オフショア開発とは、海外拠点のエンジニアを活用してソフトウェア開発を行う手法であり、コスト最適化と開発スピード向上、人材不足の解消を同時に実現できる選択肢として日本企業からの採用が広がっています。本記事では、オフショア開発の基礎から実践までを分かりやすく解説するとともに、適切なベンダー選定のコツについても詳しく紹介します。
本記事のポイント
オフショア開発とは?
オフショア開発(Offshore Development)は、コスト最適化と開発スピード、人材不足の解消を目的に、システム開発や運用保守などの業務を、人件費の安いベトナム・中国・インドなどの海外IT企業や現地法人に委託する開発手法です。
「オフショア」(offshore)という言葉は、「岸」を意味する「shore」と、「離れた」を意味する「off」が組み合わさった言葉で、海外で開発を行うことを指します。
近年では、要件定義から設計・開発・テストまでに加え、運用保守まで一貫して委託するケースも広がっています。特に、24/365とは24時間365日体制でシステムを監視・運用することを意味し、障害対応や安定稼働まで含めて継続的な支援を求める企業も少なくありません。さらに、AI、クラウド、IoT、自然言語処理など、国内では採用競争が激化している専門領域の人材確保についても、オフショア活用が有効な選択肢となっています。
オフショア・オンショア・ニアショアの違いとは?
開発委託の形態にはオフショア・オンショア・ニアショアがありますが、それぞれコスト、コミュニケーション、人材確保、品質管理のしやすさに違いがあります。各形態の特徴を整理しておかないと、後工程でコスト超過や体制変更が生じるリスクがあります。まずは特徴の違いを比較して理解することが、回避の出発点となります。
| 区分 | 委託先 | 特徴 | コスト | コミュニケーション | 人材確保 | 品質管理 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オンショア | 国内(自社または国内企業) | 高い品質・円滑なコミュニケーション・高コスト | 高い | 容易 | 限定的 | 容易 |
| ニアショア | 国内地方都市 | コスト抑制・時差なし・地方活性化 | 中程度 | 比較的容易 | 限定的 | 比較的容易 |
| オフショア | 海外(主にアジア圏) | 大幅なコスト削減・グローバル対応・文化の違い | 低い | やや難 | 豊富 | 工夫が必要 |
表1:オフショア・オンショア・ニアショアの特徴比較
- オンショア:要件変更が多く、密な連携や迅速な意思決定を重視したい場合に向いています。
- ニアショア:コミュニケーションのしやすさを保ちながら、国内でコストもある程度抑えたい場合に向いています。
- オフショア:開発リソースの確保や中長期でのコスト最適化、体制拡張を重視する場合に向いています。
近年は、クラウド環境やオンライン会議ツールの普及により、オフショアでも円滑に連携しやすくなっています。さらに、AIを活用した設計支援やレビュー、テスト補助も進んでおり、以前よりも品質と生産性を両立しやすい開発体制を構築しやすくなっています。そのため現在では、オフショアは単なるコスト削減策ではなく、開発体制を柔軟に拡張する選択肢として位置づける企業が増えています。
オフショア開発の体制と契約形態はどう設計すべきか?
オフショア開発の設計で押さえるべき要素は、主に3つです。①体制(PM・BrSE・開発・QAの役割分担)、②契約形態(請負/準委任/ラボ型/BOT)、③コスト管理指標(工数・品質・進捗の可視化)。人月単価だけで判断すると、後工程で管理コストや手戻りが膨らむリスクがあります。以下では、導入前に押さえておきたい基本ポイントを順番に整理します。
基本構造
オフショア開発の基本体制は、日本側プロダクトオーナー/PM、BrSE(ブリッジSE)、海外開発/QAの役割分担で成り立ちます。日本側が要件定義と優先順位の判断を行い、BrSEが仕様分解・翻訳・認識合わせ・進捗共有を担い、海外側が実装・テスト・レビュー対応を進める形が一般的です。
基本の流れは、要件定義 → 翻訳 → 実装 → テスト → レビューです。この流れを文書化・標準化したプロジェクトでは、仕様の解釈差による手戻りが削減されるケースが多く報告されています。カオピーズのラボ型プロジェクトでは、要件定義フェーズへの投資を強化した案件において、中盤以降の仕様変更コストが平均30〜40%低減した実績があります(カオピーズ実績)。
オフショア開発に適した案件と組織
オフショア開発は次のような案件・組織と相性があります。
- 要件が変化しやすいプロダクト開発
- 既存システムのモダナイゼーション
- 急なスケールが必要な新規事業
- ドキュメント整備・自動化を進めたい組織
このようなケースでは、国内採用だけで必要な人材を安定確保するのが難しいことも多く、オフショアの活用によって開発継続性と柔軟性を確保しやすくなります。
契約形態の選び方
契約形態の選択ミスは、仕様変更時の追加費用や管理コストの増大に直結します。要件の確定度・変更頻度・継続性の3軸で判断することで、こうしたリスクを抑えやすくなります。
- 請負:固定スコープ・成果物ベース。要件が固い案件向け
- 準委任:変化に対応しやすく、継続開発や保守向け
- ラボ型:専属体制を確保し、中長期の開発に向く
- BOT:将来的な内製化や現地拠点化を見据える場合に向く
- ハイブリッド:基盤は請負、機能追加はラボなど、柔軟に組み合わせたい場合に向く
要件と納品物が明確な案件には請負、変更が多い開発や保守運用には準委任やラボ型が適しています。将来的な内製化にはBOT、領域ごとに進め方を分けたい場合にはハイブリッドが有効です。
オフショア開発が日本で注目される理由とは?
日本企業がオフショア開発を選ぶ主な理由は3つです。①国内IT人材の構造的不足(2030年に最大79万人不足と試算)、②開発コストの最適化(固定費の変動費化)、③AI・クラウド・IoTなど専門スキルの迅速な確保。以下では、それぞれの背景を具体的なデータとともに解説します。
人材不足の解消
日本のIT人材不足の深刻化が背景にあります。経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年4月)によると、2030年には最小16万人・最大79万人規模のIT人材不足が生じると試算されており、人材確保の課題は中長期にわたって続く見通しです。

