hero-image
NEWS
脆弱性診断ツールおすすめ20選 種類別の比較と失敗しない選び方
calendar
2026.11.05
repeat
2026.11.05

脆弱性診断ツールおすすめ20選 種類別の比較と失敗しない選び方

脆弱性診断ツールとは、Webサイトやサーバー、ソースコード、クラウド環境などに潜むセキュリティ上の弱点(脆弱性)を、自動または半自動で検出するためのツールです。無料のオープンソースから企業向けの有料サービスまで多くの種類があり、診断したい対象や社内の体制によって適したツールは異なります。

本記事では、脆弱性診断ツールの基本と必要な機能を整理したうえで、Web・サーバー/ネットワーク・ソースコード/ライブラリ・クラウドの4分野から、代表的な20ツールを比較します。あわせて、自社に合うツールの選び方と、専門家による診断を併用すべきケースも解説します。

主要なポイント

  1. 脆弱性診断ツールは、Web・サーバー/ネットワーク・コード/ライブラリ・クラウドなど、診断対象によって種類が分かれます。
  2. 無料のオープンソースでも本格的な診断はできますが、構築と運用には一定の知識が必要です。
  3. ツールは定期的な確認に向いており、認可やビジネスロジックの不備などは専門家の手動診断と組み合わせるのが効果的です。
  4. 選ぶ際は、診断対象、運用できる体制、料金形態、開発・運用プロセスとの連携を確認します。

脆弱性診断ツールとは?

脆弱性診断ツールとは、システムに対して疑似的な検査やデータの照合を行い、攻撃に悪用されるおそれのある弱点を洗い出すツールです。人手では時間のかかる検査を自動化できるため、定期的な診断や、開発の段階での早期発見に役立ちます。

脆弱性診断が必要な理由

脆弱性を放置すると、不正アクセスや情報漏洩、ランサムウェア被害の入り口になります。実際に、IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織向けの脅威として「システムの脆弱性を悪用した攻撃」が4位に選ばれています(IPA, 2026)。そのため、攻撃者より先に弱点を見つけて対処することが重要です。

脆弱性診断ツールの主な種類

脆弱性診断ツールは、何を診断するかによって大きく4つに分けられます。

種類主な診断対象代表的な手法
Web・Webアプリケーション向けWebサイト、ログイン機能、API実際にリクエストを送って挙動を確かめる動的診断(DAST)
サーバー・ネットワーク向けOS、ミドルウェア、ネットワーク機器公開ポートやソフトウェアの版数から既知の脆弱性を検出するプラットフォーム診断
ソースコード・ライブラリ向け開発中のコード、利用しているOSSコードを解析する静的診断(SAST)、ライブラリを照合するソフトウェア構成分析(SCA)
クラウド環境向けクラウドの設定、仮想サーバー、コンテナ設定ミスを検出するCSPM、コンテナイメージのスキャン

表1: 診断対象別に見る脆弱性診断ツールの種類

脆弱性診断ツールの4つの種類(Web・サーバー/ネットワーク・コード/ライブラリ・クラウド)と診断対象を示した図
図1: 診断対象別に見る脆弱性診断ツールの種類

ツールによる診断と専門家による手動診断の違い

ツールによる診断と専門家による手動診断は、得意な領域が異なるため、どちらか一方ではなく組み合わせて使うのが一般的です。

比較項目ツールによる診断専門家による手動診断
得意なこと既知の脆弱性を広く・速く・繰り返し検出する認可の不備やビジネスロジックの欠陥など、仕様を理解しないと見つからない問題の検出
費用無料から利用でき、継続的な診断のコストを抑えやすい診断の範囲や工数に応じて費用がかかる
頻度リリースごとや定期的に実施しやすい大きなリリースの前や年1回など、節目で実施することが多い
注意点誤検知や見逃しがあり、結果の判断に知識が必要診断者のスキルによって品質に差が出る

表2: ツールによる診断と手動診断の違い

脆弱性診断ツールに必要な機能

脆弱性診断ツールを比較する際は、まず診断対象、検出項目、結果のわかりやすさ、優先度付け、再診断、外部ツールとの連携を確認します。加えて、Webアプリケーション向けではログイン後の画面やAPIへの対応、ソースコード向けでは対応言語、クラウド向けでは対応するクラウドサービスや設定チェックの範囲など、対象ごとの機能も重要です。具体的には、次の項目をチェックしましょう。

