AI開発会社を選ぶ際は、対応技術だけでなく、開発実績や提供サービス、自社の課題との適合性を見極めることが重要です。本記事では、日本のおすすめAI開発会社25社を技術的な強み、開発実績、対応範囲などの観点から比較・紹介し、自社に適した開発パートナーを見つけ、AIの導入・開発を円滑に進めるためのポイントを解説します。
各社の情報は、2026年10月時点の公式サイト・プレスリリース・IR資料などの公開情報をもとに整理しています。5つのタイプへの分類は、各社の技術的な強みと開発実績をもとにカオピーズが独自に評価したもので、各社の対応領域を限定するものではありません。掲載順は、売上高などによる日本のAI企業ランキングではありません。
生成AI・LLM・AIエージェントの日本企業5選
このタイプに分類したのは、大規模言語モデル(LLM)を活用した対話・検索・文章生成や、複数の処理を自律的に進めるAIエージェントの設計・開発を主な強みとする企業です。社内文書を参照するRAGシステムや業務向けAIアシスタントなど、生成AIの精度評価や運用設計が成果を左右する領域を得意としています。
日本のAI技術の中でも開発が活発な分野で、このタイプにはLLMを自社で開発する企業から、顧客ごとのモデル調整やアプリケーション開発まで手がける企業までが含まれます。生成AIへの関与の深さによって、各社の性格が分かれます。
1. NTT(tsuzumi 2)
1985年に日本電信電話公社の民営化で発足したNTTは、NTTドコモやNTTデータグループなどを束ねる通信・ICTの持株会社です。研究所で開発したLLM「tsuzumi」を軸に、グループ各社を通じて企業や自治体の生成AI導入を支援しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、共同開発(特化モデルへのカスタマイズ)、SI・導入・運用(稼働基盤の整備)をNTTグループで提供(Business Insider Japan, 2026) |
| 向いている企業・案件 | 機密文書を社外に出さずに、業務特化型のLLMを構築したい金融機関・自治体・医療機関 |
表1: NTT(tsuzumi 2)の概要
2. NEC(cotomi)
1899年創業のNECは、ITサービスと社会インフラを事業の二本柱とする大手ITベンダーです。自社開発の生成AI「cotomi」をもとに、業種・業務に特化したモデルと生成AIの利用環境を企業や自治体向けに提供しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 共同開発(個社向け・業務特化モデル)、SI・導入・運用(NEC Digital Platform上のマネージド提供) |
| 向いている企業・案件 | 業務特化型LLMとAIエージェントの導入を、システム構築と合わせて大手ベンダーに任せたい組織 |
表2: NEC(cotomi)の概要
3. ELYZA
東京大学松尾研究室から生まれ、2018年に設立されたELYZAは、日本語LLMの研究開発に特化したAI企業です。2024年にKDDIグループに加わり、大手企業との共同プロジェクトと法人向けプロダクト「ELYZA Works」の両面でLLMの社会実装を進めています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 共同開発(LLMを活用したソリューション)、SaaS・ライセンス(ELYZA Works) |
| 向いている企業・案件 | 日本語の業務文書を扱う生成AIシステムを、LLM開発企業と共同で作り込みたい大企業 |
表3: ELYZAの概要
4. ストックマーク
ストックマークは、ニュースや社内文書のテキスト解析サービスから事業を始めた2016年設立のスタートアップです。現在はビジネス文書に強い日本語LLMを自社で開発し、製造業の研究開発部門などに向けたAIエージェントやデータ構造化の仕組みを提供しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 共同開発(企業専用LLMの開発)、SaaS・ライセンス(Aconnect)、データ構造化ソリューション(SAT) |
| 向いている企業・案件 | 自社データを学習させた専用LLMを構築したい大企業、技術文書を生成AIで活用したい製造業 |
表4: ストックマークの概要
5. エクサウィザーズ
2016年に設立されたエクサウィザーズは、AIを活用した業務改革のコンサルティングとAIプロダクトの開発を事業の柱とする上場企業です。生成AIサービス「exaBase AI」の提供に加え、AIアプリケーション開発基盤を用いた顧客向けの開発も手がけています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、AIアプリケーション開発(exaBase Studio)、SaaS・ライセンス(exaBase AI ほか) |
| 向いている企業・案件 | RAGの回答品質を運用で改善しながら、生成AIの業務活用を広げたい企業 |
表5: エクサウィザーズの概要
業務特化型AI・カスタムAI開発の日本企業5選