今、日本では「空前のIT技術者不足」が続いている。パーソルキャリアの転職サービス「doda」が毎月公表しているデータによると、2025年5月時点での「エンジニア(IT・通信)」の転職求人倍率は10.51倍となっている。2024年12月には14.15倍を記録するなど、近年は10倍を超える高水準で推移している。
― 出典:日経クロステック「『空前のIT技術者不足』は蜃気楼、人を無駄遣いした果ての結末は厳しいものに」
パーソルキャリア「doda転職求人倍率レポート」においても、ITエンジニア職の求人倍率は2025年以降も10倍超の水準が続いており、構造的な人材不足が続いていることが確認されています。
このIT人材不足に対応する手段として、ベトナムをはじめとする海外エンジニアの活用が有効です。カオピーズでは、日本語対応可能なエンジニア332名を含むグループ全体700名以上の体制により、採用難が続く国内での調達を補完する開発力を提供しています。
コスト最適化
日本国内では、ITエンジニアの転職市場における求人倍率が10倍を超える状況が続いており、特に高度な技術を持つIT人材の確保が年々難しくなっています。その結果、日本国内でのIT開発は人件費が高騰し、開発コストそのものが経営上の負担となるケースも少なくありません。こうした背景から、人材リソースを安定的に確保しつつコストを抑えられるオフショア開発が、日本企業の有力な選択肢として注目されています。
- 日本国内のIT人材は慢性的に不足している
- 国内開発は人件費が高く、コスト負担が大きい
- カオピーズの実績では、日本国内比で大幅なコスト最適化を実現したケースが多数あり、開発体制の規模や契約形態によって効果は異なりますが、固定費の変動費化によるコスト構造の改善が可能です
優秀なエンジニア確保とスキルの多様化
オフショア開発を活用することで、企業は多様な専門スキルを持つエンジニアと柔軟に協業することが可能になります。AI、ブロックチェーン、データサイエンス、IoTなどの先端分野では、特定領域に精通した人材の確保が不可欠ですが、国内採用のみで対応するのは容易ではありません。
- AI・画像認識・自然言語処理・IoTなどの専門人材を確保しやすい
- 必要なスキルを持つエンジニアを迅速にチームへ組み込み可能
- 技術領域ごとに最適な体制を構築できる
実際に、MicrosoftやAccentureなどのグローバル企業も、インドやベトナムのオフショア拠点を活用し、クラウドやAI分野の開発を加速させています。ベトナム拠点を持つカオピーズでは、AI・画像認識・自然言語処理・クラウド・IoT分野に強いエンジニアが在籍し、「品質とコストの両立」を重視した開発体制を提供しています。
拡張性の高いリソース管理と開発スピードの向上
オフショア開発の大きな特長は、プロジェクトの状況に応じてリソースを柔軟に調整できる点にあります。PoC段階の小規模開発から大規模システムまで、案件に応じた体制構築が可能です。
- 必要なタイミングでエンジニアを増減可能
- 予算・納期に合わせた柔軟なリソース運用
- 開発スピードを維持しつつ遅延リスクを低減
コスト削減・人材確保・スピード向上・リソース管理の柔軟性という4つの観点で、オフショア開発は日本企業にとって実用性の高い選択肢となっています。JUAS「企業IT動向調査2025」においても、外部リソース活用を戦略的に位置づける企業の割合は増加傾向にあります。
オフショア開発のメリット・デメリット
オフショア開発のメリットは主にコスト・人材・スピード・スケーラビリティ・プロセス改善の5軸で整理できます。一方で、コミュニケーション摩擦・品質ばらつき・セキュリティ対応という固有のリスクも存在します。以下の表で各観点を比較し、導入判断の参考にしてください。
| 観点 | メリット(利点) | デメリット(課題・リスク) |
|---|---|---|
| コスト | 日本内製比で人月単価が低く、固定費を変動費化しやすい | PM・BrSE・QA体制など初期立ち上げコストが必要 |
| 人材確保 | AI・クラウド・自動化など採用難スキルを迅速に補完できる | ベンダーによりスキル・品質のばらつきが生じる可能性 |
| 開発スピード | 時差を活用しレビューと実装を並行化、24時間体制も可能 | 進捗・品質の可視化が弱いと遅延リスクが高まる |
| スケーラビリティ | スプリント単位で人員増減が柔軟、複数案件を並行推進 | 管理ルールが不十分だと属人化・統制不足が起きやすい |
| プロセス | ツール刷新を機に標準化・ドキュメント整備が進む | 国内開発と比べコミュニケーション摩擦が発生しやすい |
| セキュリティ/法務 | 契約・技術設計により統制された運用が可能 | 個人情報・知財・海外法制への追加配慮が必要 |
表2:オフショア開発のメリット・デメリット比較
オフショア開発で注目される最新トレンド3つ
2025〜2026年のオフショア開発で注目すべきトレンドは3つです。①AI活用を前提にした開発・レビュー体制への移行、②クラウドネイティブ・セキュリティ対応力の重視、③短期外注から長期伴走型パートナーシップへのシフト。委託先に求められる要件が大きく変化しており、以下で詳しく解説します。
AI活用を前提にした開発体制への移行
AIを使うこと自体は、すでに珍しい差別化要素ではありません。今は、AIをどう組み込み、どう品質につなげるかが問われています。日経クロステックの調査(2025年)によると、AIコーディング支援ツールを活用している開発者はすでに47.6%に達しており、AI活用を前提とした品質管理体制の整備が急務となっています。
- コード生成や設計補助にAIを活用する体制が広がっている
- 重要なのは、AIの出力を人がレビューし、品質を安定させられること
- BrSE、PM、QAを含めた確認体制の有無が差になりやすい
- 要件変更が多い案件や短いリリースサイクルの案件ほど、この差が出やすい
クラウドネイティブとセキュリティ対応の重要性
現在のオフショア開発では、従来のWeb開発やアプリ開発だけでなく、クラウドネイティブ環境への対応力も重視されています。
- クラウドネイティブ、コンテナ、Kubernetes対応が評価されやすい
- AI基盤やデータ基盤まで含めて扱えるかが選定ポイントになりやすい
- セキュア開発、SBOM、ドキュメント整備への対応も求められている
- 開発だけでなく、運用や保守まで見据えた体制が求められやすい
短期外注から長期伴走型へのシフト
日本では、クラウドやAI分野を中心に技術人材の不足が続いており、オフショア開発を継続的に開発力を補完する手段として位置づける企業が増えています。JUAS「企業IT動向調査2025」(2025年4月)でも、IT外部委託において継続的な運用・改善への支出が増加傾向にあることが示されています。
- 短期案件を都度発注するより、継続的に体制を確保する考え方が広がっている
- 機能追加、保守運用、改善まで一貫して任せたい需要が増えている
- 開発スピードだけでなく、知見の蓄積や引き継ぎやすさも重視されやすい
- 今後は、安さだけでなく中長期で伴走できるかが評価軸になりやすい
オフショア開発の委託先として注目される国
オフショア開発.com運営会社である株式会社Resorzの『オフショア開発白書2025年版』にて発表されているオフショア開発委託先国別ランキングは、以下のような結果となっています。