  • 診断範囲と検出項目:自社の診断対象に対応しているかを確認する。WebアプリではOWASP Top 10、サーバーでは既知の脆弱性情報、クラウドでは設定基準など、対象に合った検査項目を比較する
  • 診断対象に応じた機能:Webでは自動巡回・ログイン対応、コードでは対応言語、クラウドでは対応サービスや設定チェックの範囲を確認する
  • わかりやすいレポート:検出した脆弱性の内容、再現手順、修正方法を、担当者が理解できる形で示せるか
  • リスクにもとづく優先度付け:CVSSなどの指標や悪用の状況にもとづき、対応すべき順番がわかるか
  • 誤検知の管理と再診断:誤検知を除外し、修正後に同じ項目だけを再診断できるか
  • 開発・運用プロセスとの連携:CI/CDやチケット管理ツールと連携し、定期診断を自動化できるか

脆弱性診断ツールおすすめ20選

代表的な脆弱性診断ツール20選を、Web・サーバー/ネットワーク・ソースコード/ライブラリ・クラウドの4分野に分けて紹介します。まず比較表で候補を絞り込み、気になるツールの詳細を確認しましょう。

選定基準

  • 公式サイトなどで、機能・診断対象・提供形態を確認できる
  • 国内外で利用実績があり、継続的に開発・提供されている
  • 無料・オープンソースと有料の両方から、用途の異なるツールを選定(掲載順は順位ではありません)
各ツールの情報は、2026年11月時点で公式サイトなどの公開情報をもとに整理したものです。料金や機能は変更されることがあるため、導入前に各社の公式サイトでご確認ください。また、脆弱性診断は、自社が管理するシステム、または管理者から許可を得たシステムに対してのみ実施してください。

脆弱性診断ツール20選の比較表

20ツールの診断対象、診断方式、料金、向いているケースを一覧にまとめると、次のとおりです。ツール名を選ぶと、各ツールの詳細に移動します。

Webアプリ向けの5ツール

ツール名診断対象診断方式料金向いているケース
ZAP by CheckmarxWebDAST無料・OSS無料で始めたい、自社で診断を内製したい
Burp SuiteWebDAST(手動・自動)無料版あり・有料手動診断の精度を高めたい、診断スキルを持つ担当者がいる
AeyeScanWebDAST有料専門人材が少なく、日本語で手軽に診断を内製化したい
VexWebDAST有料自社での定期診断から、診断事業者による本格的な診断まで、国産ツールで対応したい
AcunetixWebDAST有料多数のWebサイトを自動で定期診断したい

サーバー・ネットワーク向けの5ツール

ツール名診断対象診断方式料金向いているケース
Nessusサーバー・ネットワークプラットフォーム診断無料版あり(非商用)・有料企業での利用は商用版(Professional等)で、サーバー群を診断したい
OpenVASサーバー・ネットワークプラットフォーム診断無料・OSS費用をかけずに多数のサーバーを診断したい
Qualys VMDRサーバー・ネットワーク脆弱性管理・スキャン無料版あり・有料多数の資産を継続的に管理したい
Rapid7 InsightVMサーバー・ネットワーク脆弱性管理・スキャン有料大規模な環境で脆弱性管理の仕組みを整えたい
Vulsサーバー・ネットワークソフトウェアの脆弱性スキャン無料・OSSLinuxサーバーのパッケージの脆弱性を自動で把握したい

ソースコード・ライブラリ向けの5ツール

ツール名診断対象診断方式料金向いているケース
Snykコード・ライブラリSAST・SCA無料版あり・有料開発者自身が日常的に脆弱性を確認したい
SonarQubeコード・ライブラリSAST無料版あり・有料コード品質とセキュリティをまとめて管理したい
GitHub Code Security・Dependabotコード・ライブラリSAST・SCA条件付き無料・有料GitHubで開発しており、追加の環境構築なしで始めたい
OWASP Dependency-Checkコード・ライブラリSCA無料・OSS費用をかけずにライブラリの脆弱性を確認したい
Checkmarx Oneコード・ライブラリSAST・SCA有料複数の開発チームの診断を統合管理したい