既製のAI製品では対応しにくい個別の業務課題を出発点に、要件整理からアルゴリズムやシステム構成の設計、開発・検証までを案件ごとに組み立てるのが、業務特化型・カスタムAI開発を担う企業です。特定のAI技術を導入すること自体よりも、複雑な業務条件や独自データに合わせて解決策を設計する力に強みがあります。
扱う技術は案件によって異なり、画像・言語・数値データなど複数の手法を組み合わせて一つの業務要件を満たす点で、特定の技術に特化した他のタイプと区別されます。
6. Laboro.AI
2016年設立のLaboro.AIは、企業の事業課題に合わせたAI開発とコンサルティングを手がける企業です。研究開発型産業や社会基盤産業の大手企業を主な顧客とし、構想段階からオーダーメイドのAI開発を支援しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 受託開発(カスタムAI)、コンサルティング |
| 向いている企業・案件 | 競争力に直結する業務テーマを、事業課題の整理からAI化したい大手企業 |
表6: Laboro.AIの概要
7. ABEJA
ABEJAは、創業した2012年からディープラーニングの研究開発に取り組んできたAI企業です。小売・製造・金融などの大手企業を主な顧客に、基盤システム「ABEJA Platform」を用いて、基幹業務へのAI導入から運用までを支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、受託開発(ABEJA Platformを用いた構築)、SI・導入・運用 |
| 向いている企業・案件 | 誤判定が許されない基幹業務で、AIと人の役割分担まで含めて設計したい企業 |
表7: ABEJAの概要
8. Preferred Networks
Preferred Networks(PFN)は、2014年に設立された深層学習の研究開発企業です。製造・エネルギー・創薬などの分野で企業と共同研究・共同開発を行い、生成AI基盤モデル「PLaMo」も自社で開発しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 共同開発、SaaS・ライセンス(AIソリューション・基盤モデル) |
| 向いている企業・案件 | プラント制御や素材・創薬など、高度な専門性が求められる領域でAIを開発したい企業 |
表8: Preferred Networksの概要
9. ギリア
2017年設立のギリアは、複数のAI技術を組み合わせた企業向けの共同開発・受託開発を行う企業です。教育・建設・海運など幅広い業界を対象に、現場固有の条件に合わせた診断・予測・最適化の仕組みを開発しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 受託開発、共同開発 |
| 向いている企業・案件 | 設計・保全など専門性の高い工程に、既製品では対応できないAIを組み込みたい製造業 |
表9: ギリアの概要
10. FRONTEO
FRONTEOは2003年に設立され、国際訴訟で必要となる電子データの調査・証拠開示の支援を出発点に成長した企業です。その業務で培った自然言語処理AI「KIBIT」を、不正調査や創薬など、専門家の判断が求められる業務に合わせて適用しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 | |
| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(KIBITを用いたソリューション)、調査サービス、共同研究 |
| 向いている企業・案件 | 法務・コンプライアンス・創薬など、専門家の判断を支援するAIを導入したい組織 |
表10: FRONTEOの概要
画像認識・映像解析AIの日本企業5選
画像認識・映像解析AIの開発企業が事業の中心に据えているのは、写真・映像・カメラデータから対象物や異常、動作などを検出・判定するAI技術です。製造現場の外観検査、設備の異常検知、映像からの状況把握など、画像データを用いた自動判定が求められる現場で活用されています。
画像認識の精度はカメラや照明などの撮影環境にも左右されるため、AIモデルの開発に加えて、撮影環境の設計や装置との一体提供まで手がける企業が含まれる点もこのタイプの特徴です。
11. フツパー
大阪で2020年に創業したフツパーは、製造業の検査工程を対象にAIソリューションを展開する企業です。主力の外観検査AI「メキキバイト」を軸に、食品・部品などの製造現場で目視検査の自動化を支援しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(検査AIの月額提供)、SI・導入・運用(光学設計・装置一式の導入と伴走支援) |
| 向いている企業・案件 | 目視検査の人手不足に悩む食品・部品などの製造現場 |
表11: フツパーの概要
12. Ridge-i
2016年設立のRidge-i(リッジアイ)は、東京・大手町に本社を置くAIのコンサルティング・開発企業です。ディープラーニングによる画像解析を得意とし、衛星データの判読や社会インフラの監視など、公共分野のプロジェクトにも取り組んでいます。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、受託開発、SaaS・ライセンス(衛星画像解析ツール) |