オフショア開発の委託先国別ランキング(出典:オフショア開発白書2025年版、株式会社Resorz、2025年)
◆ オフショア開発を委託先として人気を集めている国が「ベトナム」です。
| 国・エリア | 人件費水準 | 技術力 | 言語対応 | 主なトレンド |
|---|---|---|---|---|
| ベトナム | 低〜中 | 高 | 日本語BrSE豊富 | AI, ラボ型, DX |
| インド | 中 | 非常に高 | 英語中心 | 大規模SI, AI, データ分析 |
| フィリピン | 低 | 中 | 英語力強 | BPO, アプリ開発 |
| 中国 | 中 | 高 | 一部日本語対応 | モバイル, IoT, 大規模案件 |
表3:主要オフショア開発委託先国の特徴比較(各国の特徴や最新動向をもとにベンダー選定しましょう)
こうした特徴を踏まえると、ベトナム オフショアは、コスト効率の高さに加え、技術力と日本語対応力のバランスにも優れており、オフショア開発先として有力な選択肢といえます。近年のオフショアベンダー選定では、「DX・AIなどの先端技術」への対応力、「高度なセキュリティ体制」、「日本企業との円滑なコミュニケーション」や対応ノウハウが重視されています。カオピーズも、AI開発やラボ型開発をはじめ、こうした現代のニーズに対応できる体制を強化しています。
オフショア開発の流れ
オフショア開発は6つのステップで進めます。①目的整理 → ②要件定義 → ③体制構築 → ④設計〜テスト → ⑤受け入れ・リリース → ⑥運用保守・改善。各フェーズで認識ズレや手戻りを防ぐポイントが異なります。以下のフローと各ステップの要点を確認してください。
図2:オフショア開発の基本フロー(6ステップ)
Step 1. 目的整理と対象範囲の明確化
コスト最適化・人材確保・開発スピード向上・保守強化のうち、主目的を1〜2つに絞ることが体制選定の出発点です。目的が曖昧なまま進めると、後から契約形態の選択ミスや管理コスト増につながります。
Step 2. 要件定義と委託条件の整理
スコープ・優先順位・Out of Scope を初期段階で文書化します。この段階の曖昧さが後工程の仕様ズレと追加対応コストの主因です。契約形態・報告頻度・レビュー体制も事前に合意しておきます。
Step 3. 開発体制の構築
日本側PM・BrSE・海外開発・QAの責任範囲を開始前に明文化します。役割が曖昧なまま始めると確認漏れや二重対応が発生し、進捗遅延の原因となります。
Step 4. 設計からテストまでを進める
仕様整理 → 実装 → テスト → レビューを繰り返します。デイリースタンドアップと週次BrSEレビューを組み合わせることで、仕様解釈のズレを2〜3スプリント以内に検知できます(カオピーズ実績)。
Step 5. 受け入れ確認を行いリリースする
機能要件だけでなく、運用手順・障害時の対応フロー・保守体制まで受け入れ確認の対象に含めます。リリース後のトラブル対応コストを大幅に削減できます。
Step 6. 運用保守を行いながら継続的に改善する
リリース後の不具合対応・機能改善・保守運用まで含めて継続します。仕様書・運用手順書・トラブル対応履歴のドキュメント化が、将来の内製化や他社移管時のリスク低減につながります。
導入時に押さえたいポイント
- 目的と委託範囲を最初に明確にする
- 要件定義をできるだけ具体化する
- 役割分担と報告ルールを事前に決める
- 開発中は定期レビューで認識差を防ぐ
- リリース後の運用・保守まで見据えて体制を設計する
オフショア開発会社15選
Kaopiz Holdings JSC
株式会社カオピーズは、Kaopiz Holdings JSC., の日本法人として2016年に設立され、現在約70名規模の体制で日本企業向けにサービスを展開しております。親会社であるKaopiz Holdings JSC., は、ベトナムのオフショア開発企業のトップ10にランクインしています。ベトナムを拠点とするDX・AIソリューション企業として、日本をはじめグローバル市場に向けて高品質かつコスト競争力の高い開発サービスを提供しております。
- 設立:2014年
- 従業員数:連結700名(2026年4月時点)
- 本社所在地:1-2-4-5F, CT1 Building – C14 Bac Ha, To Huu, ハノイ
支社1:ベトナム・ダナン、支社2:シンガポール
日本法人:〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-8-8-3F - メールアドレス:[email protected]
- 電話番号:03-5809-2633
- LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/kaopizjapan/
オススメのポイント
Point 1:AI・AIエージェント・クラウドを活用したDX支援
AIによる業務自動化やデータ活用、AIエージェントによる意思決定支援、クラウド基盤の最適化までを一体で設計・実装し、単なる開発にとどまらない業務変革を実現します。
Point 2:日本市場に最適化された開発体制と高品質なコミュニケーション
日本語対応可能なBrSEや標準化されたドキュメント・レビュー体制により、要件の認識ズレを最小化し、安心して任せられる開発プロセスを提供します。
Point 3:柔軟な体制による開発対応と24時間365日の安定運用サポート
PoCや小規模開発からエンタープライズ案件までスケール可能な体制に加え、24時間365日の監視・運用対応により、リリース後も安定したシステム運用を継続的に支援します。
カオピーズの急速な成長と実績
これまでに1,000件以上の開発実績を有し、製造業、金融業、小売業、教育業など幅広い業界においてDX推進をご支援しております。品質マネジメント(ISO9001)および情報セキュリティ(ISO27001)に準拠した体制に加え、プライバシーマーク(Pマーク)も取得しており、安心・安全かつ安定したサービス提供を実現しています。