クラウド向けの5ツール

ツール名診断対象診断方式料金向いているケース
Amazon Inspectorクラウドワークロードの脆弱性スキャン有料AWSを中心にシステムを運用している
Microsoft Defender for CloudクラウドCSPM・ワークロード保護無料機能あり・有料Azureを中心に複数のクラウドを使っている
Google Cloud Security Command CenterクラウドCSPM・脆弱性検出無料版あり・有料Google Cloudを中心にシステムを運用している
ProwlerクラウドCSPM(設定診断)無料・OSS費用をかけずにクラウドの設定を点検したい
Trivyクラウドコンテナ・IaCスキャン無料・OSSコンテナを使った開発で、ビルドの段階から診断したい

表3: 脆弱性診断ツール20選の比較表

Webアプリ向けツール5選

Webサイトやログイン機能を持つWebアプリケーションの診断には、実際にリクエストを送って脆弱性を検出するDAST型のツールが使われます。代表的な5つは次のとおりです。

ZAP by Checkmarx

オープンソースで開発されている、Webアプリケーション向けの脆弱性診断ツールです。以前は「OWASP ZAP」の名称で知られ、2024年9月に主要な開発者がCheckmarx社に参加したことで現在の名称になりました。通信を中継して確認する機能と自動スキャンを備え、無料でWebアプリの診断を始めたい場合に適しています。

ZAP by Checkmarx公式サイトの掲載画面
ZAP by Checkmarx公式サイトの掲載画面
提供元ZAP Core Team(Checkmarxが開発を支援)
主な診断対象Webアプリケーション、API
診断方式DAST
料金形態無料(オープンソース)
主な特徴通信を中継して確認できるプロキシ機能と自動スキャンを搭載。CI/CDに組み込むための仕組みも用意されている
向いているケース無料で始めたい、自社で診断を内製したい
公式サイトhttps://www.zaproxy.org/

Burp Suite

PortSwigger社が提供する、セキュリティ診断の専門家に広く使われているWeb診断ツールです。通信の改変や再送など手動診断を支える機能が充実しており、無料のCommunity Editionから、自動スキャナーを備えた有料版まで用途に応じて選べます。

Burp Suite公式サイトの掲載画面
Burp Suite公式サイトの掲載画面
提供元PortSwigger
主な診断対象Webアプリケーション、API
診断方式DAST(手動・自動)
料金形態Community Edition:無料/Professional・DAST:有料
主な特徴無料版は手動診断の機能のみ。Professionalは自動スキャナーを搭載し、Burp Suite DAST(旧Enterprise Edition)は多数のサイトの自動診断に対応
向いているケース手動診断の精度を高めたい、診断スキルを持つ担当者がいる
公式サイトhttps://portswigger.net/burp

AeyeScan

エーアイセキュリティラボが提供する、国産のクラウド型Webアプリケーション脆弱性診断ツールです。AIとRPAによる自動巡回と、画面キャプチャ付きの日本語レポートが特徴で、専門知識が少ない担当者でも社内で診断を進めやすい設計です。

AeyeScan公式サイトの掲載画面
AeyeScan公式サイトの掲載画面
提供元株式会社エーアイセキュリティラボ
主な診断対象Webアプリケーション、API
診断方式DAST
料金形態有料(SaaS)
主な特徴画面キャプチャ付きのわかりやすい日本語レポート。OWASP Top 10やIPA「安全なウェブサイトの作り方」に対応。導入実績300社以上(2025年10月時点の公表値)
向いているケース専門人材が少なく、日本語で手軽に診断を内製化したい
公式サイトhttps://www.aeyescan.jp/

Vex

ユービーセキュアが2007年から提供する、国産のWebアプリケーション脆弱性検査ツールです。2026年4月にオンプレミス型の「Vex」とクラウド型の「VexCloud」がVexブランドに統合され、自社での定期診断から診断事業者の業務まで、用途に応じた3つのプランから選べるようになりました。

Vex公式サイトの掲載画面
Vex公式サイトの掲載画面
提供元株式会社ユービーセキュア
主な診断対象Webアプリケーション
診断方式DAST
料金形態有料(Vex Team・Vex Enterprise・Vex Auditorの3プラン)
主な特徴画面遷移を可視化する「シナリオマップ」を使い、ログイン後の画面を含むシナリオにもとづいて検査できる。APIの診断にも対応。Vex Team・Enterprise・Auditorの3プランから運用目的に応じて選べる(2026年5月の発表より)
向いているケース自社での定期診断から、診断事業者による本格的な診断まで、国産ツールで対応したい
公式サイト要確認

