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日本のAI開発企業おすすめ25選と失敗しない選び方
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日本のAI開発企業おすすめ25選と失敗しない選び方

AI開発会社を選ぶ際は、対応技術だけでなく、開発実績や提供サービス、自社の課題との適合性を見極めることが重要です。本記事では、日本のおすすめAI開発会社25社を技術的な強み、開発実績、対応範囲などの観点から比較・紹介し、自社に適した開発パートナーを見つけ、AIの導入・開発を円滑に進めるためのポイントを解説します。

主要なポイント
1 日本のAI企業25社を得意分野ごとに5タイプに整理し、AI開発の強み・実績・対応範囲を企業ごとに比較しています。
2 依頼先を選ぶときは、似た案件の開発実績と、設計・開発・連携・評価をどの体制で担うかを最初に確認します。
3 PoCから本番運用までの対応範囲、見積もりと成果物の明確さ、データ管理・セキュリティ・運用保守の体制まで確認しておくと、ベンダー選びの失敗を防げます。
【掲載内容について】

各社の情報は、2026年10月時点の公式サイト・プレスリリース・IR資料などの公開情報をもとに整理しています。5つのタイプへの分類は、各社の技術的な強みと開発実績をもとにカオピーズが独自に評価したもので、各社の対応領域を限定するものではありません。掲載順は、売上高などによる日本のAI企業ランキングではありません。

生成AI・LLM・AIエージェントの日本企業5選

このタイプに分類したのは、大規模言語モデル(LLM)を活用した対話・検索・文章生成や、複数の処理を自律的に進めるAIエージェントの設計・開発を主な強みとする企業です。社内文書を参照するRAGシステムや業務向けAIアシスタントなど、生成AIの精度評価や運用設計が成果を左右する領域を得意としています。

日本のAI技術の中でも開発が活発な分野で、このタイプにはLLMを自社で開発する企業から、顧客ごとのモデル調整やアプリケーション開発まで手がける企業までが含まれます。生成AIへの関与の深さによって、各社の性格が分かれます。

1. NTT(tsuzumi 2)

1985年に日本電信電話公社の民営化で発足したNTTは、NTTドコモやNTTデータグループなどを束ねる通信・ICTの持株会社です。研究所で開発したLLM「tsuzumi」を軸に、グループ各社を通じて企業や自治体の生成AI導入を支援しています。

NTT(tsuzumi 2)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図1: NTT(tsuzumi 2)の公式サイト(出典:NTT)
AI開発の強み
  • 300億パラメータに抑えた軽量LLMで、GPU1基のオンプレミスサーバーでも推論できる(IT Leaders, 2025)
  • 金融・医療・公共の専門知識を強化しており、少ない追加学習で業界・企業特化型モデルを作りやすい
AI開発の実績
  • NTTグループの生成AI関連の受注件数は国内521件・海外1,306件(2025年度第1四半期時点、マイナビニュース, 2025)
  • NTTコミュニケーションズと那覇市が、tsuzumiなどを用いた自治体業務特化型生成AIの共同実証を開始(2025年3月、琉球新報)
対応範囲・提供形態コンサルティング、共同開発(特化モデルへのカスタマイズ)、SI・導入・運用(稼働基盤の整備)をNTTグループで提供(Business Insider Japan, 2026)
向いている企業・案件機密文書を社外に出さずに、業務特化型のLLMを構築したい金融機関・自治体・医療機関

表1: NTT(tsuzumi 2)の概要

2. NEC(cotomi)

1899年創業のNECは、ITサービスと社会インフラを事業の二本柱とする大手ITベンダーです。自社開発の生成AI「cotomi」をもとに、業種・業務に特化したモデルと生成AIの利用環境を企業や自治体向けに提供しています。

NEC(cotomi)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図2: NEC(cotomi)の公式サイト(出典:NEC)
AI開発の強み
  • 個社向け・業務特化モデルの構築を前提とした生成AI(NEC, 2023)
  • 生成文と参照元を照合するハルシネーション対策機能と、タスクを自律的に進めるAIエージェント(BUSINESS NETWORK, 2024)
AI開発の実績
  • 相模原市と生成AIの共同検証に関する協定を結び、議会答弁案の作成にcotomiを活用(NEC, 2024)
  • 盛岡市の業務データとRAGを組み合わせた生成AIシステムで、問い合わせ対応の効率化を実証(2024年11月開始、盛岡市・NEC, 2024)
対応範囲・提供形態共同開発(個社向け・業務特化モデル)、SI・導入・運用(NEC Digital Platform上のマネージド提供)
向いている企業・案件業務特化型LLMとAIエージェントの導入を、システム構築と合わせて大手ベンダーに任せたい組織

表2: NEC(cotomi)の概要

3. ELYZA

東京大学松尾研究室から生まれ、2018年に設立されたELYZAは、日本語LLMの研究開発に特化したAI企業です。2024年にKDDIグループに加わり、大手企業との共同プロジェクトと法人向けプロダクト「ELYZA Works」の両面でLLMの社会実装を進めています。

ELYZAの公式サイト画面(日本のAI企業)
図3: ELYZAの公式サイト(出典:ELYZA)
AI開発の強み
  • 2019年からLLMを研究開発し、700億パラメータの日本語LLM「ELYZA LLM for JP」を開発(BRIDGE, 2024)
  • インフラ・モデル・アプリケーション・ソリューションの各レイヤを一貫して担う体制
AI開発の実績
  • コンタクトセンター事業のアルティウスリンクが「ELYZA Works」で業務AIアプリを構築し、月30時間の工数削減を実現(ELYZA)
対応範囲・提供形態共同開発(LLMを活用したソリューション)、SaaS・ライセンス(ELYZA Works)
向いている企業・案件日本語の業務文書を扱う生成AIシステムを、LLM開発企業と共同で作り込みたい大企業