NTTデータ
NTTデータは、金融・公共・法人領域を中心に、社会基盤を支える大規模システム開発を数多く手がけてきた企業です。国内外の拠点を活かした開発・運用体制を構築できるパートナーとして注目されています。
- 設立:1988年
- 従業員数:約195,000名
- 本社所在地:東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル
オススメのポイント
Point 1:金融・公共領域に対応する大規模開発ガバナンス
厳格な要件管理や品質統制が求められる案件で、複数チームを束ねながらプロジェクトを前進させる体制を持っています。
Point 2:ミッションクリティカル領域の業務知見
可用性や継続運用が重視されるシステムにおいて、業務要件と運用要件を両立させる設計知見が蓄積されています。
Point 3:グローバル拠点を活かした長期運用モデル
海外を含む開発体制でも、標準化された管理プロセスを通じて継続的な支援につなげられる点が特徴です。

富士通
富士通は、エンタープライズ領域を中心に、基幹システム、インフラ、クラウドまで幅広いテーマに対応してきた総合IT企業です。
- 設立:1935年
- 従業員数:約113,000名
- 本社所在地:神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
オススメのポイント
Point 1:アプリケーションと基盤を一体で設計する構成力
業務システムとインフラを分断せず、全体最適の観点からシステム構成を設計できる点に強みがあります。
Point 2:企業システムの標準化と運用設計の知見
導入後の保守性や拡張性まで見据えた設計思想があり、長期利用を前提とした案件と相性があります。
Point 3:大規模環境に対応するエンタープライズ対応力
複数部門・複数システムにまたがる案件でも、全社的な視点で整理しながら導入を進められます。

NEC
NECは、社会インフラ、公共、法人システムの分野で豊富な実績を持ち、高い信頼性が求められる開発案件に対応してきた企業です。
- 設立:1899年
- 従業員数:約104,000名
- 本社所在地:東京都港区芝五丁目7番1号
オススメのポイント
Point 1:社会インフラ案件で培われた高信頼設計
停止や障害の影響が大きいシステムにおいて、安定稼働を前提とした設計・構築ノウハウを持っています。
Point 2:セキュリティを前提にした開発・運用統制
情報管理やアクセス制御を重視する案件で、開発プロセス全体に統制を組み込みやすい点が特徴です。
Point 3:業務システムと社会基盤をつなぐ実装力
企業向けITだけでなく、公共性の高いシステムに近い要件にも対応できる幅の広さがあります。

