合の作業量や工数を示す単位です。見積もりや契約時には必ず出てくる基本単価であり、オフショア開発の費用対効果を評価する際の重要な指標です。
たとえば、単価が40万円/人月のエンジニアを3ヶ月間フルタイムで1名アサインした場合、
開発費用は40万円 × 3ヶ月 = 120万円となります。
システム開発における1人月の役割
一般的なシステムやアプリケーションの開発にあたっては「1人月」という単位で見積もりを出したり業務を割り当てたりするケースが大半です。1人月は繰り返しですが、1人のエンジニアが1ヶ月働くことを指します。つまり、1人月の業務とは1人のエンジニアが1ヶ月かけてこなす業務です。
エンジニアが1ヶ月働くため、どの程度効率よく業務をこなしてくれるかは非常に重要なポイントと考えられます。同じ1人月でも、同じ品質のソースコードを1,000行書くエンジニアと1,500行書くエンジニアでは価値が大きく異なるのです。つまり、1人月の単価と同時に生産性や品質なども意識することが求められます。
言い換えると、1人月の生産性と品質が高いエンジニアに仕事を依頼できれば、相対的に単価が高くとも全体ではコストカットが可能です。とにかく1人月の安いエンジニアに依頼すれば良いというわけではありません。
単価に影響を与える5つの要因
- 職種と技術スキルレベル:高度な技術力を持つSenior開発者やPMは単価が高くなります。
- 日本語スキルとコミュニケーション能力:日本語N2以上のBrSEやPMは日本企業とのやり取りに適しており、単価も高めに設定されます。
- 契約期間・プロジェクトの継続性:長期プロジェクトや年間契約では、ボリュームディスカウントが可能なケースもあります。
- 稼働率・チーム構成:長期100%稼働に比べて50%などのパートタイム契約は1時間あたり単価が割高になる傾向があります。
- 委託形態(ラボ型/請負型):長期ラボ型契約では柔軟性があり、請負型はスコープ管理が明確である代わりに単価が固定されやすいです。
1人月を最大限に活用する方法
1人月を無駄なく活用するには、適切なプロジェクト管理とエンジニアとの効果的な連携が不可欠です。特にオフショア開発では、現地のエンジニアは日本側からの指示を頼りに動くため、情報伝達の質が生産性を大きく左右します。
明確な指示と進捗管理
- プロジェクトの進捗状況や優先順位を共有し、曖昧な指示を避ける。
- タスクごとのスコープや目的を明示し、エンジニアが判断に迷わないようにする。
積極的なコミュニケーション
- 毎日のスタンドアップや定例ミーティングを通じて、状況把握と調整を行う。
- タスクが完了している場合は、次に依頼する内容を素早く提示し、待機時間を削減する。
ツールと環境の最適化
- 開発効率を上げるために、GitHub、Jira、Confluenceなどの管理ツールを導入。
- ドキュメントや仕様書は共有しやすい形式で保管し、誰でもすぐに参照できるようにする。
エンジニアの特性を理解する
- 複数のタスクを同時にこなしている場合は、優先順位を明確に指示する。
- 作業スピードだけでなく、品質や理解度にも着目して評価・フィードバックを行う。
このようなプロジェクトマネジメントの工夫により、1人月あたりの生産性と成果を最大化することが可能になります。単に「安く頼める」だけでなく、「どのように動いてもらうか」を設計することで、コストパフォーマンスを一段と高めることができるのです。
オフショア開発を依頼するならどこを検討すべきか
オフショア開発の依頼先はいくつもあり、ベトナムや中国、フィリピンやインドなどが挙げられます。それらの中から、どこを選択すれば良いのでしょうか。
オフショア開発の候補はなぜベトナムなのか?