表3: ELYZAの概要

4. ストックマーク

ストックマークは、ニュースや社内文書のテキスト解析サービスから事業を始めた2016年設立のスタートアップです。現在はビジネス文書に強い日本語LLMを自社で開発し、製造業の研究開発部門などに向けたAIエージェントやデータ構造化の仕組みを提供しています。

ストックマークの公式サイト画面(日本のAI企業)
図4: ストックマークの公式サイト(出典:ストックマーク)
AI開発の強み
  • ビジネス領域に特化した日本語LLMをフルスクラッチで開発し、図表を含む複雑な文書の読解・構造化に注力(NVIDIA)
AI開発の実績
  • パナソニック ホールディングスと、同社グループのデータを追加学習させた専用LLM(1,000億パラメータ規模)を共同開発(2024年発表、経済産業省 GENIAC)
対応範囲・提供形態共同開発(企業専用LLMの開発)、SaaS・ライセンス(Aconnect)、データ構造化ソリューション(SAT)
向いている企業・案件自社データを学習させた専用LLMを構築したい大企業、技術文書を生成AIで活用したい製造業

表4: ストックマークの概要

5. エクサウィザーズ

2016年に設立されたエクサウィザーズは、AIを活用した業務改革のコンサルティングとAIプロダクトの開発を事業の柱とする上場企業です。生成AIサービス「exaBase AI」の提供に加え、AIアプリケーション開発基盤を用いた顧客向けの開発も手がけています。

エクサウィザーズの公式サイト画面(日本のAI企業)
図5: エクサウィザーズの公式サイト(出典:エクサウィザーズ)
AI開発の強み
  • RAGの回答品質を運用の中で継続的に改善する「RAGOps」を、AIアプリ開発基盤「exaBase Studio」上で設計(エクサウィザーズ)
  • AIエージェントの開発・運用基盤「exaBase Studio」で、業務データを使ったエージェントを顧客が内製できる
AI開発の実績
  • 中国電力と、AIによる水力発電所の発電計画の最適化に取り組み、CO2削減にもつなげた事例を公開(エクサウィザーズ 事例集)
  • 2024年5月にリリースしたRAGOpsは、大手金融機関などでPoCが進行(AWS 導入事例, 2025)
対応範囲・提供形態コンサルティング、AIアプリケーション開発(exaBase Studio)、SaaS・ライセンス(exaBase AI ほか)
向いている企業・案件RAGの回答品質を運用で改善しながら、生成AIの業務活用を広げたい企業

表5: エクサウィザーズの概要

業務特化型AI・カスタムAI開発の日本企業5選

既製のAI製品では対応しにくい個別の業務課題を出発点に、要件整理からアルゴリズムやシステム構成の設計、開発・検証までを案件ごとに組み立てるのが、業務特化型・カスタムAI開発を担う企業です。特定のAI技術を導入すること自体よりも、複雑な業務条件や独自データに合わせて解決策を設計する力に強みがあります。

扱う技術は案件によって異なり、画像・言語・数値データなど複数の手法を組み合わせて一つの業務要件を満たす点で、特定の技術に特化した他のタイプと区別されます。

6. Laboro.AI

2016年設立のLaboro.AIは、企業の事業課題に合わせたAI開発とコンサルティングを手がける企業です。研究開発型産業や社会基盤産業の大手企業を主な顧客とし、構想段階からオーダーメイドのAI開発を支援しています。

Laboro.AIの公式サイト画面(日本のAI企業)
図6: Laboro.AIの公式サイト(出典:Laboro.AI)
AI開発の強み
  • 強化学習で膨大な組合せから最適解を探索する「組合せ最適化ソリューション」など、アカデミア発の機械学習技術を個別課題に適用(Laboro.AI, 2024)
  • 深層学習・機械学習・最適化・強化学習から用途に応じて手法を選び、センサーデータや画像などの非構造データにも対応(Laboro.AI, 2024)
AI開発の実績
  • 建設関連企業向けに、工期・地形・建機などの条件から施工計画を自動立案する強化学習AIを開発し、工事コストの削減につなげた(Laboro.AI, 2024)
  • 味の素が、Laboro.AIのカスタムAIで開発したパーソナライズ献立提案サービス「勝ち飯®AI」のβ版をリリース(2019年、有価証券報告書より)
  • 大手企業を中心に、通算400件超のプロジェクトを実施(有価証券報告書より)
対応範囲・提供形態受託開発(カスタムAI)、コンサルティング
向いている企業・案件競争力に直結する業務テーマを、事業課題の整理からAI化したい大手企業

表6: Laboro.AIの概要

7. ABEJA

ABEJAは、創業した2012年からディープラーニングの研究開発に取り組んできたAI企業です。小売・製造・金融などの大手企業を主な顧客に、基盤システム「ABEJA Platform」を用いて、基幹業務へのAI導入から運用までを支援しています。

ABEJAの公式サイト画面(日本のAI企業)
図7: ABEJAの公式サイト(出典:ABEJA)
AI開発の強み
  • 人とAIの協調(Human in the Loop)を前提に、判断の一部を人が補う運用まで設計
  • 基盤システム「ABEJA Platform」の既製モジュールを組み合わせて、個別業務向けのAIを構築する開発手法
AI開発の実績
  • プラント設備の腐食検知や損害保険のアンダーライティングなど、個別業務に合わせたAIを運用(ABEJA, 2025)
対応範囲・提供形態コンサルティング、受託開発(ABEJA Platformを用いた構築)、SI・導入・運用
向いている企業・案件誤判定が許されない基幹業務で、AIと人の役割分担まで含めて設計したい企業

表7: ABEJAの概要

8. Preferred Networks

Preferred Networks(PFN)は、2014年に設立された深層学習の研究開発企業です。製造・エネルギー・創薬などの分野で企業と共同研究・共同開発を行い、生成AI基盤モデル「PLaMo」も自社で開発しています。