日立システムズ
日立システムズは、企業向けシステムの導入から運用・監視・保守までを一貫して支援してきた実績を持つ企業です。
- 設立:1962年
- 従業員数:約20,000名
- 本社所在地:東京都品川区大崎1-2-1
オススメのポイント
Point 1:導入後の運用を見据えた設計・構築体制
システム導入時点だけでなく、稼働後の監視、保守、改善まで見通した運用設計を組み立てられます。
Point 2:マネージドサービスを組み合わせた継続支援
障害対応や監視を含む支援モデルを構築しやすく、社内運用負荷を抑えたい企業に向いています。
Point 3:幅広い業種に対応してきた業務導入ノウハウ
特定業界だけに偏らず、企業ごとの運用現場に合わせた導入経験を蓄積しています。

SCSK
SCSKは、システム開発からインフラ、運用保守まで広い領域をカバーし、多様な業界のIT施策を支援してきた企業です。
- 設立:1969年
- 従業員数:約20,000名
- 本社所在地:東京都江東区豊洲3-2-20
オススメのポイント
Point 1:開発から運用保守までを通した一貫体制
構築フェーズだけでなく、リリース後の定着や保守まで含めて体制を設計できます。
Point 2:品質管理を支える標準化された開発プロセス
大規模案件でも品質にばらつきが出にくいよう、工程管理やレビュー体制を整えやすい点が特徴です。
Point 3:業界横断で活用できる実務対応力
幅広い業界での支援経験を活かし、業務課題に合わせた実装方針を描けます。

TIS
TISは、決済、金融、基幹システム領域を中心に、企業の業務基盤を支える開発を幅広く手がけてきた企業です。
- 設立:2008年
- 従業員数:約22,000名
- 本社所在地:東京都新宿区西新宿8丁目17番1号
オススメのポイント
Point 1:決済・金融領域における業務要件対応力
トランザクション処理や安定稼働が重視されるシステムで、実務に沿った設計ノウハウを活かせます。
Point 2:既存業務を踏まえた基幹システム再構築の知見
新規開発だけでなく、既存資産や業務運用を前提にした再設計にも対応できる点が特徴です。
Point 3:大規模案件を回すプロジェクト編成力
役割分担や管理ラインを明確化しながら、複数関係者が関わる案件を安定的に進行できます。

野村総合研究所(NRI)
野村総合研究所は、コンサルティングとシステム開発を組み合わせながら、金融や流通をはじめとする高難度案件に対応してきた企業です。
- 設立:1965年
- 従業員数:約17,000名
- 本社所在地:東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ
オススメのポイント
Point 1:構想策定から入れる上流設計力
何を作るかが固まりきっていない段階でも、事業課題や業務整理を起点にシステム像を具体化できます。
Point 2:高難度業界に対応する業務モデリング力
金融・流通など複雑な業務構造を持つ領域で、制度や運用を踏まえた設計に強みがあります。
Point 3:コンサルと実装を分断しない推進体制
戦略立案だけで終わらず、実装・定着まで一連でつなげやすい点が比較上の強みです。

インターネットイニシアティブ(IIJ)
IIJは、ネットワーク、クラウド、セキュリティ領域で豊富な実績を持ち、安定したIT基盤づくりを支えてきた企業です。
- 設立:1992年
- 従業員数:約5,000名
- 本社所在地:東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
オススメのポイント
Point 1:ネットワークとクラウドを前提にした基盤設計
アプリケーションの受け皿となるインフラを、高い安定性を保ちながら構築できる点が特徴です。
Point 2:セキュリティ統制を組み込んだ運用モデル
境界防御だけでなく、アクセス管理や運用ルールまで含めて安全性を担保しやすい体制があります。
Point 3:運用負荷を抑えるマネージド志向の支援
構築後の監視、保守、改善まで含めたモデルを描きやすく、社内負荷の軽減につながります。
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オービック
オービックは、基幹業務システムを中心に企業の業務基盤づくりを支援してきた実績を持つ企業です。
- 設立:1968年
- 従業員数:約2,000名
- 本社所在地:東京都中央区京橋2丁目4番15号
オススメのポイント
Point 1:基幹業務に直結するERP・業務システムの知見
会計、人事、販売管理などの業務基盤を、運用現場に沿って設計・導入してきた蓄積があります。
Point 2:Fit to Standardを進めやすい導入アプローチ
業務をシステムに合わせて整理する視点を持ち、過剰な個別開発を抑えながら定着を図れます。
Point 3:導入後の運用定着まで見据えた伴走力
初期構築だけでなく、実運用への落とし込みや改善の継続まで視野に入れた支援が可能です。

ワークスアプリケーションズ
ワークスアプリケーションズは、大手企業向けの業務アプリケーション分野で実績を重ね、人事・会計を中心としたバックオフィス領域に強みを持つ企業です。
- 設立:1996年
- 従業員数:約900名
- 本社所在地:東京都千代田区麹町一丁目12番地1
オススメのポイント
Point 1:人事・会計領域における業務要件の深い理解
バックオフィス特有の複雑な運用や制度変更を踏まえた設計に対応しやすい点が特徴です。
Point 2:大手企業向け業務システムで培った複雑性対応力
多拠点、多部門、複数承認フローが絡むような要件でも、構造化しながら実装へつなげられます。
Point 3:標準機能を軸にした業務整理の進め方
業務の例外処理ばかりを積み上げず、全体最適を意識しながら導入方針を組み立てられます。