Acunetix

Invicti社が提供する、商用のWebアプリケーション脆弱性スキャナーです。JavaScriptを多用するWebサイトやAPIの自動診断に対応しており、多数のWebサイトを定期的に診断したい企業に向いています。

Acunetix公式サイトの掲載画面
Acunetix公式サイトの掲載画面
提供元Invicti Security
主な診断対象Webアプリケーション、API
診断方式DAST
料金形態有料
主な特徴自動クロールとスキャン、脆弱性の管理・レポート機能
向いているケース多数のWebサイトを自動で定期診断したい
公式サイトhttps://www.acunetix.com/

サーバー・ネットワーク向け5選

OSやミドルウェア、ネットワーク機器の脆弱性や設定の不備を調べるには、プラットフォーム診断用のツールを使います。代表的な5つは次のとおりです。

Nessus

Tenable社が提供する、サーバーやネットワーク機器向けの代表的な脆弱性スキャナーです。豊富な脆弱性チェック(プラグイン)を備えていますが、無料版と低価格版は個人や学習などの非商用目的に限られます。企業の業務で使う場合は、商用利用に対応した有料版を選ぶ必要があります。

Nessus公式サイトの掲載画面
Nessus公式サイトの掲載画面
提供元Tenable
主な診断対象サーバー、ネットワーク機器、OS・ミドルウェア
診断方式プラットフォーム診断
料金形態Essentials:無料(非商用・学習用途向け、最大5 IP、30日間の無料ライセンス)/Essentials Plus:有料(非商用、最大20 IP)/Professional・Expert:有料(商用利用向け)
主な特徴Essentialsは最大5 IPまで診断できるが、脆弱性チェック用プラグインの更新が30日遅れ、レポート機能も制限される。無料ライセンスの期限後は、再登録またはEssentials Plusへの移行が必要
向いているケース個人学習や検証環境ではEssentials、企業の本番環境や業務上の診断では商用利用に対応したProfessionalなどを検討
公式サイトhttps://www.tenable.com/products/nessus

OpenVAS

Greenboneが中心となって開発するオープンソースの脆弱性スキャナーです。サーバーやネットワーク機器の既知の脆弱性を検査でき、IPアドレス数によるライセンス制限はありません。一方、導入環境の構築や運用にはセキュリティの知識が求められます。

OpenVAS公式サイトの掲載画面
OpenVAS公式サイトの掲載画面
提供元Greenbone(オープンソース)
主な診断対象サーバー、ネットワーク機器
診断方式プラットフォーム診断
料金形態無料(オープンソース)/商用版あり
主な特徴IPアドレス数の制限なく診断できる。構築と運用には一定の知識が必要
向いているケース費用をかけずに多数のサーバーを診断したい
公式サイトhttps://www.greenbone.net/

Qualys VMDR

Qualys社が提供する、クラウド型の脆弱性管理サービスです。資産の把握から脆弱性の検出、対応の優先度付けまでを一つの画面で管理でき、多数のサーバーや端末を継続的に管理したい組織に向いています。

Qualys VMDR公式サイトの掲載画面
Qualys VMDR公式サイトの掲載画面
提供元Qualys
主な診断対象サーバー、ネットワーク、クラウド、エンドポイント
診断方式脆弱性管理・スキャン
料金形態有料/機能を限定したCommunity Editionあり
主な特徴クラウド型で、資産の可視化から脆弱性の優先度付けまで一元管理
向いているケース多数の資産を継続的に管理したい
公式サイトhttps://www.qualys.com/

Rapid7 InsightVM

Rapid7社が提供する脆弱性管理ツールです。検出した脆弱性をリスクの高さにもとづいて優先度付けし、対応の進み具合をダッシュボードで追跡できます。

Rapid7 InsightVM公式サイトの掲載画面
Rapid7 InsightVM公式サイトの掲載画面
提供元Rapid7
主な診断対象サーバー、ネットワーク、クラウド
診断方式脆弱性管理・スキャン
料金形態有料
主な特徴リスクにもとづく優先度付けとダッシュボードによる対応状況の可視化
向いているケース大規模な環境で脆弱性管理の仕組みを整えたい
公式サイトhttps://www.rapid7.com/products/insightvm/

Vuls

日本発のオープンソースの脆弱性スキャナーです。Linuxなどのサーバーにエージェントを入れずに、インストール済みのソフトウェアに含まれる既知の脆弱性を検出できます。