Preferred Networksの公式サイト画面(日本のAI企業)
図8: Preferred Networksの公式サイト(出典:Preferred Networks)
AI開発の強み
  • AI半導体から計算基盤、基盤モデルまで自社で開発する垂直統合型の技術基盤
  • 創薬研究で化合物の結合活性値を予測する計算技術
AI開発の実績
  • ENEOSの川崎製油所で、原油処理装置のAIシステムによる自動運転を開始(2024年5月、PFN)
対応範囲・提供形態共同開発、SaaS・ライセンス(AIソリューション・基盤モデル)
向いている企業・案件プラント制御や素材・創薬など、高度な専門性が求められる領域でAIを開発したい企業

表8: Preferred Networksの概要

9. ギリア

2017年設立のギリアは、複数のAI技術を組み合わせた企業向けの共同開発・受託開発を行う企業です。教育・建設・海運など幅広い業界を対象に、現場固有の条件に合わせた診断・予測・最適化の仕組みを開発しています。

ギリアの公式サイト画面(日本のAI企業)
図9: ギリアの公式サイト(出典:ギリア)
AI開発の強み
  • 診断・予測・最適化・高度検索のAI技術を組み合わせ、CAE作業の支援や基板設計の最適化など設計工程にもAIを適用
  • マルチモーダルLLMでCADやCAEのデータを構造化し、自然言語で検索できる設計ナレッジ基盤「GHELIA AutoDeck」を開発(実証中、MONOist, 2025)
AI開発の実績
  • みずほフィナンシャルグループが2018年に発表した、AIを活用した事務効率化ソリューションの開発に参画(Business Insider Japan, 2018)
対応範囲・提供形態受託開発、共同開発
向いている企業・案件設計・保全など専門性の高い工程に、既製品では対応できないAIを組み込みたい製造業

表9: ギリアの概要

10. FRONTEO

FRONTEOは2003年に設立され、国際訴訟で必要となる電子データの調査・証拠開示の支援を出発点に成長した企業です。その業務で培った自然言語処理AI「KIBIT」を、不正調査や創薬など、専門家の判断が求められる業務に合わせて適用しています。

FRONTEOの公式サイト画面(日本のAI企業)
図10: FRONTEOの公式サイト(出典:FRONTEO)
AI開発の強み
  • 教師データの量に依存せず、専門家の判断基準を少量のデータから学習する特化型AI「KIBIT」(FRONTEO, 2024)
AI開発の実績
  • 三菱UFJ銀行に、不正リスクを予見するAIソリューション「KIBIT Eye」を提供(2025年、AIsmiley)
  • 企業の会計不正調査で、AIレビューにより確認対象の文書を70%削減(FRONTEO)
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(KIBITを用いたソリューション)、調査サービス、共同研究
向いている企業・案件法務・コンプライアンス・創薬など、専門家の判断を支援するAIを導入したい組織

表10: FRONTEOの概要

画像認識・映像解析AIの日本企業5選

画像認識・映像解析AIの開発企業が事業の中心に据えているのは、写真・映像・カメラデータから対象物や異常、動作などを検出・判定するAI技術です。製造現場の外観検査、設備の異常検知、映像からの状況把握など、画像データを用いた自動判定が求められる現場で活用されています。

画像認識の精度はカメラや照明などの撮影環境にも左右されるため、AIモデルの開発に加えて、撮影環境の設計や装置との一体提供まで手がける企業が含まれる点もこのタイプの特徴です。

11. フツパー

大阪で2020年に創業したフツパーは、製造業の検査工程を対象にAIソリューションを展開する企業です。主力の外観検査AI「メキキバイト」を軸に、食品・部品などの製造現場で目視検査の自動化を支援しています。

フツパーの公式サイト画面(日本のAI企業)
図11: フツパーの公式サイト(出典:フツパー)
AI開発の強み
  • 検査要件に合わせ、AIモデル・カメラや照明の光学設計・装置構成を一体で設計
AI開発の実績
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(検査AIの月額提供)、SI・導入・運用(光学設計・装置一式の導入と伴走支援)
向いている企業・案件目視検査の人手不足に悩む食品・部品などの製造現場

表11: フツパーの概要

12. Ridge-i

2016年設立のRidge-i(リッジアイ)は、東京・大手町に本社を置くAIのコンサルティング・開発企業です。ディープラーニングによる画像解析を得意とし、衛星データの判読や社会インフラの監視など、公共分野のプロジェクトにも取り組んでいます。

Ridge-iの公式サイト画面(日本のAI企業)
図12: Ridge-iの公式サイト(出典:Ridge-i)
AI開発の強み
  • 画像解析にセンサーの異常検知や最適化AIを組み合わせるマルチモーダルAIと、衛星画像の前処理技術(特許取得)
  • 課題分析からセンサー選定、カスタムAIモデル開発、システム統合までを一貫して行う外観検査・異常検知ソリューション「Ridge Inspection」(Ridge-i, 2025)
AI開発の実績
  • JAXAと地球デジタルツイン研究に向けたAIを実証し、生成AIとJAXA Earth APIなどの衛星データ基盤を接続した対話型AIのプロトタイプを開発(2025年3月、Ridge-i)
  • 林野庁の「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」を受託(2024年採択、Ridge-i, 2024)
  • 土砂崩れ検出や大規模な地物変化の検出などの衛星データAI解析で、内閣府「宇宙開発利用大賞」を3回受賞(Ridge-i)
対応範囲・提供形態コンサルティング、受託開発、SaaS・ライセンス(衛星画像解析ツール)
向いている企業・案件インフラ監視・防災・自治体業務で、画像や衛星データを活用したい組織

表12: Ridge-iの概要

13. ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)

2018年に設立されたニューラルグループ(旧ニューラルポケット)は、画像・映像解析AIの研究開発と事業化を行う上場企業です。AIカメラを用いたスマートシティ向けサービスやデジタルサイネージ広告のほか、製造・物流・建設向けの解析ソリューションも展開しています。

ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図13: ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)の公式サイト(出典:ニューラルグループ)
AI開発の強み
  • カメラ内でAI解析を行い、映像を即時破棄するエッジAI技術
AI開発の実績
  • 三井不動産などと連携し、街区規模でエッジAIカメラを運用して人流解析や倒れ込み・立ち入りなどの異常行動検知を実施(三井不動産ほか, 2021)
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(AIカメラ・映像解析サービス)
向いている企業・案件商業施設や街区の人流把握、施設の見守りを自動化したい事業者

表13: ニューラルグループ(旧ニューラルポケット)の概要

14. フューチャースタンダード

フューチャースタンダードは、2014年に東京で設立された映像解析AIの専門企業です。カメラや解析技術を部品のように組み合わせて使えるプラットフォーム「SCORER」を運営し、その上で顧客向けのシステム開発も行っています。

フューチャースタンダードの公式サイト画面(日本のAI企業)
図14: フューチャースタンダードの公式サイト(出典:フューチャースタンダード)
AI開発の強み
  • カメラや映像の技術をブロックのように組み合わせ、映像解析システムを短期間で構築できる「SCORER」
  • SDKを提供し、発注側やSIerが映像解析サービスを内製できる
AI開発の実績
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(SCORER・SDK)、受託開発(SCORERを用いたシステム開発)
向いている企業・案件交通量調査・施設監視など、映像解析を短期間で現場に導入したい企業

表14: フューチャースタンダードの概要

15. モルフォ

モルフォは2004年に設立された画像処理技術の企業で、スマートフォンのカメラ向けソフトウェアのライセンス事業で成長しました。現在はその画像処理・AI技術を、車載機器や工場の検査装置、医療分野などへ広げています。

モルフォの公式サイト画面(日本のAI企業)
図15: モルフォの公式サイト(出典:モルフォ)
AI開発の強み
  • 画像分類エンジン「Morpho Deep Recognizer」と推論ミドルウェア「SoftNeuro」を自社開発し、既存の装置に組み込んで高速推論できる
  • 照明器具・カメラの選定や撮影条件まで含めた外観検査のノウハウ
AI開発の実績
  • 検査装置メーカーの外観検査装置に「Morpho Deep Recognizer」が採用(2019年、モルフォ)
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(画像認識ソフトウェア)、装置・製品への組み込み支援
向いている企業・案件自社の製品や検査装置に画像認識AIを組み込みたいメーカー

表15: モルフォの概要

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需要予測・データ分析・最適化AIの日本企業5選

売上・在庫・生産・物流などの業務データを分析し、将来の数値予測や計画の最適化につなげる。需要予測・データ分析・最適化AIの企業は、こうした構造化データを扱う技術を得意としています。需要量の予測精度の向上や、人員配置・配送計画・生産計画などの意思決定の改善が主な活用領域です。

このタイプには、予測モデルの構築を中心とするデータ分析型の企業と、多数の制約条件を考慮して実行可能な計画を導き出す最適化型の企業が含まれます。

16. ブレインパッド

ブレインパッドは2004年創業のデータ活用企業で、データ分析・基盤構築・人材育成などを幅広く支援しています。企業向けのプロフェッショナルサービスと自社SaaSを展開し、需要予測や意思決定支援につながるAI開発も手がけています。

ブレインパッドの公式サイト画面(日本のAI企業)
図16: ブレインパッドの公式サイト(出典:ブレインパッド)
AI開発の強み
  • データサイエンティストと機械学習エンジニアが、アルゴリズム構築からデータ基盤・システムの実装までを担い、自社製品「Rtoaster」などと組み合わせて提供(ブレインパッド, 2021)
AI開発の実績
  • キユーピーのAI原料検査装置の開発に応用技術開発パートナーとして参画し、ディープラーニングによる画像解析で不良品の検知を支援(Google Cloud 導入事例, 2017)。装置はベビーフードや惣菜の原料検査で運用されている(キユーピー)
対応範囲・提供形態コンサルティング、受託開発(分析・AIモデル開発・データ基盤構築)、SaaS・ライセンス
向いている企業・案件マーケティングや業務改善の意思決定を、データ分析を起点に見直したい企業

表16: ブレインパッドの概要

17. JDSC

JDSCは2018年に設立された東京大学発のAI企業で、2021年に株式を上場しました。大手企業との共同研究で物流・小売・製造・エネルギーなどの共通課題を解くAIを開発し、海外の需要予測ベンダーとの提携も生かして、ソリューションとして他社へ展開しています。

JDSCの公式サイト画面(日本のAI企業)
図17: JDSCの公式サイト(出典:JDSC)
AI開発の強み
  • 需要予測・在庫最適化・発注自動化を一体化したソリューション「demand insight」
AI開発の実績
  • イオンリテールが「demand insight」を導入し、輸入商品の発注業務の負担を6割削減(LOGISTICS TODAY, 2022)
  • 大手物流企業の倉庫運営で、データ活用により工数を14%削減(LOGISTICS TODAY, 2025)
対応範囲・提供形態共同開発(大手企業との共同研究)、SaaS・ライセンス(demand insight ほか)
向いている企業・案件小売・流通・製造で、需要予測から発注・在庫管理までつなげたい企業

表17: JDSCの概要

18. シノプス

大阪府豊中市に本社を置くシノプスは、1987年設立のソフトウェア企業で、小売業向けの自動発注システムを長く手がけてきました。現在はAIによる需要予測を組み込んだ「sinops」シリーズを、食品スーパーや食品製造業に提供しています。

シノプスの公式サイト画面(日本のAI企業)
図18: シノプスの公式サイト(出典:シノプス)
AI開発の強み
  • 店舗ごとの販売実績・販売価格・天気予報などのデータから需要を予測し、惣菜・日配など食品ロスが出やすい分野の発注量を自動で算出
AI開発の実績
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(sinops-CLOUD)、パッケージ製品の導入
向いている企業・案件食品スーパーで発注業務の属人化と食品ロスを同時に減らしたい企業