| 向いている企業・案件 | インフラ監視・防災・自治体業務で、画像や衛星データを活用したい組織 |
表12: Ridge-iの概要
13. ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)
2018年に設立されたニューラルグループ(旧ニューラルポケット)は、画像・映像解析AIの研究開発と事業化を行う上場企業です。AIカメラを用いたスマートシティ向けサービスやデジタルサイネージ広告のほか、製造・物流・建設向けの解析ソリューションも展開しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(AIカメラ・映像解析サービス) |
| 向いている企業・案件 | 商業施設や街区の人流把握、施設の見守りを自動化したい事業者 |
表13: ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)の概要
14. フューチャースタンダード
フューチャースタンダードは、2014年に東京で設立された映像解析AIの専門企業です。カメラや解析技術を部品のように組み合わせて使えるプラットフォーム「SCORER」を運営し、その上で顧客向けのシステム開発も行っています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(SCORER・SDK)、受託開発(SCORERを用いたシステム開発) |
| 向いている企業・案件 | 交通量調査・施設監視など、映像解析を短期間で現場に導入したい企業 |
表14: フューチャースタンダードの概要
15. モルフォ
モルフォは2004年に設立された画像処理技術の企業で、スマートフォンのカメラ向けソフトウェアのライセンス事業で成長しました。現在はその画像処理・AI技術を、車載機器や工場の検査装置、医療分野などへ広げています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(画像認識ソフトウェア)、装置・製品への組み込み支援 |
| 向いている企業・案件 | 自社の製品や検査装置に画像認識AIを組み込みたいメーカー |
表15: モルフォの概要
自社の業務に合わせた画像認識AIを開発したい方へ
カオピーズでは、画像認識・AI-OCRの開発から既存システムとの連携まで、課題と対象データに合わせてご相談を承っています。
AI・画像認識サービスを見る →需要予測・データ分析・最適化AIの日本企業5選
売上・在庫・生産・物流などの業務データを分析し、将来の数値予測や計画の最適化につなげる。需要予測・データ分析・最適化AIの企業は、こうした構造化データを扱う技術を得意としています。需要量の予測精度の向上や、人員配置・配送計画・生産計画などの意思決定の改善が主な活用領域です。
このタイプには、予測モデルの構築を中心とするデータ分析型の企業と、多数の制約条件を考慮して実行可能な計画を導き出す最適化型の企業が含まれます。
16. ブレインパッド
ブレインパッドは2004年創業のデータ活用企業で、データ分析・基盤構築・人材育成などを幅広く支援しています。企業向けのプロフェッショナルサービスと自社SaaSを展開し、需要予測や意思決定支援につながるAI開発も手がけています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、受託開発(分析・AIモデル開発・データ基盤構築)、SaaS・ライセンス |
| 向いている企業・案件 | マーケティングや業務改善の意思決定を、データ分析を起点に見直したい企業 |
表16: ブレインパッドの概要
17. JDSC
JDSCは2018年に設立された東京大学発のAI企業で、2021年に株式を上場しました。大手企業との共同研究で物流・小売・製造・エネルギーなどの共通課題を解くAIを開発し、海外の需要予測ベンダーとの提携も生かして、ソリューションとして他社へ展開しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 共同開発(大手企業との共同研究)、SaaS・ライセンス(demand insight ほか) |
| 向いている企業・案件 | 小売・流通・製造で、需要予測から発注・在庫管理までつなげたい企業 |
表17: JDSCの概要
18. シノプス
大阪府豊中市に本社を置くシノプスは、1987年設立のソフトウェア企業で、小売業向けの自動発注システムを長く手がけてきました。現在はAIによる需要予測を組み込んだ「sinops」シリーズを、食品スーパーや食品製造業に提供しています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(sinops-CLOUD)、パッケージ製品の導入 |
| 向いている企業・案件 | 食品スーパーで発注業務の属人化と食品ロスを同時に減らしたい企業 |
表18: シノプスの概要
19. ALGO ARTIS
ALGO ARTIS(アルゴ・アーティス)は、DeNAからスピンアウトして誕生したスタートアップです。社会インフラ分野に絞って計画最適化AI「OPTIUM」を提供し、電力・石油・セメントなどの企業の配船計画や燃料運用計画を支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