オフショア開発を検討する際、選択肢としてはベトナム、フィリピン、インド、中国など複数の国が挙げられます。その中でも、ベトナムはコスト・品質・コミュニケーションのバランスが取れており、依頼先として最も人気を集めています。
実際、オフショア開発を導入している日本企業を対象としたアンケート調査でも、「最も依頼したい国」第1位がベトナムとなっており、2位以下に大きな差をつけています。多くの企業が「安さだけではない信頼感と安定性」を評価しているのです。
また、ベトナム政府は国家戦略としてICT分野の発展を推進しており、教育投資やIT人材育成が積極的に進められています。若くて技術力の高いエンジニアが多く、日本語対応可能な人材も増えているため、日本企業との親和性が非常に高いのも特長です。
もちろん、特定の開発言語や領域に特化した国(たとえばAIならインド、BPOならフィリピン)も選択肢として考えられますが、総合力・信頼性・継続性の面ではベトナムが非常に優位といえるでしょう。
どこの国に依頼すべきか判断に迷った際は、まずはベトナムを前提に比較検討することをおすすめします。それだけ、多くの企業が「最初に選んで良かった」と実感している国なのです。
送り返しですが、オフショア開発の依頼先としてはベトナムが圧倒的な1位です。続いては、そのような結果になる理由について解説します。
1人月の単価が3分の1程度
ベトナムは日本と同様に優秀なIT人材が多く、しかも親日であることが特徴です。加えて、日本人と同じように仕事が依頼しやすい人材でありながら、1人月の単価は日本の3分の1程度と、非常に安く抑えられます。勤勉かつ1人月の単価が安いため、オフショア開発に最適な国なのです。
また、ベトナムのエンジニアは若い人材が多いため、最新の技術を積極的に習得している傾向にあります。年齢を重ねたエンジニアが多いと、開発の考え方が古くなってしまうことがありますが、ベトナムならばそのような事態には陥りません。1人月の単価が安いながらも、最新かつ品質の高いエンジニアがアサインされることが魅力です。
日本との時差が2時間
また、ベトナムは日本との時差が2時間であり、コミュニケーションのロスを最小限に抑えられます。時差が生じることはやむを得ないため、2時間程度の時差であれば十分に許容範囲なのです。
例えば、何かしらの理由でミーティングしなければならない場合、時差が2時間程度であればスムーズにスケジューリングできます。また、ベトナムの業務開始は現地時間の8時(日本時間の10時)であることが多く、日本の午前中にミーティングを済ませることも可能です。
社会情勢の安定とインフラの整備
オフショア先の中には、社会情勢が不安定な国々が含まれます。しかし、ベトナムについてはそのような心配がなく、安定している状況です。そのため、開発を依頼しても、社会情勢の変化から作業が滞ってしまうようなことはないと考えて良いでしょう。
また、ICT先進国を目指しているということもあり、インターネットなどのインフラが適切に整備されています。例えば、オンライン会議に耐えうる光回線が整備されているため、会話が途切れてしまったりそもそも開始できなかったりすることはありません。このような部分も、ベトナムへ依頼する魅力と考えて良いでしょう。
※ 関連記事: ベトナムのオフショア開発 | 選ばれる3つの人気の理由!
ベトナムオフショア開発の1人月単価(2025年最新版)
以下は、2025年時点でカオピーズが提供しているベトナム人エンジニアの職種別・レベル別の1人月単価(目安)です。
職種・役割 | スキルレベル | 日本語対応 | 人月単価(万円) |
---|---|---|---|
プログラマー(フロントエンド) | Junior | 不可~N3 | 32.5〜40 |
プログラマー(フロントエンド) | Senior | N2 以上 | 45〜50 |
バックエンドエンジニア | Junior | 不可~N3 | 32.5〜40 |
バックエンドエンジニア | Senior | N2 以上 | 45〜50 |
フルスタックエンジニア | Mid-Senior | N2 以上 | 50〜60 |
モバイルアプリ開発者(iOS/Android) | Mid-Senior | N3〜N2 | 45〜55 |
BrSE(ブリッジSE) | 全レベル | N2以上必須 | 50〜100*(*日本駐在 PM兼ブリッジSE) |
プロジェクトマネージャー(PM) | 上級 | N1〜ビジネスレベル | 45〜110*(*日本人プロジェクトマネジャー) |
インフラエンジニア | Mid | 不可~N3 | 40〜45 |
RPAエンジニア | Mid | 不可~N3 | 37〜45 |
QA/テスター | Junior〜Mid | N/A | 30〜35 |
UI/UXデザイナー | Mid | 不可~N3 | 35〜50 |
※プロジェクト規模、稼働形態(フルタイム/パートタイム)、契約期間により変動する可能性があります。
つまり、2025年時点でのベトナムオフショア開発の1人月単価は、以下の通りです:
- プログラマー:32.5〜50万円
- BrSE:50〜100万円(※日本駐在型含む)
- PM:45〜110万円(※日本人PM含む)
このように、ベトナムは非常にコストパフォーマンスに優れており、日本国内での開発と比較して40〜60%のコスト削減が可能です。
ただし、単価だけに注目するのではなく、
開発体制・文化的理解・品質保証体制などをトータルで考慮した
パートナー選定が成功のカギとなります。
日本とベトナムの単価比較
ソフトウェア開発にかかるコストは国によって大きく異なります。以下の表は、日本とベトナムにおける主要な職種の人月単価を比較したもので、ベトナムを活用することでどれだけコスト削減が可能かを示しています。
職種 | 日本(万円/人月) | ベトナム(万円/人月) | 削減率 |
---|---|---|---|