Vuls公式サイトの掲載画面
Vuls公式サイトの掲載画面
提供元Vulsプロジェクト(オープンソース)
主な診断対象Linuxなどのサーバー、ソフトウェアパッケージ
診断方式ソフトウェアの脆弱性スキャン
料金形態無料(オープンソース)
主な特徴エージェント不要で、サーバー上のソフトウェアの既知の脆弱性を検出
向いているケースLinuxサーバーのパッケージの脆弱性を自動で把握したい
公式サイトhttps://vuls.io/

ソースコード・ライブラリ向け5選

開発中のソースコードや、利用しているオープンソースのライブラリの脆弱性は、SAST(静的解析)やSCA(ソフトウェア構成分析)のツールで確認します。代表的な5つは次のとおりです。

Snyk

開発者向けのセキュリティプラットフォームです。ソースコード、オープンソースのライブラリ、コンテナ、IaC(インフラのコード)を一つのサービスで診断でき、IDEやGitリポジトリと連携して開発中に脆弱性を確認できます。

Snyk公式サイトの掲載画面
Snyk公式サイトの掲載画面
提供元Snyk
主な診断対象ソースコード、OSSライブラリ、コンテナ、IaC
診断方式SAST・SCA
料金形態無料プランあり/有料
主な特徴IDEやGitリポジトリと連携し、開発の段階で脆弱性と修正方法を提示
向いているケース開発者自身が日常的に脆弱性を確認したい
公式サイトhttps://snyk.io/

SonarQube

SonarSource社が提供する、ソースコードの静的解析ツールです。バグやコードの品質とセキュリティ上の問題をあわせて検出でき、無料版から導入できます。

SonarQube公式サイトの掲載画面
SonarQube公式サイトの掲載画面
提供元SonarSource
主な診断対象ソースコード
診断方式SAST
料金形態無料版(Community Build)あり/有料
主な特徴バグやコードの品質と、セキュリティ上の問題をあわせて検出
向いているケースコード品質とセキュリティをまとめて管理したい
公式サイトhttps://www.sonarsource.com/products/sonarqube/

GitHub Code Security・Dependabot

GitHubに組み込まれたセキュリティ機能です。Dependabotアラートは依存ライブラリの既知の脆弱性を通知し、CodeQLはソースコードを解析して脆弱性を検出します。2025年4月からは、CodeQLや修正案の自動提示を含む「GitHub Code Security」と、シークレットの漏洩を防ぐ「GitHub Secret Protection」を、それぞれ単体で導入できるようになりました。

GitHub Code Security・Dependabot公式サイトの掲載画面
GitHub Code Security・Dependabot公式サイトの掲載画面
提供元GitHub
主な診断対象ソースコード、依存ライブラリ、シークレット
診断方式SAST・SCA
料金形態公開リポジトリ:CodeQLなど一部の機能を無料で利用可能/非公開リポジトリ:CodeQLなどの利用はプラン・ライセンスの条件を確認(Code Security・Secret Protectionは有料)
主な特徴GitHub上で開発の流れを変えずに導入できる。利用できる機能はリポジトリの公開・非公開やプランによって異なる
向いているケースGitHubで開発しており、追加の環境構築なしで始めたい
公式サイトhttps://docs.github.com/en/code-security

OWASP Dependency-Check

OWASPが提供する、オープンソースのソフトウェア構成分析ツールです。プロジェクトが利用しているライブラリを公開済みの脆弱性情報(CVE)と照合し、既知の脆弱性を持つものを検出します。

OWASP Dependency-Check公式サイトの掲載画面
OWASP Dependency-Check公式サイトの掲載画面
提供元OWASP(オープンソース)
主な診断対象依存ライブラリ
診断方式SCA
料金形態無料(オープンソース)
主な特徴ビルドツールやCIに組み込み、既知の脆弱性を持つライブラリを検出
向いているケース費用をかけずにライブラリの脆弱性を確認したい
公式サイトhttps://owasp.org/www-project-dependency-check/

Checkmarx One

Checkmarx社が提供する、アプリケーションセキュリティのプラットフォームです。静的解析やソフトウェア構成分析、APIやIaCの診断の結果を一つの基盤で管理でき、複数の開発チームを抱える組織に向いています。