表18: シノプスの概要

19. ALGO ARTIS

ALGO ARTIS(アルゴ・アーティス)は、DeNAからスピンアウトして誕生したスタートアップです。社会インフラ分野に絞って計画最適化AI「OPTIUM」を提供し、電力・石油・セメントなどの企業の配船計画や燃料運用計画を支援しています。

ALGO ARTISの公式サイト画面(日本のAI企業)
図19: ALGO ARTISの公式サイト(出典:ALGO ARTIS)
AI開発の強み
  • 設備能力・在庫・リードタイムなど多数の制約条件を考慮して、実行可能な計画を自動で立案する最適化技術
AI開発の実績
  • 関西電力の燃料運用計画で、策定時間を9割以上短縮(KEPPLE)
  • コスモ石油の内航船の配船で、業務効率20%向上・燃料使用量5%削減(LOGISTICS TODAY, 2025)
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(OPTIUM)、SI・導入・運用(実証から本格運用までの伴走)
向いている企業・案件熟練者の経験に頼る配船・生産・物流計画を標準化したい企業

表19: ALGO ARTISの概要

20. グリッド(GRID)

グリッドは2009年に再生可能エネルギー事業の会社として設立され、2014年にAI開発へ事業を転換しました。2019年からは計画最適化に経営資源を集中し、電力・物流・都市交通の3分野で、業務シミュレータとAIエンジンを組み合わせた開発を行っています。

グリッド(GRID)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図20: グリッド(GRID)の公式サイト(出典:グリッド)
AI開発の強み
  • 現場業務を数式で再現するシミュレータと独自のAIエンジンを組み合わせ、多数の制約条件のもとで複数シナリオの計画を自動立案する最適化技術(グリッド, 2024)
AI開発の実績
  • トクヤマのセメント輸送に配船計画最適化システム「ReNom VESSEL」を導入。導入前の実績との比較で、年間航海費用5%削減・策定時間4分の1を見込む(2026年7月発表、LOGISTICS TODAY)
  • 四国電力と電力需給計画立案システム「ReNom Power」を共同開発し、導入効果を検証・公表(2023年、グリッド)
対応範囲・提供形態コンサルティング、受託開発(AIエンジン・業務システム)、SaaS・ライセンス(ReNom APPS)、運用・保守
向いている企業・案件電力需給・配送・配船など、制約条件の多い計画業務を持つインフラ企業

表20: グリッド(GRID)の概要

AI実装・システム連携の日本企業5選

開発済みのAIモデルや外部AIサービスを業務システム・社内データ基盤と接続し、実際の運用環境で使える状態にする工程を担うのが、AI実装・既存システム連携のタイプに分類した企業です。AIの精度だけでなく、既存システムとのデータ連携、アクセス権限、運用監視や保守までを導入の範囲に含める点が特徴です。

自社でAIモデルを一から作ることよりも、複数のAIサービスやクラウド基盤を組み合わせ、企業のシステム全体の中で安全に動かすことに強みを持っています。

21. 野村総合研究所(NRI)

野村総合研究所(NRI)は、経営コンサルティングとITソリューションを提供する企業で、1988年にシンクタンクとシステム会社の合併により現在の形になりました。金融分野をはじめとする業務システムの構築・運用で培った知見を生かし、生成AI基盤の整備や既存システムへのAI実装を支援しています。

野村総合研究所(NRI)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図21: 野村総合研究所(NRI)の公式サイト(出典:野村総合研究所)
AI開発の強み
  • 顧客ごとの専有環境をNRIのデータセンターに構築し、閉域で生成AIを運用できる基盤。金融機関向けには、顧客の機微データとNRIの金融知見を組み合わせるAIプラットフォーム「YUIAI」として提供(IT Leaders, 2024、NRI)
  • AWSの「生成AIコンピテンシー」を国内で初めて取得(NRI, 2025)
AI開発の実績
  • 【研究開発】経済産業省・NEDOのGENIAC第3期で業界・タスク特化型LLMの構築手法を開発。AIエージェントに組み込んで金融業界の複数業務で検証し、商用大規模モデルを上回る精度を確認(2026年3月、NRI)
対応範囲・提供形態コンサルティング、SI・導入・運用(システム開発から保守運用まで)
向いている企業・案件金融など規制の厳しい業界で、生成AIを基幹業務やシステムに組み込みたい企業

表21: 野村総合研究所(NRI)の概要

22. 富士通

1935年設立の富士通は、システムインテグレーションやクラウド、ハードウェアまでを手がける大手ITサービス企業です。AIサービス「Fujitsu Kozuchi」を軸に、企業の業務システムへの生成AIの組み込みや、専有環境での運用を支援しています。

富士通の公式サイト画面(日本のAI企業)
図22: 富士通の公式サイト(出典:富士通)
AI開発の強み
  • オンプレミスにも対応し、機密データを外部に出さずに生成AIを運用できる専有型AI基盤(電波新聞デジタル, 2026)
  • 1,000万文字以上の社内データに対応するナレッジグラフ拡張RAG(富士通, 2025)
AI開発の実績
  • DUNLOP(住友ゴム工業)とタイヤ性能を予測する「AIサロゲートモデル」を共同開発。実証実験で、接地時の変形挙動の解析時間を約45分から約5分(約90%短縮)にできることを確認し、2027年4月の実運用開始を目指す(2026年6月、富士通)
  • 長崎県壱岐市の社会医療法人 玄州会で、院内外の医療データを統合する病院経営ソリューションを約3か月で開発し、実証を実施(2025年7〜9月)。年間約10%の収入増が見込めると試算した(富士通, 2025)
対応範囲・提供形態SaaS・ライセンス(Fujitsu Kozuchi)、SI・導入・運用(業務システムとの連携)
向いている企業・案件生成AIを社内の複数システムと連携させ、全社規模で運用したい大企業