パーソルプロセス&テクノロジー
パーソルプロセス&テクノロジーは、IT導入と業務プロセス改善を掛け合わせながら、実務に直結する支援を行ってきた企業です。
- 設立:1977年
- 従業員数:約18,000名
- 本社所在地:東京都港区芝浦3-4-1/東京都江東区豊洲3-2-20
オススメのポイント
Point 1:業務設計とシステム導入を一体で進める実務力
システムの要件だけでなく、現場オペレーションの流れまで整理したうえで導入方針を描けます。
Point 2:BPOと連携した運用設計のしやすさ
開発後の運用を業務委託まで含めて見直したい案件で、具体的な運用モデルを組み立てやすい企業です。
Point 3:現場定着を意識した改善サイクルの構築
導入して終わりではなく、利用定着や業務改善まで継続的に回していく視点を持っています。

トランスコスモス
トランスコスモスは、開発、運用、BPOを組み合わせながら、多拠点・大規模体制での支援を展開してきた企業です。
- 設立:1985年
- 従業員数:約71,000名
- 本社所在地:東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60
オススメのポイント
Point 1:開発と業務運営を接続するBPO連携力
システムだけを作るのではなく、その後の業務処理やオペレーションまで含めて体制設計を行えます。
Point 2:多拠点体制を活かしたスケール対応力
人員規模や稼働時間帯の調整を含め、案件の立ち上がりや拡張に対応しやすい基盤があります。
Point 3:運用フェーズを見据えた継続支援モデル
リリース後の実務運営まで視野に入れた支援が可能で、単発開発で終わりにくい点が特徴です。

アクセンチュア
アクセンチュアは、戦略立案からシステム開発、業務変革までを横断しながら、大規模DXプロジェクトを多数支援してきた企業です。
- 設立:1995年
- 従業員数:約29,000名
- 本社所在地:東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR
オススメのポイント
Point 1:構想策定から実行までつなぐ変革推進力
システム導入を単独で考えるのではなく、事業戦略や業務改革と結びつけながら進められます。
Point 2:大規模DX案件を動かすマルチチーム統率力
複数部門、複数ベンダー、複数領域が関わる案件でも、全体の方向性を維持しながら推進できます。
Point 3:グローバル知見を活かした先端テーマ対応
クラウド、データ、AIを含む変革テーマに対して、海外事例も踏まえた提案が期待できます。

日本IBM
日本IBMは、エンタープライズ向けIT支援の分野で長年の実績を持ち、AIやクラウドを含む先端領域にも対応してきた企業です。
- 設立:1937年
- 従業員数:公開情報では国内人数の詳細非公表
- 本社所在地:東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
オススメのポイント
Point 1:ハイブリッドクラウドを前提にした全体設計力
既存資産を活かしながらクラウド活用を進める案件で、現実的な構成を描きやすい点が特徴です。
Point 2:AI活用を業務システムへ接続する実装視点
単なるPoCで終わらせず、業務プロセスや既存基盤へ接続する形でAI活用を検討しやすい企業です。
Point 3:高信頼領域に対応するエンタープライズ運用品質
可用性、セキュリティ、統制が重視される案件で、運用を見据えた品質水準を確保しやすい体制があります。