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| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(OPTIUM)、SI・導入・運用(実証から本格運用までの伴走) |
| 向いている企業・案件 | 熟練者の経験に頼る配船・生産・物流計画を標準化したい企業 |
表19: ALGO ARTISの概要
20. グリッド(GRID)
グリッドは2009年に再生可能エネルギー事業の会社として設立され、2014年にAI開発へ事業を転換しました。2019年からは計画最適化に経営資源を集中し、電力・物流・都市交通の3分野で、業務シミュレータとAIエンジンを組み合わせた開発を行っています。
| AI開発の強み |
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|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、受託開発(AIエンジン・業務システム)、SaaS・ライセンス(ReNom APPS)、運用・保守 |
| 向いている企業・案件 | 電力需給・配送・配船など、制約条件の多い計画業務を持つインフラ企業 |
表20: グリッド(GRID)の概要
AI実装・システム連携の日本企業5選
開発済みのAIモデルや外部AIサービスを業務システム・社内データ基盤と接続し、実際の運用環境で使える状態にする工程を担うのが、AI実装・既存システム連携のタイプに分類した企業です。AIの精度だけでなく、既存システムとのデータ連携、アクセス権限、運用監視や保守までを導入の範囲に含める点が特徴です。
自社でAIモデルを一から作ることよりも、複数のAIサービスやクラウド基盤を組み合わせ、企業のシステム全体の中で安全に動かすことに強みを持っています。
21. 野村総合研究所(NRI)
野村総合研究所(NRI)は、経営コンサルティングとITソリューションを提供する企業で、1988年にシンクタンクとシステム会社の合併により現在の形になりました。金融分野をはじめとする業務システムの構築・運用で培った知見を生かし、生成AI基盤の整備や既存システムへのAI実装を支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、SI・導入・運用(システム開発から保守運用まで) |
| 向いている企業・案件 | 金融など規制の厳しい業界で、生成AIを基幹業務やシステムに組み込みたい企業 |
表21: 野村総合研究所(NRI)の概要
22. 富士通
1935年設立の富士通は、システムインテグレーションやクラウド、ハードウェアまでを手がける大手ITサービス企業です。AIサービス「Fujitsu Kozuchi」を軸に、企業の業務システムへの生成AIの組み込みや、専有環境での運用を支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 | |
| 対応範囲・提供形態 | SaaS・ライセンス(Fujitsu Kozuchi)、SI・導入・運用(業務システムとの連携) |
| 向いている企業・案件 | 生成AIを社内の複数システムと連携させ、全社規模で運用したい大企業 |
表22: 富士通の概要
23. 日立製作所
日立製作所は、エネルギー・鉄道などの社会インフラから企業の情報システムまでを手がける総合電機メーカーです。デジタルソリューション「Lumada」の事業として、生成AIの業務導入をユースケースの選定から環境構築・運用まで伴走型で支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、SI・導入・運用(生成AI環境の構築・運用支援、業務システムへの適用) |
| 向いている企業・案件 | 社会インフラや製造など、既存の業務システムを持つ現場に生成AIを組み込みたい企業 |
表23: 日立製作所の概要
24. TISI(旧TIS)
TISIは、1971年創業のTISが2026年7月にグループ会社のインテックと統合して発足した大手システムインテグレーターです。金融・産業分野の業務システム構築や運用・クラウドサービスを基盤に、生成AIの企画から開発・運用までを支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | コンサルティング、受託開発(個別開発型プラットフォーム)、SaaS・ライセンス、SI・導入・運用 |
| 向いている企業・案件 | 生成AIを既存の業務システムやクラウド環境に組み込み、運用まで任せたい企業 |
表24: TISI(旧TIS)の概要
25. AVILEN
AVILENは2018年に設立され、2023年に東証グロース市場へ上場したAI企業です。AIを組み込んだソフトウェアの開発と、企業内のAI人材育成・組織づくりの支援を二本柱に、製造・金融などの企業のAI導入を支援しています。
| AI開発の強み |
|
|---|---|
| AI開発の実績 |
|
| 対応範囲・提供形態 | 受託開発、共同開発、コンサルティング、研修・内製化支援 |