表22: 富士通の概要

23. 日立製作所

日立製作所は、エネルギー・鉄道などの社会インフラから企業の情報システムまでを手がける総合電機メーカーです。デジタルソリューション「Lumada」の事業として、生成AIの業務導入をユースケースの選定から環境構築・運用まで伴走型で支援しています。

日立製作所の公式サイト画面(日本のAI企業)
図23: 日立製作所の公式サイト(出典:日立製作所)
AI開発の強み
  • RAGの評価・チューニングや業務データの読み取り支援など、生成AIを業務に組み込むための技術メニュー(BUSINESS NETWORK, 2024)
  • 業務手順書や業務記録をもとにした業務特化型LLMの構築・運用(IT Leaders, 2024)
AI開発の実績
  • 自社の大みか事業所で品質保証業務にAIエージェントを適用し、実証実験(2024年10月〜2025年3月)で情報検索時間を約9割削減、作業時間を8割以上短縮できることを確認(日立製作所)
対応範囲・提供形態コンサルティング、SI・導入・運用(生成AI環境の構築・運用支援、業務システムへの適用)
向いている企業・案件社会インフラや製造など、既存の業務システムを持つ現場に生成AIを組み込みたい企業

表23: 日立製作所の概要

24. TISI(旧TIS)

TISIは、1971年創業のTISが2026年7月にグループ会社のインテックと統合して発足した大手システムインテグレーターです。金融・産業分野の業務システム構築や運用・クラウドサービスを基盤に、生成AIの企画から開発・運用までを支援しています。

TISI(旧TIS)の公式サイト画面(日本のAI企業)
図24: TISI(旧TIS)の公式サイト(出典:TISI)
AI開発の強み
  • 社内ナレッジ検索(RAG)を標準搭載した生成AIプラットフォームを、顧客環境に合わせた個別開発型とすぐ使えるSaaS型で提供(クラウド Watch, 2024)
AI開発の実績
  • 基礎資材メーカーの共栄産業向けにRAG型の生成AIシステムを個別開発し(2024年3〜10月)、2024年11月から問い合わせ対応・見積書作成業務で運用(IT Leaders, 2025)
対応範囲・提供形態コンサルティング、受託開発(個別開発型プラットフォーム)、SaaS・ライセンス、SI・導入・運用
向いている企業・案件生成AIを既存の業務システムやクラウド環境に組み込み、運用まで任せたい企業

表24: TISI(旧TIS)の概要

25. AVILEN

AVILENは2018年に設立され、2023年に東証グロース市場へ上場したAI企業です。AIを組み込んだソフトウェアの開発と、企業内のAI人材育成・組織づくりの支援を二本柱に、製造・金融などの企業のAI導入を支援しています。

AVILENの公式サイト画面(日本のAI企業)
図25: AVILENの公式サイト(出典:AVILEN)
AI開発の強み
  • 課題の特定から企画、PoC、開発・実装、運用保守までを一貫して担うAIソフトウエアの実装体制と、自社開発のAIモジュール(有価証券報告書より)
AI開発の実績
  • 三菱UFJ信託銀行・三菱UFJトラストシステムと、自社AI「Estimea」を搭載したデータ分析ツール「AI Seed」を共同開発(2021年4月公表)し、2022年に外販を開始(三菱UFJ信託銀行・AVILEN, 2022)
対応範囲・提供形態受託開発、共同開発、コンサルティング、研修・内製化支援
向いている企業・案件PoC後の実装を外部に任せつつ、OJTを通じて将来は開発・運用を社内に移したい企業

表25: AVILENの概要

失敗しないAI開発会社の選び方

AI開発会社を選ぶ際は、知名度や得意分野などの基本情報だけで判断するのは不十分です。開発実績や体制、費用、運用サポートなども確認し、自社の要件に対応できるかを見極める必要があります。これらを事前に比較することで、開発中の認識のずれや追加費用、本番稼働後のトラブルを防ぎやすくなります。

1. 類似案件の開発実績があるか

自社と類似したAI開発の実績がある企業は、業務特有の要件やデータの扱い方を理解しているため、開発に必要な作業や技術的な課題を具体的に見極めやすくなります。AI開発は同じ技術を使う場合でも、業界やデータの状態によって設計・評価の方法が変わります。例えば画像認識でも、製造ラインの外観検査と店舗の人流解析では、求められる精度や撮影環境が異なります。

候補企業には、自社に近い開発事例について、次の情報を確認しましょう。

  1. 対象となった業務課題
  2. 使用データと開発した機能・範囲
  3. 検証結果と導入による効果
  4. 本番導入・運用までの実施状況

公開できる事例が少ない場合は、秘密保持契約(NDA)の範囲で類似案件の進め方を説明してもらう方法もあります。

2. 技術力と開発体制はどうなっているか

AIモデルを開発できるだけでは、企業で利用するAIシステムを完成させられるとは限りません。データの準備、モデル開発、業務画面や既存システムとの連携、精度評価など、必要な工程を実行できる体制があるかが、依頼先を判断する重要な材料になります。

AI開発プロジェクトの体制例(データ処理・AIモデル開発・システム連携・精度評価・プロジェクト管理の役割分担)
図26: AI開発に必要な役割と担当範囲の例

開発体制を評価する際は、次の点を確認しましょう。

  1. AIモデル・データ処理・アプリケーション開発を担う人材と専門性
  2. プロジェクト管理者と顧客側の連絡窓口
  3. 社内チームと外部委託先の役割・責任範囲
  4. 工程間の連携方法と品質管理体制

技術者の人数だけで判断せず、自社の案件に必要な役割と責任分担が具体的に示されているかを比較しましょう。

3. PoCから本番運用までどこまで対応できるか

PoCの目的は、AIの技術的な実現可能性や業務上の効果を確かめ、本番開発へ進むか判断することです。そのため、検証だけを依頼する場合でも、本番化を見据えた評価条件と次の工程を確認できる企業を選ぶことが重要です。