Checkmarx One公式サイトの掲載画面
Checkmarx One公式サイトの掲載画面
提供元Checkmarx
主な診断対象ソースコード、OSSライブラリ、API、IaC
診断方式SAST・SCA
料金形態有料
主な特徴複数の診断手法の結果を一元管理し、大規模な開発組織での運用に対応
向いているケース複数の開発チームの診断を統合管理したい
公式サイトhttps://checkmarx.com/

クラウド向けツール5選

AWS・Azure・Google Cloudなどのクラウド環境では、仮想サーバーやコンテナの脆弱性に加え、設定ミスの検出が重要です。設定を診断するCSPM型のツールと、コンテナなどをスキャンするツールを組み合わせて使います。代表的な5つは次のとおりです。

Amazon Inspector

AWSが提供する脆弱性管理サービスです。有効化すると、EC2インスタンスやコンテナイメージ、Lambda関数を自動で継続的にスキャンし、ソフトウェアの脆弱性や意図しないネットワークの公開を検出します。

Amazon Inspector公式サイトの掲載画面
Amazon Inspector公式サイトの掲載画面
提供元Amazon Web Services
主な診断対象AWS上のサーバー、コンテナイメージ、Lambda
診断方式ワークロードの脆弱性スキャン
料金形態有料(スキャン対象に応じた従量課金)
主な特徴AWS環境に組み込まれており、有効化すると自動で継続的にスキャン
向いているケースAWSを中心にシステムを運用している
公式サイトhttps://aws.amazon.com/inspector/

Microsoft Defender for Cloud

Microsoftが提供する、クラウドのセキュリティ対策サービスです。Azureに加えてAWSやGoogle Cloudの環境も対象に、設定の不備や脆弱性を一元的に評価し、改善策を提示します。

Microsoft Defender for Cloud公式サイトの掲載画面
Microsoft Defender for Cloud公式サイトの掲載画面
提供元Microsoft
主な診断対象Azure・AWS・Google Cloudの環境
診断方式CSPM・ワークロード保護
料金形態基本的な機能は無料/高度な機能は有料
主な特徴複数のクラウドの設定状況を一元的に評価し、改善策を提示
向いているケースAzureを中心に複数のクラウドを使っている
公式サイトhttps://azure.microsoft.com/products/defender-for-cloud

Google Cloud Security Command Center

Security Command Centerは、Google Cloudが提供するセキュリティとリスク管理のサービスです。クラウド上の資産を把握したうえで、設定ミスや脆弱性、脅威を検出します。

Google Cloud Security Command Center公式サイトの掲載画面
Google Cloud Security Command Center公式サイトの掲載画面
提供元Google Cloud
主な診断対象Google Cloudの環境
診断方式CSPM・脆弱性検出
料金形態Standard:無料/Premium・Enterprise:有料
主な特徴Google Cloud環境のセキュリティ状態や設定上のリスクを可視化。利用するティアによって、脆弱性検出や脅威分析などの対応範囲が異なる(Enterpriseはマルチクラウドに対応)
向いているケースGoogle Cloudを中心にシステムを運用している
公式サイトhttps://cloud.google.com/security/products/security-command-center

Prowler

オープンソースのクラウドセキュリティ診断ツールです。AWS・Azure・Google Cloud・Kubernetesの設定を、CISベンチマークなどのセキュリティ基準に照らして点検できます。

Prowler公式サイトの掲載画面
Prowler公式サイトの掲載画面
提供元Prowler(オープンソース)
主な診断対象AWS・Azure・Google Cloud・Kubernetes
診断方式CSPM(設定診断)
料金形態無料(オープンソース)/商用版あり
主な特徴業界標準のセキュリティ基準にもとづいて、クラウドの設定ミスを検出
向いているケース費用をかけずにクラウドの設定を点検したい
公式サイトhttps://prowler.com/

Trivy

Aqua Security社が開発する、オープンソースの脆弱性スキャナーです。クラウドの設定を総合的に管理するツールではありませんが、クラウドで動かすコンテナイメージやIaC、Kubernetes環境の脆弱性や設定ミスを、一つのツールで確認できます。

Trivy公式サイトの掲載画面
Trivy公式サイトの掲載画面
提供元Aqua Security(オープンソース)
主な診断対象コンテナイメージ、IaC、Kubernetes
診断方式コンテナ・IaCスキャン
料金形態無料(オープンソース)
主な特徴コンテナとIaCの両方を診断でき、CI/CDへの組み込みも容易
向いているケースコンテナを使った開発で、ビルドの段階から診断したい
公式サイトhttps://trivy.dev/