失敗しないオフショア開発会社はどう選ぶべきか?10のチェックポイント
オフショア開発会社を選ぶ際は、価格だけで比較するのではなく、対応範囲、コミュニケーション体制、品質管理、契約条件、継続支援まで含めて総合的に確認することが求められます。価格だけで選定すると、コミュニケーション摩擦や品質ばらつきにより、結果として再委託コストが発生するケースがあります。以下の10のチェックポイントで評価することで、こうしたリスクを事前に排除できます。
1. 対応領域と得意分野
まず確認したいのは、自社が任せたい領域に対応できるかどうかです。新規開発、保守運用、モダナイゼーション、AI活用、クラウドネイティブ対応など、会社ごとに得意分野は異なります。自社が依頼したい内容と会社の強みが合っていないと、期待した成果につながりにくくなるため、実績ページや事例集で類似業界・規模のプロジェクト経験を必ず確認しましょう。
2. コミュニケーション体制(BrSE・PM)
オフショア開発では、日常的なやり取りのしやすさが成否を分けます。日本語対応のBrSEやPMが配置されているか、質問や仕様確認に対するレスポンス速度はどの程度か、を確認しておくことで認識ズレを大きく減らせます。BrSEの人数、業務経験年数、日本側窓口の体制まで含めて評価することをおすすめします。
3. 品質管理プロセス
品質管理プロセスが標準化されていないベンダーでは、担当者交代のたびにレビュー品質がばらつき、手戻りコストが増大します。レビュー体制・テスト体制・進捗報告の方法が文書化されているかを確認することで、このリスクを事前に見極められます。ISO27001やCMMI等の認証取得状況、QAチームの独立性も判断材料になります。
4. 契約形態の柔軟性
請負、準委任、ラボ型、BOT、ハイブリッドなど、案件特性に合った契約形態を提案できるかも評価ポイントです。「請負しかできません」「ラボ型一択です」と硬直的な会社は、案件の途中で運用しにくくなり、結果的にコストや管理負荷が増えるリスクがあります。フェーズによって契約形態を切り替えられる柔軟性があると安心です。
5. 見積の明確さと追加費用条件
見積では、単価だけでなく、どこまでが対応範囲に含まれるのかを確認することが求められます。見積範囲、追加費用の発生条件、仕様変更時の扱いが明確であれば、後から想定外のコストが発生するリスクを抑えられます。「概算」と「確定見積」の違い、外部APIや環境費用、レビュー工数の扱いも必ず確認しましょう。
6. リリース後の運用・保守支援
リリース後の保守運用、改善対応、継続開発まで支援できるかも確認したいポイントです。開発だけで終わらず、その後も安定して運用・改善を進められる会社のほうが、中長期では安心して任せられます。24/365監視や障害対応SLA、エスカレーション体制の有無も評価対象に含めましょう。
7. 類似業界・規模の実績
類似業界、類似規模、類似技術の実績があるかを確認すると、自社との相性を判断しやすくなります。近い案件の経験がある会社は立ち上がりが早く、業務理解も進めやすいため、プロジェクト全体をスムーズに進められます。特に金融・医療・公共など業界特有の規制がある場合は、業界経験の有無が決定的な判断要素になります。
8. セキュリティ体制(NDA・認証)
セキュリティ体制が不十分なベンダーへの委託は、情報漏えいや知的財産リスクに直結します。NDA締結・ISO27001等の認証取得状況・アクセス管理・ソースコード管理方法が整っていることが、委託先選定における最低限のリスクヘッジとなります。個人情報や機密データを扱う場合は、委託先国の法制度への対応有無も確認が必要です。
9. 体制拡張の柔軟性
開発が進む中で人数追加や役割追加が必要になることもあります。現在のメンバー数だけでなく、自社内のエンジニア総数・採用力・他案件からのアサイン可否まで把握できると、急なスケール要求への対応可否を事前に見極められます。
10. 課題整理・改善提案力
単なる受託先ではなく、課題整理や改善提案までできる会社かどうかも評価ポイントです。言われたことをそのまま実装するだけでなく、より良い進め方や改善案を出せる会社のほうが、長期的には成果につながりやすくなります。初回提案や見積段階での提案内容を見れば、その会社の提案力はある程度把握できます。
オフショア開発はどう成功させるか?
オフショア開発において「成功」と「コスト最適化」は、別々のテーマではなく一体のテーマです。手戻りを減らし、認識ズレを防ぎ、長期で改善できる体制を作ることが、結果としてコストの最適化につながります。ここでは、発注前・プロジェクト中・継続運用の3つのフェーズに分けて、CTO・IT責任者が押さえるべき実践ポイントを整理します。
【発注前】要件・契約・スコープを固める
オフショア開発で発生するコスト超過の多くは、発注前のフェーズで決まります。要件・契約・スコープを最初に明確にしておくことで、後工程での追加対応や手戻りを大幅に減らせます。
- 要件と対応範囲を具体化する:要件や対応範囲が曖昧なまま発注すると、仕様変更・追加作業が頻発し総コストが当初見積の1.5〜2倍になるケースがあります(カオピーズ実績)。スコープ・優先順位・Out of Scope を初期段階で文書化することが、コスト超過を防ぐ最初のアクションです。
- 案件に合った契約形態を選ぶ:要件が固い案件は請負、変更が多い案件は準委任やラボ型、内製化を視野に入れるならBOT、領域別に進めたいならハイブリッドなど、案件特性に合わせて選びます。
- 見積範囲と追加費用条件を事前に確認する:総額見積に何が含まれ、何が含まれないか(環境費用、外部API、追加レビュー等)、仕様変更時の費用条件を契約書レベルで明文化します。
【プロジェクト中】チーム連携と品質をコントロールする
プロジェクト開始後は、チーム間の連携と品質コントロールが、コストと納期に直結します。日本側と海外側の役割分担を明確にし、進捗と品質を可視化することで、問題が小さいうちに調整できる体制を作ります。
- 役割分担を明確にする:日本側PM、BrSE、開発、QAなどの責任範囲を明確にし、誰が判断し、誰が確認し、誰が対応するのかを最初に決めておきます。役割が曖昧だと確認漏れや手戻りが起こり、不要な工数が発生します。
- 定期的なコミュニケーションとレビュー運用:言語・文化の違いがあるオフショア開発では、週次レビューだけでは仕様解釈のズレが2〜3スプリント後に顕在化することがあります(カオピーズ実績)。デイリースタンドアップ・定例レビュー・フィードバックループをリズム化することで、問題が小さいうちに調整できる体制をつくれます。
- 進捗と品質を可視化する(KPI・ダッシュボード):タスク状況、遅延リスク、品質指標、仕様変更の影響を早めに可視化し、問題が小さいうちに調整します。
💡 ラボ型プロジェクトでの実例