Juniorプログラマー | 70〜100 | 32.5〜40 | 約45〜60%削減 |
BrSE | 80〜110 | 50〜100 | 約30〜50%削減 |
PM | 100〜150 | 45〜110 | 約30〜55%削減 |
また、ベトナムオフショアのメリットとしては、単なる単価の安さだけでなく、若い技術者の柔軟性や英語・日本語スキルも挙げられます。実際に人月単価の計算方法を理解することで、予算と納期の調整がしやすくなります。
このように、ベトナムを活用することで大幅なコストダウンが見込めると同時に、品質も高く保つことが可能です。
コストを抑えつつ品質を確保するには
- 信頼できるベンダーを選定すること: 豊富な日本向け実績を持つ企業を選びましょう。
- BrSEの積極的な活用: 言語や文化のギャップを埋め、円滑なコミュニケーションが可能です。
- 段階的な導入と評価: 初期段階で小規模な開発やPoCを通して、品質と進行を確認しましょう。
- ドキュメントと仕様の明確化: 誤解や手戻りを防ぎ、スムーズな開発を実現します。
※関連記事:ベトナムオフショア開発とは?メリット・デメリット・成功のコツ
ベトナムへのオフショア開発ならカオピーズ
ベトナムへのオフショア開発を考えているならば、弊社カオピーズへご相談ください。数多くのオフショア開発を実現したきた経験があり、皆さんの要望を叶えることが可能です。今まで、オフショア開発を利用したことがない場合でもサポートするため、ぜひお気軽にご相談ください。
- 日本企業との取引実績500件以上:再委託率90%
- 日本語対応可能なBrSEとPM:常駐対応
- 認定資格:ISTQBプラチナパートナー、AWSアドバンストコンサルティングパートナー
- 業種特化:製造、小売、金融、教育、医療向け実績多数
- 開発手法:コミュニケーション重視のアジャイル開発にも対応
カオピーズでは、日本向け開発において500件以上の実績があり、日本語対応可能なBrSEやPMが常駐しています。コストと品質のバランスを重視する企業にとって最適なパートナーです。
オフショア開発の成功事例 : カオピーズによる1人月の活用
カオピーズでは、クライアントの依頼を受け、新しい顧客管理システムを開発するプロジェクトを担当しました。クライアントの要件を満たしつつ、タイムラインを守る必要がある、タイトなプロジェクトです。
このようなプロジェクトは遅延が発生しがちですが、カオピーズでは「1人月」の管理を徹底することで、プロジェクトの進捗を向上させスケジュールを死守しています。例えば、1人月の間、エンジニアが新機能の開発やバグ修正に集中できる環境を整え、プロジェクトのスピードを向上させたのです。
また、エンジニアが集中できる環境のみならず、ステークホルダーとのコミュニケーションにも力を入れました。具体的には、クライアントやエンジニアと進捗報告などのミーティングを実施し、フィードバックを受けたり方向性や実装を迅速に修正・変更したりしています。
他にも、オフショア先が開発に手間取らないように、適切なツールやテクノロジーを選択し、提示したことも成功の鍵を握るでしょう。私達は最新の開発ツールを採用し、開発プロセスの効率化に力を入れています。結果、スケジュールどおりにシステムは完成し、クライアントに満足いただけました。
この成功事例は、カオピーズが1人月を活用して、システム開発プロジェクトを成功に導いた一例です。私たちは常にクライアントの要件を満たし、品質と効率性を重視しています。お客様のニーズに合わせた柔軟なアプローチを得意としているため、どのような開発でもお気軽にご相談ください。
まとめ
オフショア開発の中でも、ベトナムへの依頼は1人月を効率よく活用するための有力な手段です。ベトナムは優秀なIT人材が豊富で、日本よりも1人月単価が安いため、同じ品質のシステムやアプリケーションを半額以下で開発できる可能性があります。特に、若いエンジニアが多く最新技術にも対応できるため、技術的な柔軟性も高いのが魅力です。
2025年現在、ベトナムでのオフショア開発における1人月単価は、日本と比較して約40〜60%のコスト削減が可能です。
また、日本との時差が2時間と小さく、コミュニケーションのタイムロスが少ない点も利点の一つです。
さらに、ベトナムは社会情勢が安定しており、ICTインフラも整っているため、長期的な開発パートナーとして信頼できます。
とはいえ、価格だけに注目するのではなく、生産性や品質、プロジェクト管理体制、言語対応力なども踏まえた総合的な判断が重要です。
もし、これからベトナムへのオフショア開発をご検討されているなら、ぜひカオピーズまでご相談ください。豊富な日本向け実績を持つ専門チームが、貴社のニーズに合わせて最適な提案をいたします。
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よくある質問(FAQ)
- Q1: 1人月とは何時間を指しますか?
- 一般的には 160時間(20営業日 × 8時間)を指します。カオピーズでもこの基準をもとに、工数や費用を算出しております。
- Q2: ベトナムのエンジニアは日本語対応できますか?
- はい、対応可能です。N2以上のBrSEや日本語業務経験のあるエンジニアが対応することで、円滑なコミュニケーションが可能です。カオピーズには日本語対応可能なスタッフが多数在籍しており、日本企業との取引経験も豊富です。
- Q3: 見積もりにはどのくらい時間がかかりますか?
- 通常はヒアリング完了後2〜3営業日以内に、お見積もりをご提示いたします。カオピーズでは迅速かつ丁寧な対応を心がけておりますので、お急ぎの案件にも柔軟に対応可能です。
- Q4: 部分的な工程(例:テストのみ)も依頼可能ですか?
- はい、もちろん可能です。開発、テスト、保守、UI/UX設計など、必要な工程のみのご依頼にも対応しています。カオピーズは多数の日本向けプロジェクト経験があり、柔軟な体制で各工程に対応いたします。