| 向いている企業・案件 | PoC後の実装を外部に任せつつ、OJTを通じて将来は開発・運用を社内に移したい企業 |
表25: AVILENの概要
失敗しないAI開発会社の選び方
AI開発会社を選ぶ際は、知名度や得意分野などの基本情報だけで判断するのは不十分です。開発実績や体制、費用、運用サポートなども確認し、自社の要件に対応できるかを見極める必要があります。これらを事前に比較することで、開発中の認識のずれや追加費用、本番稼働後のトラブルを防ぎやすくなります。
1. 類似案件の開発実績があるか
自社と類似したAI開発の実績がある企業は、業務特有の要件やデータの扱い方を理解しているため、開発に必要な作業や技術的な課題を具体的に見極めやすくなります。AI開発は同じ技術を使う場合でも、業界やデータの状態によって設計・評価の方法が変わります。例えば画像認識でも、製造ラインの外観検査と店舗の人流解析では、求められる精度や撮影環境が異なります。
候補企業には、自社に近い開発事例について、次の情報を確認しましょう。
- 対象となった業務課題
- 使用データと開発した機能・範囲
- 検証結果と導入による効果
- 本番導入・運用までの実施状況
公開できる事例が少ない場合は、秘密保持契約(NDA)の範囲で類似案件の進め方を説明してもらう方法もあります。
2. 技術力と開発体制はどうなっているか
AIモデルを開発できるだけでは、企業で利用するAIシステムを完成させられるとは限りません。データの準備、モデル開発、業務画面や既存システムとの連携、精度評価など、必要な工程を実行できる体制があるかが、依頼先を判断する重要な材料になります。
開発体制を評価する際は、次の点を確認しましょう。
- AIモデル・データ処理・アプリケーション開発を担う人材と専門性
- プロジェクト管理者と顧客側の連絡窓口
- 社内チームと外部委託先の役割・責任範囲
- 工程間の連携方法と品質管理体制
技術者の人数だけで判断せず、自社の案件に必要な役割と責任分担が具体的に示されているかを比較しましょう。
3. PoCから本番運用までどこまで対応できるか
PoCの目的は、AIの技術的な実現可能性や業務上の効果を確かめ、本番開発へ進むか判断することです。そのため、検証だけを依頼する場合でも、本番化を見据えた評価条件と次の工程を確認できる企業を選ぶことが重要です。
AIは実際のデータで試さなければ性能や運用上の課題を判断しにくいため、PoCを開始する前に次の項目を明確にしておきましょう。
- 検証対象となる業務課題と目的
- 評価に使用するデータと精度・処理時間などの達成基準
- 検証期間と本番移行の判断条件
- 本番開発・システム連携・運用の対応範囲と担当企業
PoCの結果を評価するだけでなく、その後の開発や運用を誰が担うのかまで確認しておくことが重要です。経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」でも、開発の各段階に応じて契約や役割を整理する考え方が示されています。
4. 見積もり・費用と成果物は明確か
AI開発会社の見積もりは、金額だけでなく「どの作業と成果物が含まれているか」をそろえて比較する必要があります。AI開発ではデータ整備や精度調整の必要量が案件によって異なり、同じ総額でも各社が想定する作業範囲が違うことがあるためです。
見積もりを比較する際は、まず要件定義、データ整備、モデル開発、システム連携など、各社が想定する作業範囲を確認しましょう。そのうえで、工程別の工数と費用、納品されるプログラム・モデル・設計書などの成果物、検収条件が明確になっているかを確かめます。
さらに、クラウド利用料やモデルの再学習、保守など、本番稼働後に発生する費用も確認が必要です。作業範囲と前提条件をそろえ、初期費用と継続費用を含めて比較することで、プロジェクト全体の予算を判断しやすくなります。フェーズ別・AIの種類別の費用の目安は、AI開発費用の相場と内訳で詳しく解説しています。
5. データ管理・セキュリティ・運用保守の体制は十分か
AI開発では企業の業務データを扱うため、情報の利用範囲やセキュリティ対策、導入後の運用体制を発注前に確認することが重要です。
データ管理については、学習への利用可否、データ・モデルの権利関係、アクセス権限や保管・削除方法を確認しましょう。また、運用面では精度の監視や問題発生時の対応、再学習・保守の担当範囲と費用を明確にしておく必要があります。
詳しくは、AI開発をクラウドで進める方法や、経済産業省の「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」も参考になります。
ここまでの確認項目を、ベンダーへの質問例とともに以下の表にまとめました。
| 確認項目 | ベンダーへの質問例 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 類似案件の開発実績 | 当社と近い業務課題・データの案件で、どの範囲を開発し、本番運用まで進んだか | 課題・データ・開発範囲・検証結果を具体的に説明できる |
| 技術力と開発体制 | AIモデル・データ処理・アプリ開発、プロジェクト管理を誰が担い、外部委託はどこか | 役割と責任分担、品質確認の方法を明示できる |