AI開発のPoCから本番開発・システム連携・運用までの流れと、各段階で確認する項目
図27: PoCから本番運用までの流れと確認ポイント

AIは実際のデータで試さなければ性能や運用上の課題を判断しにくいため、PoCを開始する前に次の項目を明確にしておきましょう。

  1. 検証対象となる業務課題と目的
  2. 評価に使用するデータと精度・処理時間などの達成基準
  3. 検証期間と本番移行の判断条件
  4. 本番開発・システム連携・運用の対応範囲と担当企業

PoCの結果を評価するだけでなく、その後の開発や運用を誰が担うのかまで確認しておくことが重要です。経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」でも、開発の各段階に応じて契約や役割を整理する考え方が示されています。

4. 見積もり・費用と成果物は明確か

AI開発会社の見積もりは、金額だけでなく「どの作業と成果物が含まれているか」をそろえて比較する必要があります。AI開発ではデータ整備や精度調整の必要量が案件によって異なり、同じ総額でも各社が想定する作業範囲が違うことがあるためです。

AI開発の見積もりに含まれる作業範囲・成果物・導入後の費用の内訳例
図28: AI開発の見積もりで比較したい項目

見積もりを比較する際は、まず要件定義、データ整備、モデル開発、システム連携など、各社が想定する作業範囲を確認しましょう。そのうえで、工程別の工数と費用、納品されるプログラム・モデル・設計書などの成果物、検収条件が明確になっているかを確かめます。

さらに、クラウド利用料やモデルの再学習、保守など、本番稼働後に発生する費用も確認が必要です。作業範囲と前提条件をそろえ、初期費用と継続費用を含めて比較することで、プロジェクト全体の予算を判断しやすくなります。フェーズ別・AIの種類別の費用の目安は、AI開発費用の相場と内訳で詳しく解説しています。

5. データ管理・セキュリティ・運用保守の体制は十分か

AI開発では企業の業務データを扱うため、情報の利用範囲やセキュリティ対策、導入後の運用体制を発注前に確認することが重要です。

データ管理については、学習への利用可否、データ・モデルの権利関係、アクセス権限や保管・削除方法を確認しましょう。また、運用面では精度の監視や問題発生時の対応、再学習・保守の担当範囲と費用を明確にしておく必要があります。

詳しくは、AI開発をクラウドで進める方法や、経済産業省の「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」も参考になります。

ここまでの確認項目を、ベンダーへの質問例とともに以下の表にまとめました。

確認項目ベンダーへの質問例判断の目安
類似案件の開発実績当社と近い業務課題・データの案件で、どの範囲を開発し、本番運用まで進んだか課題・データ・開発範囲・検証結果を具体的に説明できる
技術力と開発体制AIモデル・データ処理・アプリ開発、プロジェクト管理を誰が担い、外部委託はどこか役割と責任分担、品質確認の方法を明示できる
PoCから本番運用までの対応範囲PoCの評価データ・合格基準は何か、本番移行は誰がどう判断し、本番開発・運用は誰が担うか評価条件と本番移行の判断、担当企業を事前に提示できる
見積もり・費用と成果物作業範囲・工程別の工数、成果物、検収条件、初期費用と運用費用の内訳はどうなるか前提条件をそろえた工程別の内訳と継続費用を示せる
データ管理・セキュリティ・運用保守データの二次利用の有無、データ・モデル・成果物の権利、保管・削除方法、監視と再学習の体制はどうなるか契約条項と運用体制として明示できる

表26: AI開発会社に確認したい質問例と判断の目安

まとめ

日本企業のAI開発で自社に適した開発会社を選ぶには、まず導入目的や解決したい課題を明確にし、必要な技術や開発内容に合った企業を絞り込むことが重要です。そのうえで、類似案件の実績や開発体制、費用、導入後のサポートなどを確認し、自社の要件に対応できるかを比較しましょう。

カオピーズでは、企業ごとの課題に合わせたAIの受託開発に加え、独自のAIソリューションも提供しています。AIの導入や開発をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

自社の課題に合わせたAI開発・導入をご検討中の方へ

カオピーズは日本企業向けにAI開発を支援する開発パートナーです。解決したい課題や対象データ、プロジェクトの範囲をお聞きし、PoCや本番導入の進め方をご提案します。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 日本のAI企業にはどのようなタイプがありますか?

生成AI・LLM、業務特化型のカスタムAI、画像認識、需要予測・最適化、AI実装・システム連携などに強い企業に大きく分かれます。

Q2. AI開発を外部に依頼する費用の目安はいくらですか?

PoCは100万円〜数百万円が一つの目安です。本番開発や運用保守の費用は、要件やデータの状況に応じて別途見積もりになります。

Q3. 国産AI(国産LLM)を選ぶメリットは何ですか?

日本語の業務文書に強いことに加え、閉域網やオンプレミスで運用できるモデルが多く、機密データを社外に出さずに使える点です。

Q4. PoCだけで終わらせないためにはどうすればよいですか?

PoC契約の前に、目標精度・評価データ・期間・判断者を書面で合意し、本番化を誰がどこまで担うかを確認しておくことです。

Q5. AIを既存システムに組み込みたい場合、どの企業に相談すべきですか?

