DeepSeek-Coder-V2 |その特性と導入によるビジネスメリットとは?
AIを活用したコーディング支援ツールの進化は、IT業界の開発プロセスに大きな変革をもたらしています。
DeepSeek-Coder-V2 は高性能なコード生成ツールとして注目を集めています。
本記事では、DeepSeek-Coder-V2の特性、競合ツールとの比較から、ビジネスメリットや活用方法、または近年定着しているオフショア開発との関連性などついて詳しく解説します。
目次
DeepSeek-Coder-V2の特徴
近年、AIによるコーディングツールが急速に進化しており、開発現場における生産性向上が求められています。その中でも注目されているのが、DeepSeek-Coder-V2です。ここでは、 DeepSeek-Coder-V2の性能面について見てみることにします。
DeepSeek-Coder-V2の性能(ベンチマーク結果)
DeepSeek-Coder-V2は、 DeepSeek社が提供する強力なオープンソース言語モデルです。その性能は、多くのコーディングおよび数学ベンチマークにおいて、既存のクローズドソースモデルに匹敵するか、あるいはそれを上回ります。
DeepSeek-Coder-V2は、最新の大規模言語モデル(LLM)に基づく AI アーキテクチャを採用し、高度なコード補完が可能なツールです。
DeepSeek-Coder-V2には、以下のような技術的特徴があります:
- コード特化タスクにおいて、クローズドソースモデルGPT4-Turboに匹敵する性能を発揮
- DeepSeek-V2中間チェックポイントからさらに6兆トークンを追加し、事前学習を行ったうえでのコーディングと数学的推論能力が大幅向上
- DeepSeek-Coder-33Bよりコード関連タスク、推論、一般的な能力において顕著な進歩を示す
対応プログラミング言語数が86から338に増加し、コンテキスト長も16Kから128Kトークンに延長カスタマイズ性が高さ企企業ごとの開発環境に適応しやすい。
※参照:Deepseek-coder-v2で無料のGitHub Copilotの実現について(外部リンク)
ただし、 DeepSeek-Coder-V2の導入には以下の点に注意しましょう。
- オープンソースなのでトラブル対応は自己責任
- 高度な知識を持つ開発者が必要
- DeepSeek-Coder-V2の開発元は中国であり(あくまで日本国外という意味で)他国に譲渡できない情報を扱う場合は避けるべき
CopilotやChatGPTとの比較詳細
DeepSeek-Coder-V2と他のツールをさらに詳しく比較すると、以下のような違いが見えてきます。
- GitHub Copilotとの違い: CopilotはGitHubとの統合が強みだが、DeepSeek-Coder-V2はオープンソースでありライセンス料金が無料で利用可能(*)
- ChatGPTとの違い: ChatGPTは汎用的なAIだが、DeepSeek-Coder-V2は開発特化型で、より精度の高いコード生成が可能(**)
*提供状況や商用利用の制限についての最新情報は公式発表を確認する必要があります
**むろん、ChatGPTを用いてもコード生成は可能であり、GPT-4 Turboのような高度なモデルは十分な精度を発揮しますので、DeepSeek-Coder-V2の方が常に精度が高いとは断言できません
IT企業が導入するメリット
DeepSeek-Coder-V2を含めたAIの導入は、他国の企業でも進んでいますし、この DeepSeek-Coder-V2の浸透も、その流れに準ずると言えます。
DeepSeek-Coder-V2を用いることによるビジネスメリットは以下の3点です:
- 開発スピードの向上: AIによる高度なコード補完により、プログラムの作成時間を短縮
- 人材不足の解決: エンジニアの作業負担を軽減し、少人数でも高品質な開発が可能に
- 品質向上とバグ削減: AIが適切なコードを提案することで、バグの発生を抑制
また、 DeepSeek-Coder-V2はオープンソースであり、ライセンス料金が無料です。 このことは、ROI(投資対効果)を考えた場合、高品質なAIサポートが得られると同時にコスト削減が実現できるのは点は大きな強みです。それは生産性の向上を実現できる点でも魅力的です。
日本のIT業界では、エンジニア不足が深刻な課題となっています。 AIは特に、スタートアップや大規模開発プロジェクトにおいて、コスト削減と開発スピード向上の両面で評価されています。
DeepSeek-Coder-V2を活用することで、企業は以下のようなメリットを享受できます
このことは、日本における国内企業の課題とAI活用の可能性を考慮すると、グローバル競争激化への対応すなわち、海外の先進企業と戦う力の向上のために有効と言えるでしょう。
オフショア開発との関連性
DeepSeek-Coder-V2 のようなAIツールを使っても、リソース確保が難しい場合やコストを補えない場合があります。その場合は、オフショア開発、すなわち日本国外のIT開発企業に案件依頼をすることも検討に値すると言えます。
オフショア開発企業と連携することで、ビジネスにおいて高いコストパフォーマンスを実現できます。したがって、オフショア開発のトレンドや技術向上を考え、AI開発を含め、オフショア開発を依頼先に選ぶ企業は年ごとに増加の傾向にあります。
オフショア開発は近年、以下のような形で進化しています:
- AI技術の導入: AIを活用したコードレビューやテストの自動化が進む
- ハイブリッド開発の拡大: 国内開発とオフショア開発を組み合わせた開発モデルが増加
また、ベトナムオフショア開発は非常に人気を博しています。
ベトナムは親日、勤勉な国民性、地理的近さ、そして安価な水準の単価が強みです。
2021年度のベトナム人の日本語学習者数は約16万9千人で世界6位です。したがって、世界の中でも日本語人材も豊富な国であるということができます。
また、日本企業からのオフショアのニーズ増加に伴い、それぞれのオフショア企業が持つ特⾧を活かした提案の「選択肢の多さ」も強みと言えます。さらに、ベトナムでも DeepSeek-Coder-V2などを含めた補完ツール活用により、さらに高度な技術が集積するでしょう。
オフショア開発企業には、以下の通り3つのタイプがあります:
- ベトナム資本によってベトナム人が設立したケース(単価が安め)
- 日本資本によって日本人が設立したケース(日本企業向けサービスが充実)
- 日本企業のオフショア拠点が、他社の案件も受けるようになったケース(実績が豊富)
弊社カオピーズは、上の3つのカテゴリーに当てはまらず、ベトナム資本の現地企業ながら日本向けに特化した高品質なオフショア開発サービスを提供して参りました。
弊社の強み
- 高度な日本語能力を持つエンジニア陣:高度かつ最先端の技術力を持つベトナム人開発チームは日本語能力が高く、お客様と直接日本語でコミュニケーションも可能です
- 日本市場向けのカスタマイズ対応:日本企業特有のニーズ、お客様の個別課題に合わせた最適な開発ソリューションを実現
- コスト削減と品質維持の両立:ベトナム企業ならではの安価なお見積もりが可能で、同時に効率的な開発体制を組むことができ、高いROIを実現可能
まとめ
DeepSeek-Coder-V2は、IT企業にとっても革新的なツールであり、特にオフショア開発と組み合わせることで、さらなるコスト削減と開発効率向上が期待できます。Kaopizでは、信頼できるDXパートナーとして連携することで、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させることが可能です。
皆様の方で、DXに関するお困りごとや課題はございますでしょうか?
カオピーズは、AI技術を活用したシステム開発、ODR、自然言語処理など、幅広いITソリューションを提供する企業として、多くの日本のお客様のビジネス課題を解決してきました。最適なシステムの構築や業務効率化をサポートいたします。ITソリューションの導入をお考えの方は、ぜひカオピーズにご相談ください。