| PoCから本番運用までの対応範囲 | PoCの評価データ・合格基準は何か、本番移行は誰がどう判断し、本番開発・運用は誰が担うか | 評価条件と本番移行の判断、担当企業を事前に提示できる |
| 見積もり・費用と成果物 | 作業範囲・工程別の工数、成果物、検収条件、初期費用と運用費用の内訳はどうなるか | 前提条件をそろえた工程別の内訳と継続費用を示せる |
| データ管理・セキュリティ・運用保守 | データの二次利用の有無、データ・モデル・成果物の権利、保管・削除方法、監視と再学習の体制はどうなるか | 契約条項と運用体制として明示できる |
表26: AI開発会社に確認したい質問例と判断の目安
まとめ
日本企業のAI開発で自社に適した開発会社を選ぶには、まず導入目的や解決したい課題を明確にし、必要な技術や開発内容に合った企業を絞り込むことが重要です。そのうえで、類似案件の実績や開発体制、費用、導入後のサポートなどを確認し、自社の要件に対応できるかを比較しましょう。
カオピーズでは、企業ごとの課題に合わせたAIの受託開発に加え、独自のAIソリューションも提供しています。AIの導入や開発をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
自社の課題に合わせたAI開発・導入をご検討中の方へ
カオピーズは日本企業向けにAI開発を支援する開発パートナーです。解決したい課題や対象データ、プロジェクトの範囲をお聞きし、PoCや本番導入の進め方をご提案します。
AI開発について相談する → 資料ダウンロード →よくある質問(FAQ)
Q1. 日本のAI企業にはどのようなタイプがありますか?
生成AI・LLM、業務特化型のカスタムAI、画像認識、需要予測・最適化、AI実装・システム連携などに強い企業に大きく分かれます。
Q2. AI開発を外部に依頼する費用の目安はいくらですか?
PoCは100万円〜数百万円が一つの目安です。本番開発や運用保守の費用は、要件やデータの状況に応じて別途見積もりになります。
Q3. 国産AI(国産LLM)を選ぶメリットは何ですか?
日本語の業務文書に強いことに加え、閉域網やオンプレミスで運用できるモデルが多く、機密データを社外に出さずに使える点です。
Q4. PoCだけで終わらせないためにはどうすればよいですか?
PoC契約の前に、目標精度・評価データ・期間・判断者を書面で合意し、本番化を誰がどこまで担うかを確認しておくことです。
Q5. AIを既存システムに組み込みたい場合、どの企業に相談すべきですか?
業務システムとの連携や本番運用の実績がある企業が適しています。AIモデルの開発企業と、連携を担う開発会社の分業も選択肢です。
参考文献
-
経済産業省.(2019).
「AI・データの利用に関する契約ガイドライン 1.1版」.
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/connected_industries/sharing_and_utilization/20200619001.pdf -
経済産業省.(2025).
「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」.
https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218003/20250218003-a.pdf -
日本電信電話株式会社.(2025).
「更なる進化を遂げたNTT版LLM tsuzumi 2の提供開始」.
https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/10/20/251020a.html -
琉球新報.(2025).
「自治体の業務も生成AIが「手助け」 業務効率化に市民向け応対も 那覇市×NTTコム 沖縄初」.
https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-4019408.html -
日本電気株式会社.(2024).
「全国初の自治体での国産生成AI活用 「現場重視」でプロジェクトチームが挑む」.
https://jpn.nec.com/corporateblog/202407/03.html -
盛岡市・日本電気株式会社.(2024).
「盛岡市とNEC、生成AIを活用した職員の業務効率化の実証を開始」.
https://jpn.nec.com/press/202412/20241202_02.html -
株式会社ELYZA.
「ELYZA Works、アルティウスリンク株式会社の導入事例記事を公開」.
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000047565.html -
経済産業省.(2025).
「GENIAC MAGAZINE ユースケース:Panasonic-LLM-100b」.
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/geniac/geniac_magazine/usecase_01.html -
アマゾン ウェブ サービス.(2025).
「エクサウィザーズ、Amazon Bedrockを活用して“育てるRAG”をコンセプトとした『RAGOps』テンプレートを1か月で開発」.