脆弱性診断ツールの選び方

脆弱性診断ツールを選ぶ際は、診断対象、運用できる体制、料金形態、自動と手動の組み合わせ、開発・運用プロセスとの連携の5つを確認します。

診断したい対象と範囲を明確にする

まず、Webサイト、サーバー、ソースコード、クラウドのうち、どこを診断したいのかを整理します。たとえば、Webサイトだけを診断したいならDAST型のツール、開発中のコードも確認したいならSASTやSCAのツールが必要です。つまり、対象によって必要なツールの種類が変わるため、複数の分野を組み合わせることもあります。

たとえば、Webアプリの脆弱性を無料で確認したい場合はZAP、専門家が手動診断を行う場合はBurp Suiteが候補になります。また、Linuxサーバーの既知の脆弱性を継続的に把握したい場合はVuls、開発中のライブラリをチェックしたい場合はOWASP Dependency-Check、コンテナやIaCをCI/CDで検査したい場合はTrivyなどが考えられます。ただし、利用条件や診断範囲はツールごとに異なるため、導入前に確認が必要です。

社内で運用できる体制があるか確認する

次に、ツールを使いこなせる人材が社内にいるかを確認します。特に、オープンソースのツールは無料で使える一方、環境の構築や結果の判断に専門知識が必要です。そのため、専門人材が少ない場合は、日本語のレポートやサポートが充実したSaaS型のツールを選ぶと運用しやすくなります。

無料・有料の違いと総コストを比較する

無料ツールは、診断できるIPアドレス数や機能に制限があることが多い点に注意が必要です。特に、Nessus Essentialsのように無料版が非商用の目的に限られるツールもあるため、企業で使う場合は利用規約を必ず確認しましょう。一方、有料ツールは、ライセンス費用に加えて、診断対象の数や利用量によって費用が変わります。したがって、導入費用だけでなく、運用にかかる人件費も含めた総コストで比較しましょう。

ツール診断と手動診断の役割を分ける

ツールは既知の脆弱性を効率よく検出できますが、認可の不備や業務ロジックの欠陥は見つけにくい傾向があります。そこで、日常的な確認はツールで行い、重要なリリースの前や個人情報を扱うシステムでは、専門家による手動診断を組み合わせることが効果的です。

開発・運用プロセスに組み込めるか確認する

最後に、CI/CDやチケット管理ツールと連携できるかを確認します。脆弱性診断は一度で終わりではなく、システムの変更のたびに繰り返す必要があるためです。開発の流れに組み込めるツールを選ぶと、修正の漏れを防ぎやすくなります。

脆弱性診断ツールを選ぶ5つのポイントを示した図
図2: 脆弱性診断ツールを選ぶ5つのポイント

ツールだけでは不十分なケース

ツールを実行することと、脆弱性への対応を完了させることは別の作業です。脆弱性を見つけた後には、実際の影響度の評価、修正、修正後の確認、必要に応じた第三者向けの報告までが必要になります。次のような場合は、ツールによる診断に加えて、専門家の支援を検討しましょう。

  • 個人情報や決済情報を扱うWebサービスを新たに公開する
  • 取引先や監査から、第三者による診断結果の提出を求められている
  • ツールで大量の脆弱性が検出されたが、対応の優先順位を判断できない
  • 社内に脆弱性の修正や再発防止を担える人材がいない

なお、診断後の継続的な監視については、SOCとはやAWSのセキュリティ対策の記事、カオピーズの24時間365日監視サービスもあわせて参考にしてください。

ツールで脆弱性を検出した後の対応にお困りではありませんか?

脆弱性診断では、問題を発見するだけでなく、リスクの評価と修正まで進めることが重要です。カオピーズは、Web・API・モバイルアプリの診断やOS・ミドルウェアの脆弱性スキャンから、パッチ適用や設定の見直しなどの修正対応まで一貫して支援し、開発・運用の両面からセキュリティ対策を進めます。

脆弱性診断について無料相談する →

まとめ

脆弱性診断ツールは、Webアプリ、サーバー、ソースコード、クラウドなど、診断対象によって適した種類が異なります。無料ツールでも脆弱性を検出できますが、運用に必要な知識や診断範囲、利用条件はツールごとに異なるため、自社の環境と体制に合わせて選ぶことが重要です。

一方、ツールだけでは検出が難しい脆弱性もあり、診断後の修正まで対応できる体制が必要です。自社での診断に不安がある場合や、専門的な診断・改善支援が必要な場合は、カオピーズにご相談ください。お問い合わせはお問い合わせフォーム、メール([email protected])、お電話(03-5809-2633/受付 10:00〜18:00、土日祝休み)で承っています。

システムの弱点を、攻撃者より先に見つけませんか

無料相談・お見積もりはこちら →   サービス資料をダウンロード →

脆弱性診断ツールに関するよくある質問

無料の脆弱性診断ツールだけで十分ですか?