業務システムとの連携や本番運用の実績がある企業が適しています。AIモデルの開発企業と、連携を担う開発会社の分業も選択肢です。

参考文献

  1. 経済産業省.(2019).
    「AI・データの利用に関する契約ガイドライン 1.1版」.
    https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/connected_industries/sharing_and_utilization/20200619001.pdf
  2. 経済産業省.(2025).
    「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」.
    https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218003/20250218003-a.pdf
  3. 日本電信電話株式会社.(2025).
    「更なる進化を遂げたNTT版LLM tsuzumi 2の提供開始」.
    https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/10/20/251020a.html
  4. 琉球新報.(2025).
    「自治体の業務も生成AIが「手助け」 業務効率化に市民向け応対も 那覇市×NTTコム 沖縄初」.
    https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-4019408.html
  5. 日本電気株式会社.(2024).
    「全国初の自治体での国産生成AI活用 「現場重視」でプロジェクトチームが挑む」.
    https://jpn.nec.com/corporateblog/202407/03.html
  6. 盛岡市・日本電気株式会社.(2024).
    「盛岡市とNEC、生成AIを活用した職員の業務効率化の実証を開始」.
    https://jpn.nec.com/press/202412/20241202_02.html
  7. 株式会社ELYZA.
    「ELYZA Works、アルティウスリンク株式会社の導入事例記事を公開」.
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000047565.html
  8. 経済産業省.(2025).
    「GENIAC MAGAZINE ユースケース:Panasonic-LLM-100b」.
    https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/geniac/geniac_magazine/usecase_01.html
  9. アマゾン ウェブ サービス.(2025).
    「エクサウィザーズ、Amazon Bedrockを活用して“育てるRAG”をコンセプトとした『RAGOps』テンプレートを1か月で開発」.
    https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/exawizards
  10. 株式会社Laboro.AI.(2024).
    (組合せ最適化ソリューション 紹介資料).
    https://laboro.ai/wp-content/uploads/2024/08/Solution_Optimization_2024-08.pdf
  11. 株式会社ABEJA.(2025).
    「事業計画及び成長可能性に関する説明資料」.
    https://www2.jpx.co.jp/disc/55740/140120251015573985.pdf
  12. 株式会社Preferred Networks.(2024).
    「Company Factsheet」.
    https://preferred.jp/wp-content/uploads/2024/12/PFN_Company_Factsheet_ja_20241227.pdf
  13. Business Insider Japan.(2018).
    (GHELIAの事業と、みずほFGの事務効率化ソリューションに関する記事).
    https://www.businessinsider.jp/article/177783/
  14. AIsmiley.(2025).
    「三菱UFJ銀行、不正リスク予見するFRONTEO開発「KIBIT Eye」を導入。コンプライアンス強化を支援」.
    https://aismiley.co.jp/ai_news/fronteo-mufg-bank-kibit-eye/
  15. 株式会社FRONTEO.
    「FRONTEO、AIを活用した文書レビューにより会計不正調査案件の対象文書70%削減を達成」.
    https://ascii.jp/elem/000/004/079/4079303/
  16. 株式会社フツパー.(2026).
    「外観検査AI「メキキバイト」、FOOMA JAPAN 2026で新デモ機を初披露」.
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000058475.html
  17. 株式会社Ridge-i.(2025).
    「リッジアイ、JAXAと地球デジタルツイン研究に向けたAIを実証」.
    https://ridge-i.com/cms/wp-content/uploads/2025/03/■PR_250324_リッジアイ、JAXAと地球デジタルツイン研究に向けたAIを実証.pdf
  18. 株式会社Ridge-i.(2024).
    「リッジアイ、林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」に採択」.
    https://ridge-i.com/cms/wp-content/uploads/2024/12/AI・ディープラーニング技術開発のリッジアイ、林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」に採択.pdf
  19. Google Cloud.(2017).
    「キユーピー株式会社の導入事例:キユーピー+ブレインパッドの取り組みで次世代のAI検査装置を実現!」.
    https://cloud.google.com/blog/ja/topics/customers/google-ai
  20. LOGISTICS TODAY.(2022).
    「JDSC、グーグル物流分野の認定取得」.
    https://www.logi-today.com/513644
  21. LOGISTICS TODAY.(2025).
    「倉庫改革の最前線、AI倉庫で14%工数削減の現実味」.
    https://www.logi-today.com/858949
  22. 流通ニュース.(2025).
    「ベイシア/全136店舗に需要予測型自動発注「sinops-CLOUD」導入へ」.
    https://www.ryutsuu.biz/it/r062515.html
  23. LOGISTICS TODAY.(2025).
    「コスモ石油の内航船計画を効率化、ALGO ARTIS」.
    https://www.logi-today.com/760359
  24. LOGISTICS TODAY.(2026).
    「AI配船、セメント輸送の計画時間を4分の1に」.
    https://www.logi-today.com/974083
  25. 株式会社野村総合研究所.(2026).
    (GENIAC第3期における業界・タスク特化型LLM構築手法の高精度化に関するニュースリリース).
    https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/20260327_1.html
  26. 住友ゴム工業株式会社・富士通株式会社.(2026).
    「DUNLOPと富士通、AIを活用したタイヤ構造解析の実証実験において所要時間を約90%短縮」.
    https://global.fujitsu/ja-jp/pr/news/2026/06/03-01
  27. 富士通株式会社.(2025).
    「長崎県壱岐市の地域医療を担う玄州会様において、持続可能な病院経営をAIにより支援する実証プロジェクトを実施」.
    https://global.fujitsu/ja-jp/pr/news/2025/10/28-01
  28. 株式会社日立製作所.
    「日立、品質保証業務へのAIエージェント適用で、顧客への対応力・対応品質を強化」.
    https://digital-highlights.hitachi.co.jp/_tags/%E8%A3%BD%E9%80%A0
  29. IT Leaders.(2025).
    (共栄産業によるTISの生成AIプラットフォーム導入事例).
    https://it.impress.co.jp/articles/-/27551
  30. 三菱UFJ信託銀行株式会社・AVILEN株式会社.(2022).
    「AI関連業務における株式会社AVILENとの資本業務提携契約締結について」.
    https://safe.tr.mufg.jp/ippan/topics/pdf/220905_1.pdf

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