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/exawizards -
株式会社Laboro.AI.(2024).
(組合せ最適化ソリューション 紹介資料).
https://laboro.ai/wp-content/uploads/2024/08/Solution_Optimization_2024-08.pdf -
株式会社ABEJA.(2025).
「事業計画及び成長可能性に関する説明資料」.
https://www2.jpx.co.jp/disc/55740/140120251015573985.pdf -
株式会社Preferred Networks.(2024).
「Company Factsheet」.
https://preferred.jp/wp-content/uploads/2024/12/PFN_Company_Factsheet_ja_20241227.pdf -
Business Insider Japan.(2018).
(GHELIAの事業と、みずほFGの事務効率化ソリューションに関する記事).
https://www.businessinsider.jp/article/177783/ -
AIsmiley.(2025).
「三菱UFJ銀行、不正リスク予見するFRONTEO開発「KIBIT Eye」を導入。コンプライアンス強化を支援」.
https://aismiley.co.jp/ai_news/fronteo-mufg-bank-kibit-eye/ -
株式会社FRONTEO.
「FRONTEO、AIを活用した文書レビューにより会計不正調査案件の対象文書70%削減を達成」.
https://ascii.jp/elem/000/004/079/4079303/ -
株式会社フツパー.(2026).
「外観検査AI「メキキバイト」、FOOMA JAPAN 2026で新デモ機を初披露」.
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000058475.html -
株式会社Ridge-i.(2025).
「リッジアイ、JAXAと地球デジタルツイン研究に向けたAIを実証」.
https://ridge-i.com/cms/wp-content/uploads/2025/03/■PR_250324_リッジアイ、JAXAと地球デジタルツイン研究に向けたAIを実証.pdf -
株式会社Ridge-i.(2024).
「リッジアイ、林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」に採択」.
https://ridge-i.com/cms/wp-content/uploads/2024/12/AI・ディープラーニング技術開発のリッジアイ、林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」に採択.pdf -
Google Cloud.(2017).
「キユーピー株式会社の導入事例:キユーピー+ブレインパッドの取り組みで次世代のAI検査装置を実現!」.
https://cloud.google.com/blog/ja/topics/customers/google-ai -
LOGISTICS TODAY.(2022).
「JDSC、グーグル物流分野の認定取得」.
https://www.logi-today.com/513644 -
LOGISTICS TODAY.(2025).
「倉庫改革の最前線、AI倉庫で14%工数削減の現実味」.
https://www.logi-today.com/858949 -
流通ニュース.(2025).
「ベイシア/全136店舗に需要予測型自動発注「sinops-CLOUD」導入へ」.
https://www.ryutsuu.biz/it/r062515.html -
LOGISTICS TODAY.(2025).
「コスモ石油の内航船計画を効率化、ALGO ARTIS」.
https://www.logi-today.com/760359 -
LOGISTICS TODAY.(2026).
「AI配船、セメント輸送の計画時間を4分の1に」.
https://www.logi-today.com/974083 -
株式会社野村総合研究所.(2026).
(GENIAC第3期における業界・タスク特化型LLM構築手法の高精度化に関するニュースリリース).
https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/20260327_1.html -
住友ゴム工業株式会社・富士通株式会社.(2026).
「DUNLOPと富士通、AIを活用したタイヤ構造解析の実証実験において所要時間を約90%短縮」.
https://global.fujitsu/ja-jp/pr/news/2026/06/03-01 -
富士通株式会社.(2025).
「長崎県壱岐市の地域医療を担う玄州会様において、持続可能な病院経営をAIにより支援する実証プロジェクトを実施」.
https://global.fujitsu/ja-jp/pr/news/2025/10/28-01 -
株式会社日立製作所.
「日立、品質保証業務へのAIエージェント適用で、顧客への対応力・対応品質を強化」.
https://digital-highlights.hitachi.co.jp/_tags/%E8%A3%BD%E9%80%A0 -
IT Leaders.(2025).
(共栄産業によるTISの生成AIプラットフォーム導入事例).
https://it.impress.co.jp/articles/-/27551 -
三菱UFJ信託銀行株式会社・AVILEN株式会社.(2022).
「AI関連業務における株式会社AVILENとの資本業務提携契約締結について」.
https://safe.tr.mufg.jp/ippan/topics/pdf/220905_1.pdf
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