実際のラボ型プロジェクトでは、隔週レビューだけでは仕様解釈のズレが2〜3スプリント後に顕在化することがありました。カオピーズでは、デイリースタンドアップに加え、週次でBrSEが日本側PMと『仕様の認識差リスト』を共有する運用に切り替えた結果、手戻りが約30〜40%減少した経験があります(カオピーズ実績)。可視化は「見える化のツール」だけでなく、「誰がいつ何を確認するか」のリズム設計が決め手になります。
【継続運用】手戻りを防ぎ、長期で改善する
オフショア開発は、リリースして終わりではありません。運用開始後の不具合対応、機能改善、保守運用まで含めて継続的に進めるケースが多く、この段階の設計がプロジェクト全体のROIを決めます。
- 手戻りを前提にしない開発設計:要件定義、レビュー、テスト、受け入れ条件を事前に整理することで、後工程の修正を減らせます。
- リリース後の運用・保守と改善ループ:リリース後の不具合対応、機能追加、パフォーマンス改善まで一貫して任せられる体制を整えます。
- ナレッジ蓄積とドキュメント化:仕様書、運用手順書、トラブル対応履歴などを継続的にドキュメント化することで、メンバー交代時の引き継ぎコストや、将来の内製化・他社移管時のリスクを下げられます。
まとめ
海外の企業やチームに開発業務を委託するオフショア開発は、コスト最適化や人材確保、開発体制の拡張に有効な選択肢です。一方で、成功させるためには価格だけで判断せず、体制設計、契約形態、コミュニケーション、品質管理まで含めて総合的に検討することが求められます。
近年は、AI活用、クラウドネイティブ対応、長期伴走型の支援体制など、オフショア開発に求められる要件も大きく変化しています。また、費用面では人月単価だけでなく、役割構成や対応範囲、追加費用の条件まで確認することが求められます。
カオピーズは、1,000件以上のプロジェクト実績と700名以上のエンジニア体制により、オフショア開発の導入から運用保守まで一気通貫で支援しています。自社に合った委託形態や開発会社を選び、準備・管理・運用のポイントを押さえることで、オフショア開発の効果を最大化しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1. オフショア開発で知的財産・ソースコードの権利はどちらに帰属しますか?
原則として、契約条項によって決まります。一般的な請負契約では、検収・支払い完了後に成果物の著作権が発注者(日本側)に譲渡されるケースが主流です。一方、準委任契約やラボ型契約では、明文化しない限り権利の所在が曖昧になりやすいため注意が必要です。
リスクを抑えるには、契約締結前に①NDA(秘密保持契約)の締結、②著作権譲渡条項の明文化、③再委託禁止条項、④委託先国の知的財産法制度(ベトナムの場合は知的財産法など)の確認、の4点を必ず押さえることをおすすめします。グレーな状態のまま開発を進めると、リリース後のトラブルや、他社への展開時に問題化することがあります。
Q2. オフショア開発とAI・自動化ツールの普及は、今後の活用にどう影響しますか?
AI開発支援ツール(GitHub Copilot、Cursor、AIレビュー支援など)の普及により、オフショア開発の役割は「単純な実装代行」から「AI出力を含む品質を担保する開発体制」へとシフトしています。カオピーズでもAIコード生成を導入したプロジェクトでは、初回実装の生産性が20〜30%程度向上した一方、生成コードのレビュー工数は約1.5倍になりました(カオピーズ社内データ)。
つまり、AIによってコード生成自体は誰でもできる時代になった分、「BrSE・PM・QAによる人のレビュー体制」と「ドキュメント整備力」が、オフショアベンダーを選ぶ際の差別化要素として一層重要になっています。コスト構造も人月単価だけでなく、AI活用込みの総工数で比較する方が現実的です。
Q3. オフショア開発の契約はどの形態が最もリスクが低いですか?
「最もリスクが低い契約形態」は案件特性によって異なるため、一律の答えはありません。判断軸は主に2つあります ―① 要件の固まり具合、②変更頻度です。
請負契約は、要件が固まっていて納品物が明確な場合に最もリスクが低くなります。ただし、要件変更が多い案件では追加見積・スコープ調整で揉めやすく、結果的に総コストが膨らむリスクがあります。準委任契約は変更に柔軟ですが、品質管理を発注者側が主導する必要があるため、社内に体制がない場合はリスクとなります。ラボ型契約は中長期で同じチームを確保できるためノウハウが蓄積しやすい反面、月額固定費が発生するため小規模・短期案件には不向きです。
判断に迷う場合は、要件が固い基盤部分は請負、追加機能や改善はラボ型といったハイブリッド契約も有効な選択肢です。
Q4. オフショア開発を活用する際の注意点は何ですか?
オフショア開発を活用する際は、言語や文化の違い、プロジェクト管理体制の確立が求められます。不明確な要件定義や齟齬が生じやすいため、細かなコミュニケーションと進捗管理が必要になります。実績あるベンダー選定も成功の鍵となります。
Q5. オフショア開発導入を検討したい企業におすすめの支援サービスはありますか?
オフショア開発とは何かをしっかり理解し、安心して導入したい企業には、カオピーズのサービスがおすすめです。1,000件以上のプロジェクト実績を持ち、最適なオフショア開発パートナー選定や契約・運用の導入支援までサポートします。初めての企業も安心してご相談いただけます。
参考文献
-
経済産業省.(2019).「IT人材需給に関する調査(概要)」.
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf -
パーソルキャリア株式会社.(2025).「doda転職求人倍率レポート」.
https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ -
オフショア開発.com(株式会社Resorz).(2025).「オフショア開発白書2025年版」.
https://www.offshore-kaihatsu.com/ -
日経クロステック.(2025年11月).「プログラミング言語利用実態調査2025」.
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03407/111400003/ -
一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS).(2025年4月).「企業IT動向調査2025」.
https://juas.or.jp/cms/media/2025/04/JUAS_IT2025.pdf
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