無料ツールでも、既知の脆弱性の多くを検出できますが、それだけで十分とは限りません。無料版は診断できる範囲や機能に制限があることが多く、なかには非商用の利用に限られるものもあります。また、結果の判断にも専門知識が必要です。そのため、まず無料ツールで現状を把握し、重要なシステムでは有料ツールや専門家の診断を組み合わせましょう。

脆弱性診断はどのくらいの頻度で行うべきですか?

脆弱性診断は、システムに変更を加えたときと、定期的なタイミングの両方で行うのが基本です。新しい脆弱性は日々公表されるため、変更がなくても安全とは限りません。たとえば、ツールによる診断はリリースごとや毎月、専門家による診断は年1回や大きなリリースの前など、対象の重要度に応じて頻度を決めましょう。

他社のWebサイトをツールで診断してもよいですか?

いいえ。脆弱性診断は、自社が管理するシステム、または管理者から明示的な許可を得たシステムに対してのみ実施してください。許可なく診断を行うと、相手のシステムに負荷や障害を与えたり、法令に抵触したりするおそれがあります。また、クラウド上のシステムを診断する場合は、利用しているクラウド事業者のルールも確認しましょう。

脆弱性診断とペネトレーションテストの違いは何ですか?

脆弱性診断は、システムにどのような脆弱性があるかを網羅的に洗い出すことが目的です。一方、ペネトレーションテストは、攻撃者の視点で実際に侵入を試み、特定の目的(情報の窃取など)を達成できるかを検証します。まず脆弱性診断で弱点を把握し、必要に応じてペネトレーションテストで実際の被害の可能性を確かめるのが一般的です。

参考文献

調査資料

  1. IPA(情報処理推進機構).(2026).
    「情報セキュリティ10大脅威 2026」.
    https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html(2026年11月閲覧)

ツールの公式情報

  1. ZAP.(2024).
    “ZAP has joined forces with Checkmarx”.
    https://www.zaproxy.org/blog/2024-09-24-zap-has-joined-forces-with-checkmarx/(2026年11月閲覧)
  2. GitHub.(2025).
    “Introducing GitHub Secret Protection and GitHub Code Security”.
    https://github.blog/changelog/2025-03-04-introducing-github-secret-protection-and-github-code-security/(2026年11月閲覧)
  3. Tenable.(n.d.).
    “Nessus Essentials”.
    https://www.tenable.com/products/nessus-essentials(2026年11月閲覧)
  4. Google Cloud.(n.d.).
    “Security Command Center pricing”.
    https://cloud.google.com/security-command-center/pricing(2026年11月閲覧)
黒川
黒川

よく読まれている記事

https://kaopiz.com/wp-content/uploads/2026/08/768-x-448-オフショア開発-メリット・デメリット-1.png
ブログ
26.08.17

オフショア開発とは?意味やメリット、失敗しない進め方を紹介

オフショア開発とは、グローバルな人材を活用してソフトウェア開発のコストを最適化する手法です。意味・メリット・デメリットや導入時の重要な注意点を分かりやすく解説します。
https://kaopiz.com/wp-content/uploads/2026/06/24365とは?システム安定稼働に必要な運用体制・コストを解説.png
ブログ
26.03.30

24/365とは?システム安定稼働に必要な運用体制・コストを解説

24/365とは「24時間365日」を意味する言葉で、システム運用の現場でよく使われます。本記事では基本定義から具体的な業務、自社運用と外注のコスト比較、AI活用の最新監視サービスまでを解説します。
お問い合わせ
このフォームに入力するには、ブラウザーで JavaScript を有効にしてください。
* 必須記入事項
Drag and drop files here or
Upload upto 5 Files. Max File Size: 2 MB
すべての * 必須項目に入力してください。
→ Table of Content